ファンに愛されシンガロングを呼ぶクイーンの隠れた名曲「In The Lap Of The Gods」

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Freddie Mercury - 'A Night At The Opera' December 24, 1975 - Photo: Johnny Dawe-Matthews/Queen Productions Ltd

50年に及ぶクイーン(Queen)のキャリアから、貴重な蔵出しライヴ映像や、最新パフォーマンス、舞台裏を明かすインタビュー等を50週にわたって紹介していくバンドの最新ウェビソード・シリーズ『Queen the Greatest Live』。

新たに公開された第31話「In The Lap Of The Gods」は、彼らが「We Will Rock You」と「We Are The Champions」で究極のシングアロング・フィナーレを提供する以前から、クイーンには観客を一体化させるシンガロング曲がたくさんあったことを紹介している。

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メンバー四者四様のハーモニーを持つクイーンだが、常に彼らのライヴには数千人のバック・ヴォーカリストが入る余地がある。「Radio Ga Ga」や「Another One Bites The Dust」から、ライヴを締めくくる「We Will Rock You」と「We Are The Champions」まで、熱烈に観客の参加を提唱するクイーンには、数え切れないほどのシンガロング・ヒットがある。

今回の『Queen The Greatest Live』最新エピソードのテーマになっている「In The Lap Of The Gods」もまた、バンドのディープ・カット(隠れた名曲)でありながらも、騒然としたスタジアムを完璧な合唱団に変えることができる1曲だ。

1974年のアルバム『Sheer Heart Attack』のB面のオープニング(とエンディング)を飾った「In The Lap Of The Gods」の2つのヴァージョンは、フレディ・マーキュリーの歌唱によって感情が奥底から溢れ出すようだ。ブライアン・メイはUncut誌の取材に同曲についてこう語っている。

「最初の頃、彼の書く曲の多くはとても幻想的でしたが、その根底で彼は自身の胸の内を吐露していたのだと思います。当時のフレディはいろいろな悩みを抱えていましたし、彼のセクシュアリティがかなり流動的だったことはみんな知っていました。彼にとってそれを表現するのは難しいことでした。この曲では、彼が人間関係に悩み、それを言葉や音楽にしているのを聴くことができると思います」

「Killer Queen」と「Now I’m Here」がアルバム『Sheer Heart Attack』のシングルとして選ばれる一方で、クイーンの熱狂的なファンたちは、「In The Lap Of The Gods… Revisited」の切望に満ちたリフレインを常に胸に秘めていた。1975年のクリスマス・イヴ、ハマースミス・オデオンでのコンサートが本番を迎えると、観客は何の説得も受けず、フレディと一緒に「Whoa, whoa, la, la, oh!」という言葉を失うほどの感動的なコーラスを繰り広げたのだ。

それから約10年後となる1986年の“Magic Tour”においても、この曲は聴衆を一つにする力をまったく失っておらず、ウェンブリー・スタジアムの144,000人のファンは、サビを叫びながら一斉に体を揺らし、バンドがハンガリーのブダペスト・ネプスタディオンを照らした時には、シンガロングが言葉の壁を軽々と越えていた。

しかし、ブライアンがUncut誌に語ったように、フレディ・マーキュリーのような聖歌隊指揮者の存在なしには、この曲は決して盛り上がらなかったかもしれない。

「あの曲は、フレディが壮大であり、神であることを表現しています。彼はそれがすごく得意でした」

Written Tim Peacock




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