バカラック＆コステロ『The Songs of Bacharach & Costello』の評価とコステロのコメント

Published on

3月 4, 2023

管理人

Burt Bacharach and Elvis Costello - Photo: Nicky J. Sims/Redferns

エルビス・コステロがポピュラー音楽史上の偉大な作曲家の一人である故バート・バカラックと発表した作品を集めた新作『The Songs of Bacharach & Costello』が、2023年3月3日に発売された。このアルバムは、コステロ自身が編集したもので、批評家から早くから広く賞賛を浴びている。

CDでは2枚組となる『The Songs of Bacharach & Costello』のディスク1には1998年にリリースされた二人のコラボレーション作『Painted from Memory』発売25周年を記念した2023年リマスター・アルバムが、ディスク2には『Painted from Memory』のミュージカル・スコアを想定して書かれた未発表曲や新録曲3曲などを収録した『Taken From Life』というタイトルのディスクとなる。

2CDやLP、ボックスやデジタルといった複数のフォーマットで購入できるこの作品は、1995年の「God Give Me Strength」から始まった2人の名ソングライターのコラボレーションを祝うものだ。この曲はその後、アリソン・アンダース監督による映画『グレイス・オブ・マイ・ハート』に使われ、グラミー賞にノミネートされた。

批評家からの評価とコステロのコメント

Uncut誌は『The Songs of Bacharach & Costello』に10点満点中9点の評価を与え、Mojoは4つ星をつけている。また、『The Songs of Bacharach & Costello』のディスク2であり、二人のコラボ・アルバム『Painted From Memory』に触発されて企画されたブロードウェイ・ショーのために彼らが書いた12曲などを収録した『Taken From Life』について、「コラボレーションがいかにうまくいくかを定義しているセットに収録された宝の山」と評価している。

他のレビューでは、MusicOMHがこのボックスセットを「網羅的で豪華」と評し、Analog Planetは、コステロとバカラックのパートナーシップを「適切な気品とスタイル」と称え、この作品を「深く考え抜かれたプロジェクト」と評している。

先月バートが亡くなる前に、バカラックと彼らの関係についてUncutに語ったコステロは、次のように語っている。

「古い絵画を見るように、これらの曲をX線検査したら、いくつかの“バカラック的”な箇所が実は私の作曲だったことに驚くだろうね。私が“This House Is Empty Now”に必要だと思ったブリッジをスケッチしたとき、バートはそれをさらにドラマチックな音楽に置き換えてくれたんだ」

「バートはアルバム『Painted From Memory』を作るとき、“もう110パーセントは要求しない、98パーセントで落ち着くんだ”と私に言ってくれた。（バートが作曲して）ハル・デヴィッドが歌詞を書いた“Alfie”を聞いてごらん、そこには“君が逃した愛を見つけるまで、君は何ものでもない”って書いている。バートは確かに過激派だ。愛と発明において極端なんだ」