リンゴ・スターが、ビートルズの新ドキュメンタリー映画『Get Back』について語る「僕たちが楽しそうに、遊んでいる姿があった」
リンゴ・スター(Ringo Starr)が、ザ・ビートルズの新たなドキュメンタリー映画『The Beatles Get Back』の感想や仕上がりについて語っている。ピーター・ジャクソンが監督を務めた同映画は、ディズニーを配給元として、アップル・コア(Apple Corps Ltd.)とWingNut Filmsによって2020年9月に公開が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、現在は2021年8月21日へと公開が延期されている。
リンゴ・スターは今週7月7日(日本時間8日午前9時)に自身の80歳の誕生日を祝うスペシャル・イベント「Ringo’s Big Birthday Show」を公式YouTubeで開催することを発表するためにオンライン記者会見を行った。ザ・ビートルズのアルバム『Let It Be』の制作中に撮影された数十時間もの映像を基に編集されたこの映画のハイライトとも言える、バンドのラスト・ライヴとして有名な“ルーフトップ・コンサート”の映像の中に、ピーター・ジャクソンによる新たな解釈を見たことを明かしている。
「まだルーフトップ部分しか観ていなかった」
「ピーターが編集した映像はルーフトップ部分しか観ていなかったので、(映画の公開が延期になって)がっかりしました」とリンゴ・スターは語り、今作が、マイケル・リンゼイ=ホッグ監督による1970年の映画『レット・イット・ビー』の内容を大きく発展させ、同アルバム・セッションに、新たな、よりポジティヴな光を投じていると述べた。
さらに、リンゴ・スターは以前の映画『レット・イット・ビー』のルーフトップ・コンサートの編集について言及し、「前は10分くらいに編集されていたと思うんですが、この新たな作品では36分にもなっていたのには驚きました…彼は独自の視点でこのドキュメンタリーの残りの部分もまとめあげたんです」と述べている。
「それをいかようにも編集することができる」
「ご存知の通り、事の発端は(当時撮影していた)56時間もの未公開映像が見つかったことでした。ですから、僕たちはそれをいかようにも編集することができる。以前に公開されていた作品は、少しどんよりしていて、当時の僕たちの間で起こった出来事のあるひと場面に固執しているな、と僕はずっと感じていました」
そしてリンゴ・スターは、ピーター・ジャクソンとのミーティングについてこう説明している。「彼がLAに来る時、彼がiPad Theater(映像を共有できるアプリ)を持ち出して、“見てください、みんな笑ったり、ジョークを言ったりしているでしょう”って僕に映像を見せてくれたんです。そこには僕たちが楽しそうに、遊んでいる姿があった。そう、あの頃の僕たちはいつも遊んでいて、もっとたくさんの喜びがあったんです」。
最後に彼は、ピーター・ジャクソンが今年2月以降、作業のためにスタジオに復帰できていないことも明かしていた。
Written By Paul Sexton
- ザ・ビートルズ アーティスト・ページ
- ザ・ビートルズ関連記事
- ピーター・ジャクソン監督によるビートルズの新ドキュメンタリー映画
- LEGOがザ・ビートルズをテーマにした「アートモザイク」コレクションを発売へ
- 『Abbey Road』が2010年代全米アナログ盤売上で首位に。この10年間のトップ10も公開
- ザ・ビートルズのルーフトップ・ライヴ:バンド最後の公でのパフォーマンス
- ビートルズの『Abbey Road』発売当時の賛否両論と傑作と評される理由
- ビートルズのシングル・ディスコグラフィー:世界を変えた22枚
- Abbey Road:ザ・ビートルズと横断歩道、そして8トラック・レコーダー
- 『Abbey Road』50周年記念、ハリウッド・ブルーバードが通行止めになりあの横断歩道が出現
- プロデューサー、ジェイルズ・マーティンが語る”ホワイト・アルバム”50周年記念盤
- ビートルズの前身バンド、ザ・クオリーメンが集結&ドキュメンタリー映画が公開
- ザ・ビートルズ関連記事一覧
『Abbey Road』50周年記念エディション:フィジカル6形態とデジタル配信にて発売
①4枚組スーパー・デラックス・エディション
②2CDデラックス
③1CD
④3LPデラックス・エディション
⑤1LP
⑥カラー1LP
デジタル/ストリーミング
の各フォーマットで発売。