クイーン+ポール・ロジャース、2005年ツアーからの貴重ライヴ映像が公開

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Queen + Paul Rodgers. Return of the Champions Tour, 2005. © Queen Productions

50年に及ぶクイーン(Queen)のキャリアから、貴重な蔵出しライヴ映像や、最新パフォーマンス、舞台裏を明かすインタビュー等を50週にわたって紹介していくバンドのシリーズ『Queen the Greatest Live』。

クイーンの音楽は、ライヴでもスタジオでも、常に進化しさまざまなサウンドやスタイルを包含してきた。バンドは決して新しいことに挑戦することを恐れない。2005年のクイーン+ポール・ロジャースのツアーで演奏された「Hammer To Fall」の映像を収めた第46話「クイーン+ポール・ロジャースの“Hammer To Fall”」では、そんなクイーンの一面を垣間見ることができる。

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大胆なアレンジ

クイーンのライヴにおける醍醐味のひとつは、バンドが彼らのスタンダード・ナンバーを全く新しい大胆なアレンジで披露する場面に出会えることだ。1984年の名曲「Hammer To Fall」のオープニングを飾るギザギザしたギターのクランチは、クイーンの最もハードなロック曲のひとつを告げるものとして80年代半ばからのクイーン・ファンにはお馴染みの曲だ。

しかし、2005年にクイーンがポール・ロジャースと行った“Return of the Champions”ツアーのアーカイブ映像でご覧いただけるように、素晴らしい楽曲は幾千もの異なる方法で表現することができ、この最も激しいヘッドバンガーでさえ、そのオーバードライブの下に優しい心が現れることがある。

ブライアン・メイによって書かれ、1984年のアルバム『The Works』からの4枚目のシングルとしてリリースされた「Hammer To Fall」は、そのゾクゾクするようなシンプル且つ力強いギターリフが示唆するよりも、常に深い意味を持つ曲だった。冷戦時代のパラノイア(「僕らは大きく誇り高く育った/キノコ雲の陰で」)、そして死という偉大な平等主義者(「金持ちだろうが貧乏人だろうが有名人だろうが/真実はみな同じ」)への頌歌と解釈されるこの曲について、ブライアン・メイは自身のウェブサイトで次のように説明している。

「“Hammer To Fall”は実際には生と死、そして死を人生の一部として認識することについての曲であり、ハンマーが振り下ろされるというのは、死神が仕事をすることの象徴に過ぎない」

毎晩「Hammer To Fall」を原曲の通りに演奏する行為は、この怖いもの知らずの、創造力に溢れたバンドを決して満たすことはなかった。『Queen The Greatest Live』の最新ウェビソードの中で、ゆっくりと荘厳なテンポで演奏されているこの曲は、その苦悶する魂を露わにしている。

ブライアン・メイが、ゴスペルの聖歌隊を引き連れているかのような美しいハーモニーの中でこの歌をリードした後、バンドの2000年代のフロントマンであるポール・ロジャースが加わり、感動的なデュオ・パフォーマンスが繰り広げられている。

しかしもちろん、クイーンは観客席のハードコア・ロッカーたちを失望のもと帰すようなことは決してしない。再構築された曲のきらめくコードがフィードバックの悲鳴に変わると、ブライアン・メイはスツールから立ち上がり、すべてのシリンダーでリフを炸裂させる。この幸福な聴衆のために、ハンマーは見事に振り下ろされたのだ。

Written by uDiscover Team


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