ABBA『The Visitors』解説：アルバムグループ活動休止前、最後のアルバム

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11月 30, 2021

Rob Miller

2021年11月30日に発売されたABBAによる活動休止前の最後のアルバム『The Visitors』は、1981年12月19日に全英チャート1位でデビューした。

それによって、全英1位を獲得したアルバムの連続記録を7枚に伸ばした。うち2枚はベスト盤で、さらに翌年もベスト盤でその記録を伸ばしていった。1976年に初めて発表したグレイテスト・ヒットに始まったアルバム8枚続けての1位獲得という記録は、アバが6年半という期間の間に、実質約1年間、49週も全英1位を飾っていたことを意味する。1990年代のアルバム『Gold』では6週間頂点に君臨し、その記録を55週に更新した。

8枚目のアルバム『The Visitors』は、過去の作品ほどメガ・ヒットのシングルが多いわけではなく、1980年代初期にはすでに生じていたグループの人間関係の分裂が楽曲に現れていた。しかし、何百万といるABBAのファンにとっては、グループのサウンドの進化や成熟が感じられ、満足感を得られる作品だった。

アルバムを通してピュアで洗練されたポップは豊富だったものの、オープニングのタイトル・トラックはダークでサイケデリック・ポップのようなテイストもあり、ABBAが存続していたら進んでいたかもしれない方向性が垣間見れる。Billboard誌は、「ABBAの最初の本物の傑作」と称した。

ファースト・シングルでアバにとって最後のメジャー・ヒット・シングルとなった「One Of Us」とほぼ同時にアルバムもリリースされた。さらに「When All Is Said and Done」「Head Over Heels」「Under Attack」、タイトル・トラックと特に洗練された「The Day Before You Came」はそれぞれ様々な市場においてシングルとしてリリースされた。

『The Visitors』はすぐに全英チャートのトップに邁進し、当時コンピレーション・アルバムがまだ独自のチャートでランクされる前だったため、その前週にベストセラーだった『Pure Hits ‘81』は4位に下がった。『The Visitors』はクイーンの『Greatest Hits』に追随されながらも3週間トップに在位して新年を迎えたが、その後ヒューマン・リーグが『Dare』で1位を達成した。

Written by Paul Sexton

ABBA『The Visitors』
1981年11月30日発売
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