エミネム『Revival』で8枚目の全米No.1アルバムを達成
エミネムのニュー・アルバム『Revival』がリリース1週目に全米アルバム・チャートのトップを獲得し、エミネムにとって全米No.1となる通算8枚目のアルバムとなった。
スーパースター・ラッパーの最新のLPは、2013年の『The Marshall Mathers LP 2』以来の作品であり、リリース1週目にして267,000枚のセールスを記録し、そのうち197,000枚はいわゆる通例のアルバム・セールスからなる合計だった。Billboard誌によると、その合計は2017年のヒップホップ・アルバムでリリース第1週目の記録としては3番目に位置した。1番目はケンドリック・ラマーの『Damn.』、2番目はドレイクの『More Life』である。
『Revival』の成功によって、エミネムが2000年に『The Marshall Mathers LP』をリリースしてから、2005年のグレイテスト・ヒット・コレクション『Curtain Call』を含め、彼が発表してきた全てのアルバムが全米アルバム・チャートのトップに君臨してきたことになる。Billboard 200のアルバム1位の獲得枚数では、ジェイ・Zの14枚より6枚少ないものの、その数字にはエミネムのサウンドトラック『8 Mile』は含まれていないが、この作品も2002年に全米トップに輝いた。
今週は他にも2作のヒップホップの作品がトップ10入りし、Gイージーの『The Beautiful & Damned』は発表1週目に122,000枚のセールスを記録し、チャートでの自己最高記録と同位の3位を達成した。ジージーの『Pressure』は6位でチャート入りし、彼にとって9作目となるトップ10入りを果たした。
トップ10の残りを彩ったのは再び返り咲いたアーティストで、テイラー・スウィフトの『Reputation』はクリスマス直前に売り上げを伸ばしてさらに133,000枚を売上げて2位を記録し、その売上総数は180万枚以上となった。他には、エド・シーランの『Divide』が4位を記録、ペンタトニックスの『A Pentatonix Christmas』(5位)、サム・スミスの『The Thrill Of It All』(7位)と続いた。
さらに、3作のカントリー・アルバムがトップ10を完成させた。先週の王者、ルーク・ブライアンの『What Makes You Country』が8位、ガース・ブルックス『The Anthology: Part I, The First Five Years』が9位、そしてクリス・ステイプルトンの『From A Room: Volume 2』が10位を記録した。
そして事前情報によると、次週のトップ10にはさほど変化が見られないと言われているが、唯一映画『グレイテスト・ショーマン(原題:he Greatest Showman)』のサウンドトラックとトラヴィス・スコット&クエヴォのコンビによる『Huncho Jack, Jack Huncho』がチャートの上位に食い込んでくるのではないかと予想されている。
Written by Tim Peacock
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