ジャズ最高のシングル100選(プレイリスト)
ジャズは通常ヒット・シングルや、それどころかシングルとは無関連だ。思い切り演奏し素晴らしい作品を産出するのに、ジャズ・ミュージシャン達が好んできた媒体は、アルバム、LPレコードとその後のCDだ。
しかしながら、シングルをリリースすることが極めて重要だった頃もあった。ラジオ・プレイと、それから人の集まるバー等いたる所にある10セント硬貨をどんどん飲み込むジューク・ボックスで、曲が取り上げられることがレコード・レーベルにとって全てだった時代だ。1956年には75万台のジューク・ボックスがアメリカ中にあった。1956年は最高級ジャズ・アルバムが数枚と、それからシングルもまたデフォルトでリリースされた年だった。
1930年代から1940年代を通して、ジューク・ボックスは若者が聴く音楽を明示していた。プロデューサーであり1990年代にヴァ―ヴ・レコードのトップだったトミー・リピューマは、ジューク・ボックスが若き日の彼に与えたインパクトを覚えている。
「1950年代、ジューク・ボックスは重要なものだった。私は学校に通いながら、サクソフォン・プレイヤーとしてギグを行なっていた。ブラック・ミュージシャンと一緒に演奏していた。‘ゲットー’にあったジューク・ボックスはみんな素晴らしかった。ある日その場でひっそり身を潜めている時…そう、私は未成年だったからね。とにかくその時突然ジューク・ボックスからあるレコードが流れたんだ。チャーリー・パーカーの‘Just Friends’だった。生まれて初めて聴いたあの瞬間、もう信じられないほど感動した」
レコードを人々に聴いて貰うことがどれほど重要だったかを示す為に、最も優れたジャズの7インチ・シングルと、それからSPレコードも少しだけ入れながら、最高のシングル100選プレイリストをまとめてみた。言うまでもなく、バード(チャーリー・パーカー)と「Just Friends」は入っているが、それ以外にもジャズ界で有名な人物のほぼ全員が含まれている。スタン・ゲッツとジョン・コルトレーン、エラ・フィッツジェラルドからルイ・アームストロングとブラウニー(クリフォード・ブラウン)、プレス(レスター・ヤング)、ホーク(コールマン・ホーキンス)、フロッグ、ジミー・スミス、ドナルド・バード、スタンリー・タレンタイン他その他大勢と共に登場する。
これは間違いなく皆さんに気に入って貰えるプレイリスト、ジャズの最高のシングル100選だ。
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