ポール・ウェラー、ツアー休止期間中に作り上げた新作アルバム『Fat Pop (Volume 1)』発売

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Photo: Mike Lewis Photography/Redferns

ポール・ウェラー(Paul Weller)のニュー・アルバム『Fat Pop (Volume 1)』がポリドール・レコードから2021年5月14日にリリースされた。早くも絶賛されている同アルバムについて、NMEのレビューは次のように評している。

「このアルバムは、50年以上の経験を持つアーティストならではの繊細さと、楽しんでいるときにしか出せない軽快さの両方を兼ね備えた、巧みに作り上げられたポップ・トラックの豊潤なコレクションだ。モッド・ファーザーがこれほどまでにリラックスして歌っているのを聴いたことがない」

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ニュー・アルバム『Fat Pop』は、ポール・ウェラーがこれまでのレコーディング・セッションで保留していたアイデアから生まれた作品だ。「それが良くなかったからではなく、その時に取り組んでいた作品の雰囲気に合わなかったから」と彼が語る通り、昨年夏に行われた最終的なセッション前に、彼の携帯電話に入っていた音源をバンドに回し、バンドそれぞれのパートがヴァーチャルで追加されていた段階で、このアルバムがシングルになり得るポテンシャルを持った楽曲ばかりの作品になるだろうと噂されていた。

実際に、もしこれが60年代後半、70年代、あるいは80年代であったなら、『Fat Pop』に収録されている12曲のどれがチャートのトップを飾っていてもおかしくなかっただろう。ポール・ウェラーのように多作なアーティストとって、成熟期に入ってから初めてツアーに出ない期間がかなり長かったという事実こそが、『Fat Pop』がこれほど早く完成した意外な鍵だった。

ポール・ウェラーは米メディアInside Hookのインタビューでこう語っている。

「他に何もやらなくてよかったという事実が、大きな助けになった。最初は、何かに集中しようと思って始めたんです。できるだけ多くの音楽を作ろうと思ってたけど、そのうち数週間おきに作った曲に立ち戻って、もう少し手をかけられるだけの時間の余裕があることに気づきました。さらに、いつもなら同時に6曲くらいの制作に取り掛かるのに対し、今回は1曲ずつ制作していました。必ずしも完璧に仕上げるわけではないけど、それでも1つの楽曲に集中していました。だから、このアルバムとすべての楽曲には、かなりの思い入れと配慮が込められているんです」

『Fat Pop (Volume 1)』は、昨年7月にリリースされ、広く絶賛された全英No.1アルバム『On Sunset』に続く新作となる。

また、ポール・ウェラーは以前のプレスリリースでこの新作について次のように述べていた。

「このアルバムは、音楽と、音楽が私たちに与えてくれたものへの賛美です。どんな状況に置かれていても、そして今の私たちが置かれている状況においても、音楽はあなたを失望させません」

『Fat Pop (Volume 1)』には、シングル「Cosmic Fringes」や「Shades Of Blue」に加え、スティーヴ・クラドックとの共作によるバラード曲「Still Glides The Stream」、イギー・ポップへのトリビュート曲「Moving Canvas」、「Failed」や「True」といった“ドラマチックで身近なポップ交響曲”なども収録。

今作のゲストには、「True」を共作したザ・ミステリンズのメンバーで、リヴァプール出身のシンガー、リア・メトカルフェや、「Testify」で独特のヴォーカルを披露している英ポップロック界のベテラン、アンディ・フェアウェザー・ロウが参加している他、ハンナ・ピールが「Cobweb Connections」と「Still Glides The Stream」のストリングス・パートを担当している。

Written By Tim Peacock



ポール・ウェラー『Fat Pop (Volume 1)』
2021年5月14日 発売
CD / iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music





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