テハノミュージック界/メキシコのレジェンド、ジョニー・カナレスが77歳で逝去
テキサス州のメキシコ国境周辺で演奏されているルーツ・ミュージックとして知られるテハノミュージック (Tejano music) の歌手で、テレビ司会者としても活躍した、ジョニー・カナレス(Johnny Canales)が77歳で逝去した。
2024年6月13日、ジョニー・カナレスの妻ノラ・カナレスは、公式フェイスブックページに次のような声明を投稿している。
「彼は最愛の夫、父親、TV司会者、ミュージシャン、エンターテイナーであっただけでなく、数え切れない人々にとっての希望と喜びの光でした。彼の影響力のあるカリスマ性と、ラテンアメリカの音楽と文化を広めることへの献身は、世界に大きな足跡を残しました。ジョニーの魂は、彼が触れた数え切れないほどの人生と彼が築いたレガシーを通して生き続けるでしょう」
ノラはまた、ファンやサポーターに対し、「この困難な時期に寄せられた温かい言葉、愛情、サポート」に感謝の意を表した。
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ジョニー・カナレスが司会を務めたテレビ番組『ジョニー・カナレス・ショー』は、ロス・ティグレス・デル・ノルテ、ロス・レランパゴス・デル・ノルテ、イントカブルなど、テハノミュージックのメキシコ系アーティストにとって重要なプラットフォームであり、セレナのキャリアをスタートさせるための重要な出発点でもあった。「You got it, take it away(君の番だ、さあ始めて)」は、ジョニー・カナレスが彼の番組で使った最も有名なフレーズのひとつで、キャリアをスタートさせたばかりの多くのアーティストたちを励ました。
メキシコのヌエボ・レオン州に生まれたジョニー・カナレスは、幼い頃にテキサス州コーパスクリスティに移り住んだ。幼い頃から音楽に熱中していた彼は、成長するにつれ、テレビの世界にも将来を見出すようになった。アメリカ在住の何千人ものメキシコ人に視聴されていた『ジョニー・カナレス・ショー』は、1988年から1996年までユニビジョンのネットワークで放送され、1997年、ジョニー・カナレスがテレムンドへ移籍して以降の数年間は、テレムンドのネットワークを通じて放送されていた。
コーパスクリスティ・コーラー・タイムズ紙によると、その後もシンジケート番組として制作されていた『ジョニー・カナレス・ショー』は、2005年に終了。2013年、ジョニー・カナレスは『El nuevo Show de Johnny y Nora Canales』として、妻とともに一時的に番組を復活させ、夫妻はソーシャルメディアで活動を続けていた。
Written By Sam Armstrong
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