数々のディスコ・ヒットを手掛けたアレンジャー/プロデューサーのパトリック・アダムスが逝去

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Credit: Noam Galai/WireImage

数々のアイコニックなディスコ・ヒットを手掛けてきた伝説的アレンジャー兼音楽プロデューサーのパトリック・アダムス(Patrick Adams)が2022年6月22日に72歳で逝去した。

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その生涯

ニューヨークで生まれ育ったパトリック・アダムスは、10代の頃に、人気TV番組“エド・サリヴァン・ショー”でザ・ビートルズのパフォーマンスを見たことがきっかけで、音楽の道を志すようになり、自身のエレキギターでジャンルを超えた音楽を作り始める。その後加入したR&Bカルテットのスパークスでは、ポピュラー音楽の名曲を様々な演奏スタイルとテクニックでカヴァーし、注目を集めた。

スパークスのメンバーとしてコモドアーズやジェリー・バトラーとツアー活動を行った後、NYの名門レーベル“パーセプション/トゥデイ・レコード”でのマネージャー業を経て、自身の制作会社を設立。独立後の道のりは決して平坦なものではなかったが、1975年のある夜、ドナ・サマーの「Love to Love You Baby」を初めて聴き、“エド・サリヴァン・ショー”で初めてザ・ビートルズを見た時と同じような衝撃を受けたことが人生におけるターニング・ポイントとなり、そこから彼のディスコへの挑戦が始まる。

本格的なディスコ活動を始めたパトリック・アダムスは、バンド的な隠れ蓑として“クラウド・ワン”名義でアルバム制作に着手し、メランコリックな「Atmosphere Strut」、「Disco Juice」といったヒット曲を量産。

やがて彼は、プロデューサーとして、シスター・スレッジ、ミュージック、ロリータ・ハラウェイ、エディ・ケンドリックス、グラディス・ナイト、ブラック・アイボリー、ソルト・ン・ペパらのスタジオ作品に加え、エリックB. & ラキムの「Paid In Full」、「Follow The Leader」、テディー・ライリーやキース・スウェットらのプロジェクトにも関わっていく。

パトリック・アダムスについて、自身が一番好きな作曲家/プロデューサーの1人であるだけでなく、最も影響を受けた人物の1人でもあると明言するナイル・ロジャースは、2017年の“レッドブル・ミュージック・アカデミー”のインタビューの中で次のように語っていた。

「作曲家たちは皆、自分がオリジナルだと思いたがるものですが、僕は時にパトリックのコード進行をコピーすることがあると認めても構わない。シックを結成した当時、彼らは最もカッコ良くてイケてる存在でした。‘In The Bush’や‘Caught Up In One Night Love Affairs’といったヒット曲はもちろん、‘I’m A Love Bug’や‘Dance & Shake Your Tambourine’みたいな曲も大好きです。パトリックはダンスフロアを盛り上げる達人。真のミュージック・マシーンなんだ」

Written By Larisha Paul



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