スティーヴィー・ワンダー、大統領選で分断されつつある米国民に愛することを促すメッセージを公開
アメリカが大統領選挙の結果を待つ中、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)は、憎しみよりも愛を選ぶようにと促す切実なメッセージをファンに伝えている。
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<スティーヴィー・ワンダーからのメッセージ>
「全ての票が集計され、議論され、訴訟になった後、次には何が起こるのでしょうか? その時、皆さんはどんな選択をしますか? 愛するのか憎むのか、思いやるのか蔑むのか、平和を唱えるのか暴力を擁護するのか、という選択肢が私たちにはあります。どちらが勝っても、私たちはこの国のあるべき姿を選ぶことができるのです。分断されたアメリカであり続けることはできません」
「私たちには癒しが必要です。私たちはこの国で傷つき、痛みを抱えています。不平等の痛みは深く、人種や階級、宗教、言語を隔て傷口を焼き焦がしてしまいます。恐怖の痛みは判断力を失わせます。私たちは違いを恐れ、自らがコントロールを握る些細なものを失うことを恐れているのです」
「この国の歴史のために、一部の人々が不当な扱いを受けていることを無視するわけにはいきません。人々の痛みを無視することはできないのです。私たちは、過去がどのように現在のあり方を形成してきたかに目を向けなければなりません。この痛みは、我々が真実に向き合うまで消えることはないでしょう」
「私たちは皆、最高の人生を送ろうとしている人間です…それが黒や白、茶色、赤、黄色といった皮膚の色の下にある私たちの正体です。それが私たちアメリカ国民の姿なのです」
「立ち止まって心を落ち着かせてください。目を開けて、自分たちがどれだけ恵まれているかに気づいてください。そして何かを愛してください」と最後にスティーヴィー・ワンダーは、アメリカ国民に対し促した。
スティーヴィー・ワンダーは先月、ラプソディー、コーデー、Chika、そして バスタ・ライムスをフィーチャーした活力に溢れる「Can’t Put It In the Hands of Fate」と、ゲイリー・クラーク・ジュニアをフィーチャーしたバラード曲「Where Is Our Love Song」という団結や平和、愛を呼びかける2つのニュー・シングルを発表していた。
「Can’t Put It In the Hands of Fate」について彼は、
「私たちが世界のどこに住んでいるのか、そして今が最も重要な時なのだということを考えていました。まさに今変化を起こさなければならない。運命に身を任せるわけにはいかない、私たちに待っている暇などないんです」
一方、「Where Is Our Love Song」は、スティーヴィー・ワンダーが18歳の時に書いたメロディーが基になっており、彼がこの曲を再訪するきっかけについて、「混乱と憎しみ、東対西、左対右といった対立に、ただただ胸が張り裂けそうなんです」と語っている。
スティーヴィー・ワンダーは少しでも愛を広めていくために、「Where Is Our Love Song」の収益金を全額、全米を繋ぐフードバンクのネットワーク“フィーディング・アメリカ(Feeding America)”に寄付する予定だ。
Written By Sophie Smith
スティーヴィー・ワンダー新曲2曲同時配信
2020年10月13日配信
「Can’t Put It in the Hands of Fate feat. Rapsody, Cordae, Chika & Busta Rhymes」
iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music
「Where Is Our Love Song feat. Gary Clark Jr」
iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music
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