ザ・ビートルズの初めてのマハリシと出会い、そしてエプスタインの死

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Photo: Ben Merk/ANEFO

サマー・オブ・ラヴの真っ只中、ザ・ビートルズの4人はギリシャで一緒に住み、レコーディング・スタジオを作れる島探しをしていたが、成果がないまま帰国の途についていた。これはジョン・レノンのアイディアから始まったが、すぐに非現実的であることに気がつき、全員に家に帰って行った。

リンゴ・スターは妻のモーリンが出産予定だったので早めに帰国、ジョージ・ハリスンと妻のパティ・ボイドは1967年7月9日に帰国し、その後ロサンゼルスに行く準備をした。

ジョージは8月1日にロスに到着し、ブルー・ジェイ・ウェイに家を借り、カリフォルニアに移住したザ・ビートルズの元PR担当のデレク・テイラーの到着を待っている間、霧の中を彷徨い、その通りにちなんだ曲「Blue Jay Way」を作った。この曲はのちにアルバム『Magical Mystery Tour』に収録されることになる。

その後の1週間の間、ジョージ・ハリスンはラヴィ・シャンカールの音楽学校に通い、ハリウッド・ボウルで開催された師匠のコンサートに行き、ママス&パパスのレコーディング・セッションに参加してから、サンフランシスコに飛んで、反体制文化やヒッピーの中心地だったヘイト・アシュベリーを歩き回った。

ジョージ・ハリスンが帰国して2日後、ザ・ビートルズはリチャード・アヴェドンに撮影され、その写真は、のちに世界中の全てのベッドルームに飾ってあったのではないかと言えるほど有名なサイケデリックなポスターに使用された。その1週間後の8月19日、モーリンはリンゴ・スターとの第2子を出産、男の子はジェイムスと名付けられた。それを祝福するかのように、ザ・ビートルズの「All You Need Is Love」は全米チャート1位を記録した。

のちのマジカル・ミステリー・ツアー・プロジェクトに収録されるもうひとつの曲「Your Mother Should Know」に数日間取り組んでから、ジョン・レノン、シンシア・レノン、ポール・マッカートニー、ジェーン・アッシャー、ジョージ・ハリスンとパティ・ボイドは8月24日木曜日にロンドンのヒルトン・ホテルに出向き、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの講演に出席した。ジョージ・ハリスンによると「僕がチケットを手配したんだ。マントラが知りたいと思って。ちょうど瞑想をしたいと思って読み調べていたら、別の世界に入るためのパスワード、いわゆるマントラが必要だとわかって。いつものように、みんな一緒に行動するから、それでジョンもポールも一緒に来たんだ」。

その後プライベートでマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーと過ごせる時間があり、ザ・ビートルズ3人と妻たちとポール・マッカートニーの彼女のジェイン・アシャーは、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーが教育大学でセミナーを行うというので、翌日北ウェールズにあるバンガーに行った。リンゴ・スターとモリーンも、そしてミック・ジャガーとマリアンヌ・フェイスフルも同行した。マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーと一緒に全員電車でユーストン駅を出発した。

全員のはずだったが、それはシンシア・レノンを除いてとなった。ユーストン駅であまりに騒ぎとなり、警察官がシンシア・レノンをバリアの向こうに通してくれず、電車に乗せてくれなかったため、シンシア・レノンとジョン・レノンが離れ離れになってしまったのだ。バンドのロード・マネジャーだったニール・アスピナルが彼女を北ウェールズまで車で送り届けなければならなかった。

土曜日はマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーのメッセージを1日聞いて過ごした。そして8月27日の日曜日、ブライアン・エプスタインがロンドンのアパートで死亡しているのが見つかった。若干32歳だった彼のバンドへの影響はその時点では減っていたものの、ザ・ビートルズのキャリアの舵を切り、大いに貢献した人物だ。

ジェイン・アシャーが、ロンドンからその悲劇を伝える1本の電話を受けたその日の夜まで、ザ・ビートルズは何も知らずに過ごしていた。その後すぐに、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターとジョン・レノンはメディアに対応し、ポール・マッカートニーとジェイン・アッシャーは先にロンドンに車で送ってもらっていた。バンガーを出発する前に、ポール・マッカートニーはマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーに「僕たちの友達が亡くなった。どうすればいい?」と尋ねた。すると「何もできることはない。故人に感謝し、彼の幸運を祈り、自分の人生を進めばいい」と彼は答えた。

ブライアン・エプスタインの葬儀はその2日後に行われたが、バンド・メンバーは1人も出席しなかった。身内のみの葬儀だったこともあり、ザ・ビートルズの4人は自分たちが列席することでメディア沙汰にしたくなかった。

葬儀の前日、ジョージ・ハリスンはブライアン・エプスタインの良き友人だったナット・ワイスに、ザ・ビートルズ4人を代表して一輪の花を新聞紙に包んで渡し、最後のお別れとして棺の上に置いて欲しいとお願いした。ユダヤ教の葬儀では生花は禁じられており、ブライアン・エプスタインが埋葬され、棺の上に土をかけ出したことを確認したナット・ワイスは、そこに新聞紙に包まれたままの花を投げ入れ、それはすぐに地中に埋まっていった。

「彼は人生の多くをビートルズに捧げてくれた。大好きだったし、愛していた。僕たちの一員だったから。死というものはない。彼が今安らかでいると思うと安心できる」—ジョージ・ハリスン


ブライアン・エプスタインはロンドンのサヴィル・シアターを購入し、日曜日に開催する一連のコンサート・シリーズを始めていた時だった。彼が亡くなった日、ジミ・ヘンドリックスの昼の部、夜の部と2回まわしのライヴを予定していたが、ブライアン・エプスタインの訃報を受けて夜の部は中止された。

Written by Richard Havers


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CD1: ジャイルズ・マーティン&サム・オケルによるニュー・ステレオ・ミックス
CD2: セッションズ/オリジナルのアルバムの曲順通り収録

③1CD
英文ライナー翻訳付/歌詞対訳付
価格:2,600円+税 / SHM-CD仕様

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<直輸入盤仕様/完全生産限定盤>
3枚のLP入り限定盤ボックス・セット / 4枚のインサート付
英文ライナー翻訳付/歌詞対訳付
価格:11,000円+税

LP1: ジャイルズ・マーティン&サム・オケルによるニュー・ステレオ・ミックス
LP2&LP3: セッションズ/「アイ・ウォント・ユー」を筆頭に、レコーディングされた日付順に23曲収録

⑤1LP
英文ライナー翻訳付/歌詞対訳付
価格:4,000円+税

⑥カラー1LP
限定盤ピクチャーディスク仕様
英文ライナー翻訳付/歌詞対訳付
価格:4,600円+税



 

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