エミネムのコラボ・ソング・ベスト15:様々なゲストと共演したラップ・ゴッドの名演【動画付き】

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Photo: Kevin Mazur

エミネム(Eminem)は、世界的に有名なアーティストたちと何度も共演する機会に恵まれてきた。その長いキャリアの中で、彼はどんなコラボレーションを繰り広げてきたのだろうか。その中には、主役の座を奪うような伝説的なゲスト参加作品もあれば、他のアーティストの力を借りて作り上げた自らの作品もある。そうした共演作品には、エミネムのベストと言っていい数々の名演が記録されている。

そんなエミネムのベスト・コラボレーション15曲をご紹介しよう。

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1. Guilty Conscience (feat. Dr Dre) (1999)

この初期のシングルでは、エミネムが師匠であるドクター・ドレーと道徳に関するバトルを繰り広げている。ドレーは良心のある天使を、エミネムはそれと敵対する悪魔をそれぞれ演じている。エミネムは驚くほど生意気な態度で、ドレーの過去の悪行をあげつらって反撃している。

 

2. Dr Dre – Forgot About Dre feat. Eminem (2001)

若い弟子にスポットライトを浴びる機会を与えたいと考えていたドレーは、自らのアルバム『2001』にそのためのコラボレーション曲をたくさん用意した。そしてこの「Forgot About Dre」はエミネムのベスト・コラボレーションの1つとなった。彼は師匠の信頼に応え、ドレーならではのビートの上で舌がもつれそうな早口のラップを披露している。

 

3. Jay Z –  Renegade feat. Eminem (2001)

ジェイ・Zは、6枚目のアルバム『The Blueprint』でゲストとのコラボレーション曲を1曲だけ用意していた。そこでエミネムが披露した驚異的なラップは、好調だったジェイ・Z本人をも凌ぐ見事さだった。少なくともライバルのNASはそう思ったようで、後にNASはジェイ・Zを次のようにディスっている。「お前は自分が出した糞の中でエミネムに息の根を止められた」。

 

4. Stan feat. Elton John (2001)

エミネムは、人を驚かすようなコラボレーションをキャリアの中で数多く成功させてきた。とはいえ、2001年のグラミー賞の授賞式でエルトン・ジョンと一緒に「Stan」を演奏したときの驚きに勝るものはないだろう。彼は表面的には同性愛嫌悪的な歌詞を書いてきたため、長いあいだ悪評を受けてきた。

しかし、このときエミネムは刺激的なパフォーマンスを繰り広げ、曲が終わったあとにゲイであることをカミングアウトしているエルトンと抱擁した。それは、評論家たちに対する彼なりの独特な反論だった。この曲はベスト盤『Curtain Call』のデラックス・エディションに収録されており、エミネムの最高のコラボレーションのひとつに数えられることになった。

 

5. The Notorious BIG – Dead Wrong feat. Eminem (1999)

この曲は、ブルックリンの伝説的なアーティスト、ノトーリアス・B.I.G.の死後に発表されたアルバム『Born Again』に収録されていた。ヒップホップのニヒリズムを讃えるこの曲では、ノトーリアス・B.I.G.が彼ならではのスタイルで脅迫的な文句を連ねている。やがてエミネムが登場し、衝撃的かつ創造性豊かなライミングを披露していく。

 

6. 50 Cent – Patiently Waiting feat. Eminem (2003)

50セントは、ドレーのアフターマス・レーベル、およびエミネムのシェイディ・レーベルと共同契約を結んだ。そうして発表したデビュー・アルバム『Get Rich Or Die Tryin’』は大成功を収めた。その収録曲のひとつ「Patiently Waiting」にエミネムはゲスト参加し、50セントに究極のお墨付きを与えた。

 

7. BoB – Airplanes, Part II feat. Hayley Williams and Eminem (2010)

これは夢の実現をテーマとしたラッパーのB.o.Bの曲だが、サビではパラモアのヘイリー・ウィリアムズがアンセムのようなロック調のヴォーカルを披露している。そしてエミネムは、名声を得る前の苦労をラップで語っている。

 

8. Love The Way You Lie with Rihanna (2010)

「Love The Way You Lie」はエミネムの最高のコラボレーションのひとつであるだけでなく、彼の最も物議を醸した曲のひとつでもある。ここではエミネムとリアーナがDVというテーマを虐待者と被害者の両方の視点から描いている。このふたりは過去に虐待を受けていたことを認めているだけに、この曲からはありありと感情が伝わってくる。その結果、これはエミネムの最大のヒット曲となった。

 

9. Xzibit – Don’t Approach Me feat. Eminem (2000)

イグジビットのアルバム『Restless』に収録された「Don’t Approach Me」は、この2人の数あるコラボレーションの中でも最高のものになった。ここでは、スターという立場の落とし穴について語られている。この曲に自らビートを提供したエミネムは、プライバシーを保つための悪戦苦闘を独創的なライミングで描き、主役であるイグジビットを圧倒している。

 

10. Remember Me? feat. RBX and Sticky Fingaz (2000)

エミネムは、最も高い評価を得たアルバム『The Marshall Mathers LP』で危うく主役の座を奪われそうになっていた。この曲では、ダークでムーディーなドクター・ドレーのビートに乗って、デス・ロウのラッパーRBXがしっかりとしたスタートを切る。やがてオニックスのスティッキー・フィンガズが爆発的なラップを被せてくる。こうした挑戦を受けたエミネムは、バイオレンスとコメディに満ちた猛烈に独創的なラップで対抗している。

 

11. Dr Dre – What’s The Difference feat. Eminem and Xzibit (1999)

2001年にリリースされたドクター・ドレーのアルバムからのもうひとつの傑出した曲「What’s The Difference」は、2人のコラボレーションを豊かな実りあるものにしてきた言葉のやり取りの典型例だ。ドレーとエミネムはいかにも彼ららしいスタイルでお互いへの気持ちを表現している…それはつまり、「お前の敵を殺すためなら喜んで手を貸すよ」という申し出だった。

 

12. Drake, Kanye West, Lil Wayne, Eminem – Forever (2009)

世界を代表する4人のラッパーが夢のコラボレーションを実現させたこの曲は、Boi-1daの切れ味の鋭いサウンド・プロダクションに加えて、それぞれのパフォーマンスが冴え渡るまさに夢のような作品に仕上がっている。

 

13. Go To Sleep feat. DMX and Obie Trice (2003)

この悪意に満ちたディス・ソングで、エミネム、DMX、オビー・トライスの3人は見事に協力し合っている。標的となったのは、当時エミネムが喧嘩をふっかけていた数多くの敵。とりわけ、ジャ・ルールとベンジーノだった。

 

14. No Love feat. Lil Wayne (2010)

「No Love」は2010年のアルバム『Recovery』の収録曲で、ジャスト・ブレイズがプロデュースしている。ここでリル・ウェインとエミネムはハダウェイの1993年のテクノポップ・ヒット曲「What Is Love」のサンプルを巧みに使い、アグレッシブなライミングを連発している。

 

15. Walk On Water feat. Beyoncé (2017)

ニュー・アルバム『Revival』リリース前のサプライズ・シングルとなった「Walk On Water」は、あっという間にエミネムの最高のコラボレーションのひとつとなった。『Revival』にはゲスト・アーティストとのコラボレーションがたくさん収められており、このトラックはそれらの魅惑的な予告編の役割を果たした。ここではビヨンセがゴスペル風の歌声を披露。一方エミネムは過去を内省的に振り返っている。

Written By Paul Bowler





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