2パックと母アフェニの関係性を描いた新ドキュメンタリー番組『Dear Mama』の予告編公開
2パック(2Pac、本名:トゥパック・アマル・シャクール)とその母で政治活動家だったアフェニ・シャクール(Afeni Shakur)の関係性を中心に描いた全5話から成る新ドキュメンタリー・シリーズ『Dear Mama』の予告編映像が米ケーブルTV局“FX”で公開された。下記よりご覧いただける。
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アメリカでの「母の日」に合わせて公開された『Dear Mama』の予告編映像には、幼い頃から大人になるまでの2パックの姿が映し出され、ナレーションでは母アフェニが息子への教えについて次のように振り返っている。
「2パックに現実を生き抜く術を教えることは私の責任でした。ですから、2パックが何か悪いことをしたら、“惨めな自分を受け止めて、そこの隅っこで、ニューヨーク・タイムズを読みながら、討論しましょう。議論じゃなく、討論。あなたの考えを聞かせなさい。恐れずにそれを擁護してみなさい”と叱ったものです」
今作のタイトル『Dear Mama』は、2パックが1995年に発表した楽曲にちなんだもので、アフェニ・シャクールへのトリビュートと、2パックの母親に対する愛情と尊敬の念が込められている。
2017年7月に公開されたドクター・ドレーとジミー・アイオヴィンのクリエイティブとビジネスのパートナーシップに焦点を当てたHBOのドキュメンタリー・シリーズ『ディファイアント・ワンズ:ドレー&ジミー』を手掛けたアレン・ヒューズが監督を務める同ドキュメンタリーは、“彼らを最もよく知る人々の目を通して語られる”作品になるという。また、今作の製作は、監督のアレン・ヒューズが2パック財団からの公認を得た2019年に発表されていた。
1996年9月、2パックは滞在先のラスベガスで何者かに横付けされた車から銃撃され死亡した。彼の死後、母アフェニは彼の功績を讃えるべく、ジョージア州に“トゥパック・アマル・シャクール・センター・フォー・ジ・アーツ”を設立し、その後、2016年に69歳で他界している。
また先日は、アフェニ・シャクールの生涯を描いた伝記映画「Peace, Love & Respect; the Afeni Shakur/Panther 21 Story」の制作も発表された。2パック財団(The Shakur Estate)後援の下、ジャスミン・ガイとジャマール・ジョセフが製作総指揮を、ダイナ・ラポルトがプロデュースを務めるこの新たな伝記映画では、彼女の人生における1969年から1971年にかけての重要な2年間と、彼女のブラックパンサー党との関わりが描かれる予定だ。
Written By Tim Peacock
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