今年のトライベッカ映画祭で、ダンスホールやグロリア・ゲイナーらのドキュメンタリーが上映
現地時間2023年6月7日から18日までニューヨークで開催されるトライベッカ映画祭が今年の上映作品を発表し、シャギーをフィーチャーしたダンスホールの歴史に関する映画に加え、インディゴ・ガールズ(The Indigo Girls)、グロリア・ゲイナー(Gloria Gaynor)、ティエラ・ワック(Tierra Whack)らを描いたドキュメンタリーなどの音楽関連作品も注目を集めている。
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43人の初監督による作品とワールド・プレミア上映される93作品をフィーチャーした今年のトライベッカ映画祭は、全長編映画の41%、そしてコンペティション部門のエントリー作品の半数以上(68%)が女性監督によるもので、さらに、全長編映画の36%がBIPOC(※”Black, Indigenous and People of Color”=黒人、先住民、有色人種などのマイノリティを意味する)監督による作品という史上稀に見るラインナップとなっている。
トライベッカ映画祭でプレミア上映される注目の音楽映画:
『Gloria Gaynor: I Will Survive』
年齢差別や経済問題に苦しみながらも新たなゴスペル・アルバムでカムバックを果たした歌手のグロリア・ゲイナーを追ったドキュメンタリー。
『It’s Only Life After All』
80年代から愛されるフォーク・デュオ、インディゴ・ガールズに焦点を当てたドキュメンタリーで、上映後にはソングライティング講座も開催される。
『Cypher』
クリス・モーカーベル監督が、ラッパーのティエラ・ワックを題材に、“名声の奇妙で不吉な側面をとらえた”偽ドキュメンタリー。
『Bad Like Brooklyn Dancehall』
シャギーやショーン・ポールといったダンスホールのレジェンドたちが登場し、ダンスホールの進化におけるブルックリンの役割を描くドキュメンタリー。
先日、ジャマイカのアイコン、シャギーは、スーパーR&Bグループ、TLCと共に、彼らの最も愛される数十年のヒット曲を披露する共同ヘッドライン・ツアー“TLC & Shaggy: Hot Summer Nights Tour 2023”を行うことを発表した。この豪華なツアーでは、特別ゲストとして、アン・ヴォーグとショーン・キングストンもパフォーマンスを披露する予定だ。
同ツアーは、6月1日にアリゾナ州ペラムのオーク・マウンテン・アンフィシアターで開幕し、マイアミ、トロント、フェニックスなど北米各地を巡り、7月14日にカナダのアルバータ州カルガリーで幕を閉じる。
Written By Sam Armstrong
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