史上最も偉大なデビュー・シングル45枚
もしあなたが“トラック”よりも“シングル”を重視するような人なら、このリストはお勧めだ。これは我々が選んだ史上最も偉大なデビュー・シングル45枚のプレイリストだ。キャリアを軌道に乗せた最初の7インチ・シングルであり、その多くはアーティストにチャート・ヒットをもたらした。
最初にお気づきになるかも知れないが、ザ・ビートルズの「Love Me Do」は入っていないし、ザ・ローリング・ストーンズの「Come On」もない。我々にとってこの2曲は”素晴らしいデビュー”作などではなく、当時は過小評価されていたものだ。少なくとも当時の彼らのレコード会社にこの2曲がヒットするとは思っていなかったので、このリストにはいれていない。じゃあ、何故ビーチ・ボーイズの「Surfin’」が入っているのか? それは、第一に、このバンドは既に自分達の求めているサウンドが分かっていたから。少なくとも、ブライアン・ウィルソンは分かっていた。
それから我々はちょっとだけズルをし、「Debora」ではなく「Ride A White Swan」を選んだ。と言うのも、ティラノザウルス・レックスがT.レックスとして登場した時代だから。正直言って、どちらか一方がリストに入っても良かったし、両方入っても良かったかも知れないのだが。
アンダートーンズの「Teenage Kicks」ほど凄いデビュー曲はあっただろうか? 息苦しくなるほど、新鮮であり魅惑的だ。ジャムの「In The City」も同じことが言える。ボストンの「More Than A Feeling」は制作に何年も掛かったかも知れないが、それだけ待った甲斐のある曲だ。サンダークラップ・ニューマンの素晴らしい「Something In The Air」を忘れるわけにはいかないし、音楽的に対極にあるのがジミー・ウェッブの「MacArthur Park」のリチャード・ハリス・ヴァージョンだ。とにかく仰々しく、素敵だ。そしてもし趣あるものを求めているのだとしたら、何たってブッカー・ T&ザ・ MG‘sの「Green Onions」が最高だ。
プログレッシヴ・ロック・バンドもまた凄いシングルを作っており、イエスのB面曲「Something’s Coming」は「West Side Story」の全く新しいテイクだ。アメリカ西部からはドアーズの「Break On Through (To The Other Side)」、それからザ・バーズの「Mr. Tambourine Man」を、これらは間違いなく華々しいデビュー・シングルと言えるし、ジーン・ヴィンセントの「Be Bop A Lula」もまた然り。
こうして自分達の選択をひたすら正当化していくのも良いが、それより皆さんが偉大なデビュー・シングルのリストに入れたいと思うものと入れるべきではないと思うものを、ぜひお聞かせください。
Written By Richard Havers
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