T・ボーン・バーネットとUMGナッシュビル、ロスト・ハイウェイ・レコードを再始動

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Photo: Rob Kim/Getty Images for The Recording Academy

ユニバーサル ミュージック グループ ナッシュビル(UMGN)は、アカデミー賞やグラミー賞など数々の賞を受賞してきたソングライター兼プロデューサーのT・ボーン・バーネット(T Bone Burnett)と手を組み、ロスト・ハイウェイ・レコード(Lost Highway Records)を正式に再始動した。2000年に当時UMGNを率いていたルーク・ルイスによって設立された同レーベルは、2012年以降休止状態にあった。

再始動後の最初のリリース作品は、T・ボーン・バーネットがプロデュースを手掛けたリンゴ・スターの最新アルバム『Look Up』で、2025年1月10日に発売された。T・ボーン・バーネットは、映画『オー・ブラザー!』(2000年)のサウンドトラックを手掛け、ロスト・ハイウェイ・レコードの名声を築き上げた立役者としても知られている。

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ロスト・ハイウェイの再始動は、かつてウィリー・ネルソン、ルシンダ・ウィリアムス、ライル・ラヴェットといったアメリカン・ルーツ・ミュージックの偉大なアーティストたちを擁していた同レーベルの原点回帰を意味する。

ボブ・ディラン、ロバート・プラント、アリソン・クラウスらとの仕事で知られるT・ボーン・バーネットは、UMGNの会長兼最高経営責任者のシンディ・メイブとともに同レーベルのクリエイティブ・ディレクションを担う。シンディ・メイブは今回の再始動について次のように説明する。

「ロスト・ハイウェイを復活させたいという思いは以前から抱いていました。市場には何かが欠けているように感じていました。ロスト・ハイウェイは時代を先取りしていましたし、現在の音楽シーンを考えると、今がそれを復活させ、今日失われている質の高い 芸術に焦点を当てる絶好のタイミングなのです」

T・ボーン・バーネットはシンディ・メイブの気持ちを代弁し、商業的トレンドよりも芸術性を優先するアメリカの音楽に特化したレーベルの必要性を強調しつつ、こう述べている。

「音楽の本質を大切にし、人々との繋がりを生み出すような、有意義な作品づくりを目指したいです」

シンディ・メイブとT・ボーン・バーネットは、ロスト・ハイウェイの“ブティック性”を維持しながら、アーティストの育成とミュージシャン同士の充実したコネクションの創造に重点を置く計画で、新人アーティストの発掘も視野に入れている。テレビや映画のサウンドトラック制作に継続的に携わる一方で、ツアー活動やジャンルを超えたコラボレーションも、リリース作品のプロモーションにおいて重要な役割を果たすことになるだろう。

シンディ・メイブはこう語っている。

「単なる商業的なヒットを目指すのではなく、素晴らしい音楽を世に送り出し、それが自ずと人々のもとに届くようにしたいと考えています」

Written By Sam Armstrong


リンゴ・スター『Look Up
2025年1月10日発売
CD&LP / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music



 

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