U2とエルトン・ジョン、T・レックスの1971年のヒット曲「Bang a Gong (Get it On)」をカヴァー
U2とエルトン・ジョン(Elton John)がT・レックスによる1971年のヒット曲「Bang a Gong (Get it On)」のカヴァーを公開した。デジタル・シングルとしてリリースされたこのトラックは、マーク・ボランとT・レックスの音楽を称賛するスターたちによるトリビュート・アルバム『Angelheaded Hipster: The Songs of Marc Bolan & T. Rex』にも収録されている。
U2のギタリストであるエッジは、ガーディアン紙の新しいインタビューの中で、1971年に『トップ・オブ・ザ・ポップス』で初めてT・レックスを見たことについて語っている。
「マーク・ボランは魔法のような存在でしたが、キラキラでメイクもしていた性別不明のようで、とてもセクシーでもあったんです。あんな人は見たことがなかった。1年後にギターを手にしたとき、’Hot Love’が最初に弾けるようになった曲でした」
「T・レックスの楽曲には信じられないほどの規律がありました…彼らはそういう観点から見ても素晴らしいバンドでしたし、プログレッシブ・ロックであれ何であれ、多くのロックが見失っていたような、セクシーな音楽性があったんです。それこそがT・レックスを生き残らせてきたんだと思います」
同じ誌面の中で、エルトン・ジョンはマーク・ボランについてこう振り返っている
「完璧なポップスターでした。彼の歌は素晴らしく、彼の音楽はロックで、彼にはアティテュードがあり、パフォーマンスのスキルがあり、素晴らしいルックスで、その役にふさわしい服装をしていた。私がエルトン・ジョンになりかけていた頃、彼は既に偉大なロール・モデルでした。あの人は何も気にしていないし、ありのままの自分でいて、その一瞬一瞬を楽しんでいるんだと思いました。そして、それは私に大きな影響を与えたんです」
エルトンとマーク・ボランはその後、親友になった。実際、エルトンは前述の1971年の『トップ・オブ・ザ・ポップス』の出演中にT・レックスと一緒に「Bang A Gong (Get It On)」を演奏。その後、エルトンはボランについての曲「I’m Going to Be a Teenage Idol」を作曲している。
多作なアーティストであるマーク・ボランは、60年代半ばにレコーディングのキャリアをスタートさせ、ティラノサウルス・レックス(後にT・レックスに変更)で12枚以上のスタジオ・アルバムをリリースした後、1977年に30歳の誕生日を目前にして悲劇的な死を遂げた。
グラム・ロック・ムーブメントの先駆者であるこのアーティストの膨大な曲のコレクションは、『Angelheaded Hipster』に収録されている驚くべき才能のラインナップからも明らかなように、新しい世代のアーティストに影響を与え続けている。このトリビュート・アルバムのハイライトは、ニック・ケイブの「Cosmic Dancer」、ケシャの「Children of the Revolution」、ルシンダ・ウィリアムズの「Life’s a Gas」、キング・カーンの「I Love to Boogie」などだ。
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Various Artists『Angelheaded Hipster: The Songs of Marc Bolan & T. Rex』
2020年9月4日発売
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