ボン・ジョヴィのツイートが大拡散:盆踊りでなぜ彼らの曲がかかったのか?
8月14日に東京・中野で行われた盆踊り大会で、ボン・ジョヴィの「Livin’ On A Prayer」が流れ、それに合わせて踊る観客の動画が大きな話題となり、8月18日にはボン・ジョヴィ本人の公式ツイッターが「日本のみんな!11月26日、27日の来日公演の時にこんな風にみんなが踊るのを楽しみにしているよ」とツイート。これが再度話題となり、ネットニュースはもちろんNHKのニュースでも報じられるまでの話題となった。
Hey Japan! We’re looking forward to seeing you guys dance like this when we play on Nov 26th in Tokyo & 27th in Osaka! #THINFStour https://t.co/8oe0JyjPcp
— Bon Jovi (@BonJovi) 2018年8月18日
この盆踊り大会「中野駅前大盆踊り大会」では、通常の伝統的な盆踊りだけではなく、DJがその場の雰囲気を読み選曲したものを流して盆踊りをより広く楽しんでもらうディスコと盆踊りが融合した「BON DISCO DANCE大会」が当日の20時から開始。「BON DISCO DANCE大会」は、ディスコ・ブームのきっかけとなった映画「サタデー・ナイト・フィーバー」日本公開40周年を記念して日本のレコード会社のユニバーサル ミュージックが今年1年を通じてディスコを盛り上げるために企画された「DISCO FEVER」キャンペーンの一環として、大会実行委員会と共同で実現したものだ。
この企画の発案者であるユニバーサル ミュージックUSMジャパン制作本部制作1部部長の藤田茂は、こう語っている。
「今年は一年間を通してディスコを盛り上げるために様々な企画を行ってきました。今までのレコード会社であればコンピレーションCDや過去の作品を再度発売するだけでしたが、世界的に音楽の聴かれ方がCDからストリーミングに移行しています。また、ライブやイベントといった現場での体験の比重が大きくなっていることを受け、幅広い年齢の方にディスコを体験していただけるように無料の託児所を整備してお昼にディスコ・イベントを行ったり、全国各地の花火大会でディスコ・タイムを作ってもらったり、ゆるキャラのふなっしーが神宮外苑で主催していた“ご当地キャラFES”の3日間のうち1日を“BON DISCO”にしてもらったり、その一環の一つが中野駅前大盆踊り大会の”BON DISCO DANCE大会”でした」
「BON DISCO DANCE大会」でDJを担当したのは、28歳の若手女性DJのDJ Celly。ディスコのリアルタイム世代ではない彼女の起用について前述の藤田は、こう話す。
「彼女は通常はハウスやヒップホップなどのクラブ・ミュージックを流すことが多いのですが、お父さんが70s~80sの初期ディスコ・ブームの時に現場でDJしていた方であり、お母さんがそこで踊っていたディスコ・クイーンということもあってか、ディスコ・ミュージックについても28歳ながらとても詳しいんです。そしてディスコの音楽=おじさんやおばさんのものという固定概念を外して頂き、若い方でも楽しんで踊って欲しいということで”DISCO FEVER”のイベントのDJでは彼女をよく起用しています」
DJ CellyはディスコでのDJや今回のボン・ジョヴィの反響を受けてこうコメントした。
「ディスコ音楽自体は私が小さい頃から聞いていたこともあるかもしれませんが、BPM(音楽の速さ)がフロアで踊るのに丁度良くて、ディスコに行ったことがない人でも耳馴染みのある曲が多いので、どんな年齢層の方でも盛り上がることができます。ディスコの際にはなるべく曲を聴いてもらえるようなミックスや選曲を心掛けています」
「中野駅前大盆踊り大会の”BON DISCO DANCE大会”のDJでは幅広い方が来られるということで、どなたでも必ず聞いたことのある有名なディスコ・ナンバーを選曲しました。その中でボン・ジョヴィの”Livin’ on a Prayer”でお客さんが盆踊りをしている動画が凄い拡散されていて、DJとしては本当に嬉しいです。当日はボン・ジョヴィ以外でもヴィレッジ・ピープルの”YMCA”や荻野目洋子さんの”ダンシング・ヒーロー”でも皆さん盆踊りをしていて、DJブースから見る光景がいつもと違っていて楽しかったです。私も浴衣でDJをしていたのですが、ちょっとその輪の中に入りたくなりました。いつもと違う現場でしたが、最近はビアガーデンやバーなどでDJをすることも多く、どんな環境でもお客さんを見ながらお客さんが求めてることを察知して選曲をするということに気を付けてDJをしていて、今回はその選曲がとても話題になって嬉しいです」
8月24日には「DISCO FEVER」キャンペーンの夏の最大のイベント「DISCO FEVER presents Summer 80’s LIVE & DISCO」が六本木のホテル、グランドハイアットで行われる。ここにはDJ Cellyはもちろん、「Give Me Up」でお馴染みのマイケル・フォーチュナティや、「Got To Be Real」でヒットしたシェリル・リンも来日してパフォーマンスを行う。前売りチケットは現在発売中。午後9時から入場すると、入場料が半額となるチケット「アフター9チケット」も販売開始となった。当日券も出る予定となっている。
■DJ Celly「BON DISCO DANCE大会」でかけた楽曲
アン・ルイス「あゝ無情」
荻野目洋子「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」
ボニーM 「Bahama Mama」
ヴィレッジ・ピープル「Y.M.C.A.」
ABBA「Dancing Queen」
ビー・ジーズ「Stayin’ Alive」
アース・ウインド & ファイアー「September」
クール・アンド・ザ・ギャング「Celebration」
ドゥービー・ブラザーズ「Long Train Runnin’」
ボン・ジョヴィ「Livin’ On A Prayer」
#盆ジョビ 🕺!
中野の盆踊りで踊ってくれた皆様、そして 鳳蝶先生 @bon_egg ありがとうございました!#中野駅前大盆踊り大会 #BonDisco@discofever40
( Instagram @eyebe_ivy さんからの動画 ) pic.twitter.com/mzxKXgRFOv
— DJ Celly (@Celly_cecilia) 2018年8月15日
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