全米で2/25放送のマイルス・デイヴィスのドキュメンタリー映画『Miles Davis: The Birth of the Cool』から新たな予告編映像が公開
米公共放送サービスのPBSの“アメリカン・マスターズ”シリーズの新作として、2020年2月25日に全米で放送されるマイルス・デイヴィスのドキュメンタリー映画『Miles Davis: The Birth of the Cool』から、新たな2分尺の予告編が2本公開された。マイルス・デイヴィスの生涯と偉大なるレガシーを描いたこの新たなドキュメンタリー作品は、昨年サンダンス映画祭でプレミア上映後、全米各地やヨーロッパの各都市の劇場でも短期上映されていた。
エミー賞監督スタンリー・ネルソン指揮のもと、イーグル・ロック・エンターテイメント、ファイアーライト、アメリカン・マスターズ・ピクチャーズが共同製作する今作では、クインシー・ジョーンズ、カルロス・サンタナ、クライヴ・デイヴィス、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、ハービー・ハンコック、フリー やザ・ルーツといったマイルス・デイヴィスのファンを公言するアーティストたちや共作者たちによるインタビュー映像がフィーチャーされている。
公開された予告編に登場する生前のマイルス・デイヴィスはこう語る。
「昔の人々は、学校に行けば、白人のように演奏するようになってしまうと思っていたものさ。理屈から学ぶことで、演奏から感情が損なわれてしまうんだって。俺は音楽を知り尽くしたい。もし何かを創造したいと思っているなら、自分が変わらなければならない」
映画評論家のオーウェン・グレイバーマンは、米メディア Varietyで、今作をこう評価している。
「素晴らしくよくできた作品。感情豊かで、探究心に溢れ、どこかもの悲しげでロマンチック、時に勝ち誇り、刺激的かつ悲劇的、そして驚くほど誠実な、たまらなく魅力的なマイルスという人物が描かれている。もしあなたが15歳で、マイルス・デイヴィスのことを全く知らずにこの映画を観たら、彼がどんな人間なのかという本質に触れて劇場を後にするだろう(そしておそらく彼の遺した様々なアルバムを聴きたくなるだろう)」
評論家のグレン・ケニーは、ニューヨーク・タイムズ紙に「これがマイルス・デイヴィスを描いた最後のドキュメンタリー映画になるとは思わないが、この2時間ほどの映像の中で、限りなくアーティストの全容を描き出そうという意図が伝わる」と解説し、ローリング・ストーン誌は、「マイルスの作品を聴いたことのない人にとっては、ビバップからドゥーバップ時代までの動く彼の姿を見ることができる良い入門書になるだろう」と明言している。
Written By Paul Sexton
マイルス・デイヴィス『The Complete Birth of the Cool』
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