フレディ・マーキュリーのベスト・ソング20曲:ソロやクイーンにおける最重要曲と彼自身のコメント
フレディ・マーキュリーは曲を書くのが大好きだったが、時に降りてくるインスピレーションの強烈さは、彼を「真夜中、明かりも点けずに猛烈な勢いで歌詞を書き留める習性で知られる」人物にしてしまうほどだった。クイーンの最初期の楽曲によって、フレディ・マーキュリーは同世代の中でも屈指の人気ソングライターとして名声を確立したが、彼のベスト・ソングから垣間見えるのは、自らの前に広がる実に多様な音楽の可能性を模索し続けたひとりの芸術家の姿である。
「僕の曲の大半はファンタジーなんだ。僕は頭の中で色んな物事を創作するのが得意なんだよ」と、ロック・バンド史上屈指の記憶に残る楽曲を幾つも書き上げたシンガーは語っていた。彼はその後1985年に発表したソロ・アルバム『Mr Bad Guy』のようなバンド以外のためにも曲を書き続け、高い評価を獲得している。
以下は、フレディ・マーキュリーのクイーン及びソロでの全作品から選んだベスト・ソング20選だ。あなたのベストが幾つか抜け落ちていますか? 是非コメント欄にご意見をお寄せください。
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20位「Let’s Turn It On」
クイーンでのキャリアで華々しい大成功を収めたフレディ・マーキュリーは、80年代半ばにグループ活動を休止し、自らのソロ・アルバム『Mr Bad Guy』のレコーディングに着手した。「僕はずっとソロ・アルバムをやりたかった」と、フレディ・マーキュリーは語っていた。
「ただ、やるならその場所とタイミングを見極めたいと思っていたんだ。そうすればあまり年を取る前にやっておきたいと思う作品にも、きちんと取り組むことができるしね。僕の中には色んなアイデアが今にもはち切れんばかりに膨らんでいるし、正直クイーンでは難しいような、いろいろな音楽テリトリーにも踏み込んで、模索していきたいと思っているよ」
ソロ・アルバムは、テンポの速い、シンセサイザーに突き動かされるようなダンス・ナンバー 「Let’s Turn It On」で幕が開ける。このシンセサイザーを演奏しているのはフレディ・マーキュリー本人と、カナダ人のセッション・ミュージシャン、フレッド・マンデルだ。
19位「Foolin’ Around」
「僕らは適当に遊んでるだけ / We’re fooling around」というのは、フレディ・マーキュリーの口癖のひとつであり、デヴィッド・ボウイとのコラボレーション曲「Under Pressure」についても、自らのステージでの振る舞いについても同じ表現で説明していた。
フレディ・マーキュリーが書いた「Foolin’ Around」は、「foxy lady / 魅力的な女性 (♪キミは毎日毎晩いつだって旬の呼び物だ」について歌ったディスコ・ソングであり、ポール・ヴィンセントによるファンキーなギター・プレイが見事に活かされている。
18位「Guide Me Home」
「アルバム“Barcelona”では、僕はこれまでに比べて、自分のクレイジーなアイデアを試す少しの自由とチャンスを与えられたんだ」とフレディは明かした。その結果として生まれたのが、(マイク・モランの助けを借りて)書き上げた彼の最後の作品のひとつである壮大なバラード「Guide Me Home」だ。
「ほら、僕の心は血を流し始めた/誰が僕を見つけてくれるだろう?」という一節から始まるこの曲は、当初「Freddie’s Overture」と題されていた。彼とスペイン・オペラ界のソプラノ歌手、モンセラット・カヴァリエによるパワフルなデュエットを披露するにはもってこいだったこの曲のシングル・ヴァージョンは日本で最初にリリースされた。
17位「Your Kind Of Lover」
『Mr Bad Guy』に収録されたアップビートなラヴ・ソング「Your Kind Of Lover」には、ステファン・ウィスネットの駆り立てるようなベース演奏に絡んで、フレディ・マーキュリーによる生き生きとスピード感溢れるピアノ演奏がフィーチャーされている。フレディ・マーキュリーはこう語っていた。
「僕は気の利いたキャッチーな曲が書きたいんだ。これは自分で意識的にやり続けていることであり、楽しいと思ってやっていることでもある。おかしな言い方だけど、ある種の趣味みたいなものだね」
16位「Seven Seas Of Rhye」
ソロ・プロジェクトに着手する段階で、フレディ・マーキュリーは既に20年近く曲を書き続けていたことになる。1973年のクイーンの記念すべきデビュー・アルバムにも、彼がひとりで書き上げた楽曲が、インストゥルメンタルの「Seven Seas Of Rhye」をはじめ、5曲も収められている。この曲はあまりに魅力的だったために、1974年のバンドのセカンド・アルバム『クイーンII』では歌詞が付いて再び収録されるになった。
「あの当時はソングライティングに関していろんなことを学んでる最中だった。例えば曲の構成とかね。僕は絶えずいろんなテクニックを学んでいるんだ」と彼は語っている。
15位「My Love Is Dangerous」
『Mr Bad Guy』は制作着手から完成までに2年以上の月日を要した。フレディ・マーキュリーの細部への徹底したこだわりは、曲の歌詞のパーソナルな題材からもよく分かる。「昔、‘My Love Is Dangerous’って曲を書いたよ」。彼は『Freddie Mercury: A Life, In His Own Words』の中で述懐している。
「僕の恋愛はそういう、危険なものなのかもしれないと思って。自分をそこまで分析したことはないけど、これまで生きてきて、結局のところ僕は、誰が相手でも良いパートナーにはなれないんだなと漠然と感じているんだ。 僕の恋愛はそういうものだから……と言うか、危険なものがない恋愛なんて誰が欲しがると思う? ‘My Love Is Safe’(僕の恋は安全だ)なんて曲を書きたいと思う? そんな曲絶対売れないよ」
14位「Crazy Little Thing Called Love」
ソングライティングに関して好奇心をそそられることのひとつは、インスピレーションが一瞬にして形になる時もあれば、仕上がるまでに長い時間がかかる時もあるということだとフレディは語る。
彼は自分の書いた1974年の「March Of The Black Queen」は、「完成までに気が遠くなるほど長い時間がかかった」ことを認めているが、その一方で1979年のクイーンのヒット曲「Crazy Little Thing Called Love」は、10分もかからずに書き上がってしまったと語っている。それも彼がバスタブに浸かっている間に。
13位「Man Made Paradise」
「僕の人生に入っておいで/そこは人の手で作られた楽園だ」とフレディ・マーキュリーが歌うのは『Mr Bad Guy』に収録の「Man Made Paradise」。この曲は元々クイーンのアルバム『The Works』のために行なわれた1983年のセッションの最中に書き上げられ、レコーディングされたものだった。
当時は結局リリースされずに終わったが、フレディ・マーキュリーはこの曲の歌詞を気に入っており、ソロ・アルバムのために再度引っ張り出し、プロデューサーのラインホールド・マックによるドラム・プログラミングをフィーチューして発売に漕ぎ着けた。
12位「Death On Two Legs」
フレディ・マーキュリーの書く曲は彼のポジティヴで楽しいことが大好きという面がそのまま反映されているものが多いが、クイーンの1975年のアルバム『オペラ座の夜』に収録された「Death On Two Legs」は、彼が荒々しい歌も書けることを証明した。「‘Death On Two Legs’は僕がこれまで書いた中で一番悪意のある歌詞だね」と彼は明言する。
「とにかくあの歌詞を聴いてごらん、お子ちゃまたち。僕の邪悪な面が発揮された、底意地の悪い曲なんだ。僕は普段、曲を書いた時に自分が何を考えていたのかを説明するのは好まないないけど、あれは僕の昔の知り合いの、腹黒いオヤジについて歌っているんだ。あの歌詞はあっと言う間に書き上がったよ」
11位「Love Me Like There’s No Tomorrow」
「Love Me Like There’s No Tomorrow」は、フレディ・マーキュリーがオーストリア人の女優バーバラ・ヴァレンティンとの恋愛関係からインスピレーションを得て書かれた曲で、1985年に全英シングル・チャートの76位を記録した。
「僕のお気に入りのトラックのひとつは ‘Love Me Like There’s No Tomorrow’なんだ。あの曲の生まれた経緯ゆえにね。あれはとてもパーソナルな内容なんだ。僕はあれを5分で書き上げて、全てがすんなりとあるべきところに収まった感じだった。とてもエモーショナルでパワフルな曲で、大好きな曲だよ」
10位「Barcelona」
オペラ歌手のモンセラット・カヴァリエをフィーチューしたクラシックとポップのクロスオーヴァー・アルバム『Barcelona』のタイトル・トラックは、感動的でドラマティックな勝利の歌であり、デジタル時代にフレディ・マーキュリーが収めた最大の成功作のひとつとなった。
再びマイク・モランの手を借りて書かれたこのトラックは、1987年にリリースされ、最高8位を記録した。フレディ・マーキュリーの死後まもなく、1982年のオリンピックに合わせて再発されたシングルは、再びチャートに返り咲き、最高2位まで駆け上がり、2019年現在、この曲のストリーミング回数は既に3,000万回を超えている。
9位「Made In Heaven」
「Made In Heaven」はフレディ・マーキュリーが当初ソロ・アルバムのタイトルとして選んでいたものだった。曲の冒頭では脈打つようなピアノのビートと、フレディ・マーキュリーが生涯書いた中でも屈指の、胸に迫るオープニングの一節が歌われる。「僕は運命と共に歩みを進めている/自分の果たすべき役目を喜んで果たし/苦痛に満ちた思い出と共に生き/心の底から人を愛する」。
「Made In Heaven」は、1985年にシングルとしてリリースされ、最高位57位を記録した。フレディ・マーキュリーの死後、この曲はそのまま1995年のクイーンのアルバム・タイトルとなり、生前録音されていたヴォーカルに新たに録音されたインストゥルメンタル・トラックを合わせるかたちで今作に収められた。
「僕の曲はみんな、“感情”というものに属すると思うんだ。愛や喜怒哀楽、フィーリングのような。僕の書く曲の大半はラヴ・バラードか、悲しみや苦悩や苦痛に関することだからね」
8位「I Was Born To Love You」
「僕は骨の髄までロマンティストでね」と口にしていたフレディ・マーキュリーの「I Was Born To Love You」は、アルバム『Mr Bad Guy』に収められた彼のレパートリーの中でも最もキャッチーな部類に入るディスコ調のラヴ・ソングである。
この曲にはデヴィッド・マレットが監督を、アーリーン・フィリップスが振付を務めた鮮烈なミュージック・ビデオが作られ、アメリカでは全米シングル・チャートに入るヒットとなった。
7位「We Are The Champions」
1977年のクイーンのアルバム『News Of The World』に収録された「We Are The Champions」は、フレディ以上に素晴らしいアンセムを書ける者は存在しないという証明のような作品である。「‘We Are the Champions’は僕がこれまで書いてきた中でも最もエゴイスティックで鼻持ちならない曲だね」とフレディ・マーキュリーは語っていた。
「あれを書いてた時に、僕が頭に浮かんでいたのはサッカーだった。参加型の曲にしたいと思ってたんだ。ファンが自分たちの歌だと思えるようなものにね。はじめからを狙って書いた曲で、サッカー応援のチャントみたいに、みんなが一緒に歌えるものが書きたかった。それと同時に、誰もが共感できる勝利の歌を作れたら素敵じゃないかって気持ちもあったね」
6位「Mr Bad Guy」
フレディ・マーキュリーの曲作りに関するコメントで、一貫して語られていたテーマのひとつは、自分の曲を過剰に分析されることへの嫌悪だった。「僕の書いた歌詞についてあれこれ質問するのは差し控えてもらいたい」とフレディ・マーキュリーは語っていた。
「みんな訊きたがるんだ。“どうしてあのナントカカントカっていう歌詞を書いたんですか?あれにはどういう意図が込められているんですか?”ってね。僕は曲を書いてる時に自分が何を考えてたかなんていちいち説明したくないんだよ。そんな最悪なことはない。大事なのはそういうことではない。僕は分析するのは好きじゃないし、聴く人みんながそれぞれに解釈してくれる方がいい。深読みでも何でも、好きなようにしてくれればいいって思ってるよ」
彼は「Mr Bad Guy」についても解説しようとしなかったが、唯一語ったのは「“Mrバッドガイ”とは僕のこと。何もかも説明する気はないので、あとは皆さんのご想像にお任せします」。
2019年、バルファスト生まれの表現主義画家のジャック・コウルターが、この曲にインスピレーションを得て一枚の絵を描き上げ、その絵は韓国で開催されたクイーンの展覧会会場に飾られることになった。
5位「There Must Be More To Life Than This」
「Mr Bad Guy」に収録された「There Must Be More To Life Than This」は、元々は1982年のクイーンのアルバム『Hot Space』のために、マイケル・ジャクソンとのデュエット曲としてレコーディングされたものだった。だが、このヴァージョンは結局お蔵入りとなり、フレディは自身のソロ・アルバムの制作に際して、再度この曲の歌詞を手直しした。
この曲のひとつのインスピレーションとなっていたのは、フレディ・マーキュリーのソングライターとしての形成期に絶大なる影響を与えた人物のひとり、ジョン・レノンのソングライティングである。
「‘There Must Be More to Life Than This’っていう曲を書いたんだけど、あれはおそらく僕がこれまで書いた中で最もメッセージ・ソングっていうものに近い曲だと思うんだ。まあ、別にそんな大それたメッセージが込められてるわけでもないけど」
「あれは世界の政治や、いま起こっている大きな災害について、僕が取り上げても差し支えないと思うギリギリのところなんだ。僕は普段その手のテーマについてはあまり書きたいと思わない。でもそういうことに対して感情的になることが時にはあるんだよ。ジョン・レノンが実際にやっていたことに比べたら、僕のやってることなんて本当にちっぽけだけどね」
4位「Killer Queen」
1974年のクイーンのアルバム『Sheer Heart Attack』収録の「Killer Queen」を書いたことについて、フレディ・マーキュリーは常に大いなる誇りを持っていると語っていた。フレディ曰く、彼はこの曲をひと晩で書き上げ、俳優のノエル・カワードが歌ってもおかしくないのではないかと思ったという。フレディ・マーキュリーはこの曲で、英国作曲家協会から最初のアイヴァー・ノヴェロ賞を贈られた。
「とにかく全てが何の苦も無くハマるべきところにハマったんだ。たまにそういう曲があるんだよ」とフレディ・マーキュリーは語っている。「 ‘Killer Queen’は僕にしては珍しく歌詞から先に書いた。それは僕の普段の曲作りの段取りからは逸脱した書き方で、いつもならまず曲の方が先に出来るところが、あの時はまず歌詞からだったんだ。それも僕が表現したいと思っていた洗練されたスタイルに則って」
3位「Living On My Own」
フレディ・マーキュリーはごく正直に、『Mr Bad Guy』からのシングル「Living On My Own」が彼のパーソナリティを見事に捉えており、ジャズ界のスター、エラ・フィッツジェラルドへのオマージュであるスキャット唱法も含めて、自らのソングライティングの好例であると、インタビューの中で語っている。
「 ‘Living On My Own’を聴いてもらえばわかると思うんだ。あれはまさしく僕そのものなんだ。独りで生きているけど、楽しくやってるよっていうこと。中盤にちょっとスキャットをやってるところがあるけど、あそこで言わんとしてるのは、僕みたいな人間とそのライフスタイルを考えた時、世界中を廻ってホテル暮らしばかりで、それは凄く寂しいこともあるわけだけど、そういう生き方を選んだのは僕自身なんだ。あの曲は独りで地下室の一室に引きこもっている人間の歌ではなく、あくまで独りで生きてるっていうことで……要は僕は独りで暮らしていて、最高に楽しい時を過ごしてるって話なんだ」
フレディ・マーキュリーが亡くなった後の1993年、この曲の“the No More Brothersミックス”が人々の心を掴み、2週にわたって全英チャート1位に輝いた。以来、この曲は3,000万回を超えるストリーミング再生を記録している。
2位「Don’t Stop Me Now」
2011年、クイーンのファンによる投票で、「Don’t Stop Me Now」のコーラス部分がバンドの「最優秀リリック」に選ばれた。「今は僕を止めないでくれ/こんなに楽しくやってるんだから/最高の時を過ごしているのさ」と、1978年のアルバム『Jazz』のために書かれたこの曲でフレディ・マーキュリーは歌っている。
「僕はその時々の気分に合わせて、色んな方法で曲を書ける人間でいたいんだ」と彼は語っている。「Don’t Stop Me Now」は爽快で、生きることを肯定する気持ちが漲るフレディ・マーキュリーの真骨頂である。
1位「Bohemian Rhapsody」
「Bohemian Rhapsody」は20世紀のポピュラー・ミュージックの最高傑作のひとつとして揺るぎない評価を獲得している作品である。一方で、フレディ・マーキュリー本人は、彼が非常に早い段階でその称賛を拒絶しかけたことを認めている。
「皆がいまだに訊いてくる。結局、‘Bohemian Rhapsody’は何について歌ってる曲なんだって。でもそれに答えてしまったら神話が台無しになってしまうし、みんなで築き上げたミステリアスな雰囲気がぶち壊しになってしまうよね」とフレディ・マーキュリーは語っている。
「‘Rhapsody’ とは、いわゆるファンタジー感覚をまとった曲のひとつだ。僕としてはただ聴いて、考えて、あの曲の意味するところをそれぞれに決めてもらいたいね」
2019年に公開された彼の伝記映画のタイトルにもなった「Bohemian Rhapsody」は、後に「Barcelona」へと発展する、オペラ的な要素をフィーチューした作品で、その珠玉のハーモニーに乗せて繰り出される歌詞は、目まぐるしい言葉遊びに溢れている。
「誰かがこの曲を、セシル・B・デミル[訳注:アメリカの映画監督/プロデューサー]とウォルト・ディズニーを足して2で割ったみたいだって言っていたよ」と、フレディ・マーキュリーが語ったのは、1985年、今や伝説となったクイーンのライヴ・エイドでのステージのオープニングで、ピアノの前に座り、この名曲の一部を披露しようとした時のことだった。同年、彼はソロ・アルバム『Mr Bad Guy』をリリースした。
Written By Martin Chilton
2022年11月18日発売
国内盤: 5CD/DVD/Blu-ray/LP
国内盤: 2CD
輸入盤: 7inchアナログ
*日本盤には『THE MIRACLE RADIO INTERVIEWS』の訳、映像の字幕付き
2022年9月30日発売
日本盤CD:2022年12月21日発売
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