メタリカのメンバーが語る、新作アルバム『72 Seasons』全曲解説
2023年4月14日にニュー・アルバム『72 Seasons』をリリースしたメタリカ(Metallica)。彼らがSNSに公開しているアルバム収録楽曲の解説動画の日本語訳を掲載します。
#72Seasons track-by-track!
Hear from the guys before you dive in to the album.
LISTEN NOW 🎧 https://t.co/JoINY2ObVR pic.twitter.com/k7KLZGpEB6
— Metallica (@Metallica) April 14, 2023
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1. 72 Seasons
ジェイムズ:「72 Seasons」 ようこそ! 幕開けの曲だ!
ロバート:このイントロはとにかく速くて、カークらしさ満載の、容赦ないスラッシュのフュージョンだ。
2. Shadows Follow
ラーズ:次は「Shadows Follow」。ストンパー(注:足を踏み鳴らすようなリズム)。このメイン・リフは俺的にはストンプしていて、つられてギターの音もストンプしている。“ストンプ”って言葉がとにかく浮かんでくる。
3. Screaming Suicide
ジェイムズ: 「Screaming Suicide」。うん、ひたすらエネルギッシュ。どこかオールドスクールで、NWOBHMな感じ、かな、俺に言わせると。要は、自分の恐怖心と向かい合うという歌だ。
4. Sleepwalk My Life Away
ジェイムズ:「Sleepwalk My Life Away」。これには幾つか他にもタイトルが浮上した。「Sleepwalker」とかね…この曲のイントロがすごく気に入っている!
カーク:ミッドテンポ気味の、すごくいい感じの曲。思い切りロックしていて、メリハリがあって。
ジェイムズ: リフを小出しにしていって、やがて全員で一気に雪崩れ込む。
5. You Must Burn!
ロバート:「You Must Burn!」のミドルセクションは、たぶん今までで俺が特に好きなやつのひとつだな。
ジェイムズ:ある意味ベースラインから派生した、マジで最高なリフ。中間部でちょっと不穏な感じのヴォーカルが出てくるが、あれは俺としては少し珍しい。ヴォーカルでは好んで挑戦をしているんだが、これは明らかにそのひとつだ。
ロバート:こいつはめっちゃ荒れてる。謎めいたミステリアスで不気味なグルーヴを縫ってスライドするベース…最高の曲だよ。力強いステートメントだ!
6. Lux Æterna
ラーズ:「Lux Æterna」。ほとんどの人はもうこれを聴いているはずだ。わりと短め。
ジェイムズ:短くて、いい感じの、気合の入った曲。ライヴのエネルギーや照明やヴァイブを感じる、という内容。
カーク:超クレイジーな曲に、超クレイジーなギターソロ。このギターソロは、何はともあれ効力ありき、だ。
ジェイムズ:間違いなくオールドスクールでNWOBHMなリフ。俺はこの曲が大好きだ。ライヴで演るお気に入りの1曲になるだろう。
7. Crown Of Barbed Wire
カーク:「Crown Of Barbed Wire」。これも、めちゃめちゃヘヴィ。
ロバート:こいつはヘヴィだが、同時にところどころに解放感がある。
カーク:ロブが“Cheech And Chongなリフ”と呼ぶ実に最高なリフが入っていて、その名称に俺も完全同意する。耳に残るメイン・リフだ。
8. Chasing Light
ラーズ:「Chasing Light」。そういうこと、光が無いんだ! エネルギッシュな曲!
ジェイムズ:俺としては、ここで言っているのは勝手な決めつけについて。世界の若者でも、ホームレスでも、何でもそうだ。彼らをひとりの人間として見る。そこにいるのは誰かの子供。自分で助けられないのなら、できるだけ力になれ。
9. If Darkness Had a Son
カーク:「If Darkness Had a Son」はサビが最高。超メロディックだ。あの手のサビはここ2~3枚のアルバムを経て俺たちが発展させてきた、いわば新しいものだ。
10. Too Far Gone?
ロバート: 「Too Far Gone?」はマジで聴き手を旅にいざなう曲。実際、俺にはツアー中のことを思い出させる旅の歌だ。
11. Room Of Mirrors
ロバート:「Room Of Mirrors」は、俺が思うに戦闘の世に共鳴する曲。
ラーズ:これを聴きながら運転すると、目的地に微妙に早く到着するかもな。法律違反やスピード違反を奨励するわけではもちろんないが、気分的に振り切っちまう可能性はある。
カーク: すごくクールな、俺たちにとってはミッドテンポ系の曲。最後にカッコいい二重ハーモニーが出てくる。「Orion」や「To Live Is To Die」でやったのと少し似ているな。
12. Inamorata
ジェイムズ:「Inamorata」。惨めさとの情事。アルバムの幕を下ろすべく絶叫する長尺のクラシック・ソングだ。リフが実にクールで、グルーヴも最高なんだが、俺はこれでアルバムがしめくくられる感じが特に気に入っている。
カーク:どの曲もライヴでやるのが本当に楽しみだ。セットリストに新曲を組み込むのは、いつだってすごくワクワクするからね。ライヴでの受け止められ方を、この目で見るのは最高だ。今回の曲がどれだけ成功するか、確かめるのを楽しみにしている。
Written By uDiscover Team
メタリカ『72 Seasons』
2023年4月14日発売
CD / 限定2LP / 2LP / カセット / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music
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