1993年に発売されたアルバム・ベスト71:30年前に生まれた名盤たちをランキング【動画付】
1993年のベスト・アルバムは、90年代の他の年と同じように多種多様な取り合わせになっている。
この1993年には、歴史に残るトップクラスのヒップホップ・アーティスト2組(スヌープ・ドッグとウー・タン・クラン)がデビューし、スマッシング・パンプキンズ、PJハーヴェイ、ビョークがメインストリームの場に登場した1年でもあった。
さらにR&Bにとっても素晴らしい年であり、マライア・キャリー、トニ・ブラクストン、ジョデシィらが歴史に残る傑作をリリースしている。そして、ニルヴァーナのメジャー・レーベルでの2作目、そしてエアロスミスがまだ名盤を作り出せることを証明していた『Get a Grip』がリリースされたのもまたこの年である。
手短に言えば、1993年もアルバムは豊作だった。以下にリストアップしたのは、そうしたさまざまな素晴らしい作品のごく一部である。
各アルバムの代表曲を収録したプレイリストを公開中(Apple MusicとSpotifyはこちら)。
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71位 : ジャクソン・ブラウン『I’m Alive』
独特な個性を持ったシンガー・ソングライター、ジャクソン・ブラウンの10枚目のスタジオ・アルバムは1980年以前の作風に回帰した作風になっており、ロマンスと失恋をテーマにしていた。そうしたこともあり、同作には情感が溢れ、美しく作り上げられた楽曲が揃っている。
70位 : ヴァン・モリソン『Too Long in Exile』
多作な歌手、ヴァン・モリソンが1993年に発表したこのアルバムは、ブルースやロックの影響を受けていた。ここにはレイ・チャールズやサニー・ボーイ・ウィリアムソンの素晴らしいカヴァーが収録されており、彼のヴォーカリストとしての力量が存分に発揮されている。
69位 : ポール・ウェラー『Wild Wood』
ボール・ウェラーは、1960年代の音楽の影響を滲ませたこの2枚目のソロ・アルバムで、その成熟した姿を印象付けた。ここで彼が作り上げたのは、あたたかみにあふれ、魅力的で、ソウルフルなレコードだった。
68位 : ミート・ローフ『Bat Out of Hell II (地獄のロック・ライダーII〜地獄への帰還)』
これはミート・ローフが1977年に発表したデビュー・アルバム『Bat Out of Hell (地獄のロック・ライダー)』の続編で、シアトリカルなカムバック・レコードに仕上がっていた。ここにはヒット・シングル「I Would Do Anything for Love (But I Won’t Do That)」が収録されている。
67位 : クィーン・ラティファ『Black Reign』
クィーン・ラティファはこの3枚目のアルバムでも多才ぶりを発揮している。抜群の出来になった「Winki’s Theme」は、彼女のジャズ界への進出を予感させる内容だった。
66位 : ロード・オブ・ザ・アンダーグラウンド『Here Come the Lords』
ヒップホップの象徴的存在とも言えるマーリー・マールとK・デフがプロデュースしたロード・オブ・ザ・アンダーグラウンドは、デビュー・アルバムをリリースした段階で既に実力派のような扱いを受けていた。とはいえ「Chief Rocka」のような曲を聴けば、それが決して過大評価ではなかったことが十分にわかる。
65位 : ビリー・ジョエル『River Of Dreams』
1993年にリリースされたこのアルバムは、前作よりもはるかヘヴィな内容となっており、中年期の悩み、人間関係、子育てについて重苦しく考察している。
64位 : プライマス『Pork Soda』
このプライマスのセカンド・アルバムはデビュー・アルバムより少々ダークになったものの、前作でファンに愛された不適切なユーモアと複雑なジャム演奏がたっぷりと含まれている。
63位 : エニグマ『The Cross of Changes』
このエニグマのセカンド・アルバムでは、マイケル・クレトゥならではの音楽制作の手法がさらにはっきりと確立されている。この『The Cross of Changes』は、1993年にリリースされたほかのどんなアルバムにもないサウンドで仕上げられていた。
62位 : ジョデシィ『Diary of a Mad Band』
このジョデシィのセカンド・アルバムは、ミッシー・エリオットやティンバランドなどの著名アーティストがデビューを飾った作品として知られている。とはいえこれはチャートでスマッシュ・ヒットを飛ばしており、アップタウン・レコードの実に個性的なヒップホップ・ソウル・サウンドの一例となっている。
61位 : デペッシュ・モード『Songs of Faith and Devotion』
このデペッシュ・モードの8枚目のスタジオ・アルバムは、メンバー以外が初めてバッキング・ヴォーカルを担当した作品となった。ここには「I Feel You」や「In Your Room」といったこのバンドの代表的な楽曲が収められている。
60位 : ドナルド・フェイゲン『Kamakiriad』
スティーリー・ダンのフロントマンがリリースした2枚目のソロ・アルバムは、ジャズ・ロックのサウンドに乗せて、気候変動による世界の荒廃というテーマに取り組んだ予言的な作品である。
59位 : フランク・ブラック『Frank Black』
元ピクシーズのフロントマンであるフランク・ブラックの1993年のソロ・アルバム。これは、ポップ・ロックのさまざまな要素をミックスした作品になっている。同作からは、ザ・ビートルズ、イギー・ポップ、ラモーンズ、ビーチ・ボーイズららの影響を聴き取ることができる。
58位 : アイス・キューブ『Lethal Injection』
アイス・キューブのアルバム 『Lethal Injection』は、1993年に発売され大ヒットとなった。それ以来、このアルバムの評価は高まるばかりだ。
57位 : ヨ・ラ・テンゴ『Painful』
ニュージャージー出身のこのバンドは、マタドールからリリースしたファースト・アルバムで自分たちの特徴的なサウンドをついに固めることになった。この『Painful』によって、彼らが90年代最高のインディー・バンドのひとつであることが証明された。
56位 : ザ・ポウジーズ『Frosting on the Beater』
デビュー・アルバムとは明らかに傾向の異なるこの3作目のアルバムで、ザ・ポウジーズは本領を発揮することになった。ここでの彼らは、よりハードでロック色の強いポップ・ミュージックを追求している。
55位 : ティンダースティックス『Tindersticks』
このチェンバー・ポップ・バンドのデビュー・アルバムは、退廃的で野心的、そして同時にスリリングでもあった。それゆえに、同作は何度も繰り返し聴きたくなるようなレコードに仕上がっている。
54位 : アーチャーズ・オブ・ローフ『Icky Mettle』
このノースカロライナ州出身のロック・バンドのファースト・スタジオ・アルバムには、1990年代のインディー・ロックの最良の要素が凝縮されている。これを聴けば、無骨で激しいヴォーカル、陶酔感にあふれた歌詞、印象的なギターを存分に堪能できる。
53位 : Us3『Hand on the Torch』
ブルーノート・レコードからリリースされた『Hand on the Torch』は、ブルーノートの過去の作品を多数サンプリングしたことでよく知られている。特に有名なのはハービー・ハンコックの作品「Cantaloupe Island」のサンプリングだろう。
52位 : モーフィン『Cure for Pain』
このボストンのバンドは、ブルースやジャズの影響を受けたロックを得意としている。このアルバムではそうした音楽性が全開になっている。彼らはギターを使わないが、サックス、ベース、そして心を揺さぶるソウルを聴かせてくれる。
51位 : ジェイムス『Laid』
ジェイムスはニール・ヤングと共にツアーをこなし、プロデューサーのブライアン・イーノとスタジオ・セッションを行なった。そうした活動に触発された結果、1993年のこのアルバムは音数を減らしたより実験的な作品に仕上がっている。
50位 : オウテカ『Incunabula』
『Incunabula』のようなサウンドはその後リリースされたその他のオウテカのアルバムでは聴くことができない。とはいえ、この初期の作品集は今でも新鮮に聞こえる。
49位 : ポリゴン・ウィンドウ『Surfing on Sine Waves』
ポリゴン・ウィンドウはエイフェックス・ツインの別名である。彼らの『Surfing on Sine Waves』に収められた電子音楽は、アルバム・ジャケットと少し似たような印象を受ける。つまり色あせてはいるけれど、人の心を奪う力を持っているのだ。
48位 : イージー・E『It’s On (Dr. Dre) 187um Killa』
イージー・Eの『It’s On (Dr. Dre) 187um Killa』は、根本的にはドクター・ドレーに向けたディスEPである。とはいえ、これはイージーがリリースした中でも最高のソロ作品のひとつとして今もその輝きを失っていない。
47位 : トニー・トニー・トニー『Sons of Soul』
『Sons of Soul』は1993年のベスト・アルバムのひとつである。トニー・トニー・トニーは、「 (Lay Your Head On My) Pillow」や 「If I Had No Loot」といった曲によって、90年代の素晴らしいR&Bグループのひとつとして自分たちの地位を確固たるものにした。
46位 : ザ・ヴァーヴ『A Storm In Heaven』
UKのロック・バンド、ザ・ヴァーヴがリリースしたデビュー・アルバム『A Storm In Heaven』は、ブリティッシュ・サイケデリアの最高峰と言っていい。この作品によって彼らの名前は一躍有名になった。
45位 : スティング『Ten Summoner’s Tales』
スティングが1993年に発表したソロ・アルバムには、美しいメロディーと簡潔な叙情性が前面に出たポップ・ソングが見事なまでに並んでいる。
44位 : ザ・フレーミング・リップス『Transmissions From the Satellite Heart』
ギタリストのロナルド・ジョーンズとドラマーのスティーヴン・ドローズをフィーチャーしたロック・バンド、ザ・フレーミング・リップスは、新たなメンバーとともにこの『Transmissions From the Satellite Heart』をリリースした。ここで彼らは、ポップ・ミュージック、グランジ、ノイズなどさまざまな要素を取り入れた多彩な内容の作品を作り上げている。
43位 : ビキニ・キル『Pussy Whipped』
ライオット・ガール・ムーブメントのパイオニアがリリースしたこのデビュー・アルバム『Pussy Whipped』は、正義の怒りに満ちあふれている。ここで聴けるのは、強烈で堂々とした素晴らしくノイジーなパンク・ロックである。
42位 : マジー・スター『So Tonight That I Might See』
ホープ・サンドバルの優しいヴォーカルが、このドリーム・ポップの傑作を地上に繋ぎ止めている。このアルバムは、今もポップ・ミュージックに影響を与え続けている。
41位 : コレクティヴ・ソウル『Hints, Allegations, & Things Left Unsaid』
コレクティヴ・ソウルのデビュー・スタジオ・アルバム『Hints, Allegations, & Things Left Unsaid』に刻まれているのは、空高く舞い上がるような未加工のロックである。そしてそれは、1993年当時と同じように、現在でも素晴らしいサウンドに聴こえる。
40位 : P.M.ドーン『The Bliss Album…? (Vibrations of Love and Anger and the Ponderance of Life and Existence)』
「愛と怒りの波動と生命と存在の思索」というタイトルが示すように、このヒップホップ・デュオのセカンド・アルバムを聴くと、まるで雲の上で天使の甘い音に包まれながら人生の大問題について思いを巡らしているような気分になるだろう。
39位 : ペット・ショップ・ボーイズ『Very』
シンセポップ・デュオ、ペット・ショップ・ボーイズの1993年のアルバムは、前作から約3年後に発表されたが、待つだけの甲斐はあった。この作品は遊び心にあふれ、メロディアスで巧みな仕上がりになっており、驚きに満ちている。
38位 : U2『Zooropa』
U2はこの1993年のアルバムでちょっと方向を転換させ、より実験的なエレクトロニック・サウンドに挑戦した。その結果として生まれた作品は、往々にして見落とされがちではあるものの、彼らのその他のアルバムと同様、重要な作品だった。
37位 : オービタル『Orbital 2』
このデュオは明らかにエレクトロニック・ミュージック・アーティストだが、独創的なメロディ・センスを持っていた。容易に想像がつくことだが、そのおかげで彼らはやがて全英チャートで成功を収めることになった。
36位 : スウェード『Suede』
スウェードのデビュー・アルバム『Suede』はリリースされたその週にイギリスの全英アルバム・チャートで首位に立ち、その後マーキュリー賞を受賞している。評論家たちから高く評価され、商業的にも大成功を収めた作品である。
35位 : フィル・コリンズ『Both Sides』
離婚や仕事上の変化がきっかけとなり、フィル・コリンズはよりソフトで内省的なアルバムを作り上げた。それは、彼がリリースした作品の中でもとりわけ魅力的なもののひとつとなった。
34位 : レディオヘッド『Pablo Honey』
レディオヘッドのこのデビュー・アルバムには、メガヒットを記録したシングル「Creep」が収録されている。彼らはU2やザ・キュアーなどさまざまな方面から影響を受けており、そうした影響が最も露わになっているのがこの作品だった。
33位 : サラ・マクラクラン『Fumbling Towards Ecstasy』
サラ・マクラクランの3作目のアルバム『Fumbling Towards Ecstasy』は、ストーカー被害に遭った自身の経験から部分的にインスピレーションを受けている。ここで彼女は、そうした状況に陥ったときの不安感と恐怖を感動的で優美な曲作りに昇華させた。
32位 : シェリル・クロウ『Tuesday Night Music Club』
多くの顔を持つシンガー・ソングライター、シェリル・クロウは、このデビュー・アルバムに収められていた「All I Wanna Do」のヒットによって一躍スターダムにのし上がっている。
31位 : ソウルズ・オブ・ミスチーフ『93 ‘Til Infinity』
このオークランドのラップ・グループのデビュー・アルバムによって、ベイエリアのアンダーグラウンド・ラップ・シーンが見逃せない存在になった。やがてこのアルバムは、現在のヒップホップの大スターたちにインスピレーションを与えていった。
30位 : ブラック・ムーン『Enta Da Stage』
この東海岸のラップ・グループのデビュー・アルバムは見過ごされがちな名作だ。ここには1990年代のニューヨークを代表するスタイルとディテールがぎっしりと詰まっている。
29位 : カウンティング・クロウズ『August and Everything After』
このラジオ向けのロック・バンドのデビュー・アルバムからは、大ヒット曲「Mr. Jones」が生まれた。このアルバムは、彼らが観客に喜ばれる曲作りに長けていることを証明していた。
28位 : レニー・クラヴィッツ『Are You Gonna Go My Way (自由への疾走)』
1970年代のロックやソウルの影響をを臆面もなく取り入れたレニー・クラヴィッツのこの3作目のスタジオ・アルバムは、サイケデリックでセクシー、かつ楽しさ満載の作品に仕上がっている。
27位 : ディゲブル・プラネッツ『Reachin’ (A New Refutation of Time and Space)』
このオルタナティブ・ヒップホップ・グループのデビュー・アルバムにはヒット・シングル「Rebirth of Slick (Cool Like Dat)」が収録されている。ここでは、ジャジーでクール、そしてスピリチュアルなサウンドを楽しむことができる。
26位 : サイプレス・ヒル『Black Sunday』
このヒップホップ・グループのセカンド・アルバムには「Insane In The Brain」が収録されている。このアルバムは、ドラッグやロックの影響下にあるラップ・スターとしての彼らの地位を独特な手法で確立した。
25位 : アンクル・テュペロ 『Anodyne』
カントリー・バンド、アンクル・テュペロがリリースした最後のスタジオ・アルバム『Anodyne』は、ロックとカントリーを見事に融合させたアメリカーナの名盤である。
24位 : トゥール『Undertow』
グランジ、プログレ、メタルの要素を併せ持つトゥールは、それでも結局は独創的なグループだった。この1993年のデビュー・アルバムは、彼らの存在をより広い世界に知らしめるきっかけとなった。
23位 : グールー『Jazzmatazz Volume 1』
俄かには信じがたいものの、ジャズとラップはシームレスに組み合わせることができる。グールーはこのアルバムでそれが可能だということを証明した。さらに言えば、彼らはジャズとラップの融合が必要不可欠であることも示していたのだ。
22位 : クランベリーズ『Everybody Else Is Doing It, So Why Can’t We?』
アイルランド出身のこのバンドのデビュー・アルバムは、ドロレス・オリオーダンの天才的なヴォーカルと曲作りを世界に知らしめた。ここには名曲「Linger」が収められている。
21位 : アフガン・ウィッグス『Gentlemen』
アフガン・ウィッグスのメジャー・デビュー作であるこのアルバムは、ダークで力強い勢いに満ちたオルタナティヴ・ロックに仕上がっていた。リリースから数十年経った今でも、これは驚くほど新鮮なサウンドに聴こえる。
20位 : メリッサ・エスリッジ『Yes I Am』
このシンガー・ソングライターが発表した4作目のスタジオ・アルバムには、誇り高くアンセム的なロック・ミュージックが満載されている。そうした楽曲には、ブルース・スプリングスティーンやジャニス・ジョプリンの影響が感じられる。
19位 : パール・ジャム『Vs.』
このシアトルのバンドのセカンド・アルバムは、デビュー・アルバムの発表後に彼らに寄せられた期待を上回る素晴らしい出来映えになっている。衝撃的で強烈な作内容は、彼らのライヴのエネルギーにさえ匹敵する。
18位 : スロウダイヴ『Souvlaki』
英国のバンド、スロウダイヴが1993年に発表しこのたアルバムは、シューゲイザーの傑作である。ここでは、この世のものとは思えない独創的なサウンドスケープと革新的なギターが特徴となっている。
17位 : デ・ラ・ソウル『Buhloone Mind State』
ヒップホップ・ヒッピーとも言われるデ・ラ・ソウルの3枚目のスタジオ・アルバムは、濃密で深く内省的なアルバムである。この作品は、今でもたくさんの若いアーティストにインスピレーションを与え続けている。
16位 : ブリーダーズ『Last Splash』
オルタナティヴ・ロックの黄金期を象徴するブリーダーズのセカンド・アルバムは、テクスチャーとメロディーを凝縮させ、それらを融合させた作品だ。これは、このバンドの最も成功したレコードのひとつとなった。
15位 : ジャネット・ジャクソン『janet.』
ポップ・クイーンであるジャネット・ジャクソンがリリースした5枚目のスタジオ・アルバムは、グラミー賞を受賞した「That’s The Way Love Goes」をフィーチャーしていた。ここでついに、彼女は愛されるポップ・プリンセスから本格的なポップ・アイコンへと変身を遂げた。
14位 : ブラー『Modern Life Is Rubbish』
デヴィッド・ボウイやザ・キンクスからインスピレーションを受けたブラーのセカンド・アルバムは、独創的なポップ・ミュージックとなった。これは痛烈で、美しく、魂を揺さぶる作品である。
13位 : ソルト・ン・ペパ『Very Necessary』
『Very Necessary』は、この年にリリースした最大のラップ・アルバムのひとつである。このアルバムの中核をなすのは「Shoop」「Whatta Man」「None Of Your Business」といった大ヒット・シングルだった。
12位 : マライア・キャリー『Music Box』
マライア・キャリーのこのサード・アルバムは大ヒットを記録し、世界的なヒット・シングルを多数輩出した。たとえば「Dreamlover」「Hero」「Without You」の3曲もこのアルバムに収録されていた曲だ。
11位 : 2パック『Strictly 4 My N.I.G.G.A.Z…』
2パックの2枚目のスタジオ・アルバムでは、「Keep Ya Head Up」と「I Get Around」が強力な原動力になっていた。彼は説得力のある歌詞をいつもを作り上げてきたが、このアルバムにはその中でも最高のものがいくつか収録されている。
10位 : ア・トライヴ・コールド・クエスト『Midnight Marauders』
ファンク、ソウル、ジャズの影響を強く受けたニューヨークのヒップホップ・グループ、ア・トライヴ・コールド・クエストの3枚目のスタジオ・アルバムは、彼らの最も人気のあるレコードのひとつである。ここには、代表的なヒット曲「Electric Relaxation」が収録されている。
9位 : エアロスミス『Get a Grip』
妙な牛が描かれたジャケット・デザインにどうか尻込みしないように。エアロスミスが1993年に発表したこのアルバムは、感動的なバラードや挑発的な楽曲がいっぱいに詰まった宝物庫である。
8位 : ビョーク『Debut』
当時の多くの人は、ビョークをシュガーキューブスのメンバーとして知っていた。しかし彼女がソロ活動に進んだ時、それまでとは異なるエレクトロニック・アルバムを発表することを予期していた人は少なかった。これは、1990年代で最も自信に満ちたデビュー作のひとつである。
7位 : リズ・フェア『Exile in Guyville』
リズ・フェアのスタジオ・デビュー・アルバムは、ローリング・ストーンズの『Exile on Main St.』を巧みに批判した作品だった。ここでは、メインストリーム・ロックを支配する有害な家父長制的姿勢がこき下ろされている。
6位 : ニルヴァーナ『In Utero』
ニルヴァーナの最後のスタジオ・アルバムは、そのテーマの手強さと発表後のカート・コバーンの死によって、簡単には聴けない作品かもしれない。とはいえその中核には極めて痛烈な真実が込められていた。その結果、このアルバムはすぐに名盤となった。
5位 : PJハーヴェイ『Rid of Me』
PJハーヴェイの半自伝的なセカンド・アルバムは、はっきりとした啓示、生々しい音作り、冷ややかなヴォーカルによって独自の世界を作り上げている。
4位 : トニ・ブラクストン『Toni Braxton』
1990年代最大のR&Bアルバムのひとつであるトニ・ブラクストンのデビュー作には、ふたつの永遠の名曲、つまり「Breathe Again」と「How Many Ways」が収録されている。
3位 : スマッシング・パンプキンズ『Siamese Dream』
グランジ時代を代表するオルタナティヴ・ロック・バンドのセカンド・アルバムは活動の停滞期に制作された。しかしながら、そうした困難にもめげず、これは90年代初期のベストセラー・アルバムのひとつになった。
2位 : スヌープ・ドギー・ドッグ『Doggystyle』
1993年、スヌープ・ドギー・ドッグはウエストコースト・ラップの傑作『Doggystyle』を発表した。これは、史上最大のデビュー・アルバムのひとつと言っていいだろう。
1位 : ウータン・クラン『Enter The Wu-Tang (36 Chambers)』
この先駆的なヒップホップ・グループのデビュー・アルバムは、騒々しく目も回るような言葉遊びが満載だった。これは、今でも空前絶後のサウンドに聴こえる。
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