ブライアン・メイが語る「The Night Comes Down」の歌詞と“改造された”アコギ

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クイーン(Queen)の公式YouTubeで公開されていたミニ・ドキュメンタリー・シリーズ『Queen The Greatest』が、1973年のデビュー・アルバム『Queen』改め『Queen I』の最新リミックス&リマスター盤の発売を記念して、特別限定シリーズとして復活。

そのエピソード3『The Night Comes Down」についてギターを手にしたブライアンが語る』が公開された。

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エピソード3は、新たにリリースされた『Queen I』ボックス・セットで初めてシングルとして登場した「The Night Comes Down」に焦点を当てている。51年前のこの謎めいた曲のリリースを経て、ブライアン・メイは、深くパーソナルなその歌詞の背景を明かしつつ、楽曲の制作に使用した“改造された”アコースティック・ギターを紹介している。

「これはすごく安物のギターだったと思う。マーチンとかギブソンみたいなものじゃないけど、独特のサウンドがあって、最初のクイーンのアルバムには全編にこの音が入っている、重要な要素だった」

また彼は、同曲のノスタルジックでメランコリックな歌詞は、1970年代初頭の自身の感情状態を反映したものだったことを明かしている。

「今振り返ってみると、そんな歌詞を書いていたなんてとても若かったなと思うけど、あの頃はよく落ち込んでいた。いつも人間関係のことだった。そして私はある時、こう考えた。素晴らしい環境にいて、音楽も作っている。素晴らしい友人にも恵まれて、大学では好きなことをやっている。何もかも順調だ。でもある日なぜかすべてが崩れ去ってしまう。そして頭の中に夜が訪れるような感じになるんだ。この曲はそういう内容で、明るい曲ではない」

さらに「The Night Comes Down」の楽器構成について、「アコースティック・ギターとエレクトリック・ギターを一緒にミックスできない」という固定概念への「ある種の抗議」だったと語っている。

「アコースティック・ギターをメインの楽器にして、エレクトリックギターを後ろに配置することができると、自分自身に証明したかったんだ。エレクトリック・ギターのサウンドが、アコースティック・ギターの後ろで弦楽四重奏が演奏しているような感じになる。ミックスの音量が適切だとうるさくなりすぎないんだ」

『Queen The Greatest』の最初の2つのエピソードでも取り上げられているように、クイーンのデビュー・アルバムに対するビジョンは、トライデント・スタジオの意向と衝突していた。ブライアン・メイは、「The Night Comes Down」はディ・レーン・リー・スタジオでのセッションから唯一生き残った曲だったことを明かし、こう説明する。

「“The Night Comes Down”を再録するのには絶対に反対だった。なぜなら既に私が望んでいた通りのサウンドだったから。そしてロイ・ベイカーもそれに共感してくれたんだ。彼は“わかるよ。それならリミックスだけにしよう”と言ってくれた」

ブライアン・メイは、『Queen I』ボックス・セットには、「The Night Comes Down」がバンドが当初意図したかたちで収録されていると語る。

「当時の私はこう考えていた。“少なくともオリジナルが壊されずに残っている。これはひとつの代替案だ。そして、いつかオリジナルに戻れる日が来るかもしれない”ってね。そして今、それを成し遂げたんだ」

Written By Sam Armstrong


クイーン『Queen I』
2024年10月25日発売
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