メガデスのデイヴ・ムステインが一番持っているレコードは？その収集愛について語る動画公開

Published on

9月 16, 2020

ItoMasaki

Photo courtesy of uDiscover Music

1983年からメガデス（Megadeth）を率いるデイヴ・ムステイン（Dave Mustaine）は、『Countdown To Extinction』や『Rust In Peace』といった影響力を誇るマルチ・プラチナ・アルバムによって、過去40年にわたり、“スラッシュ・メタルの四天王”の一人としての名声を築き上げてきた。

デイヴ・ムステインはロックスターの典型とも言える存在である一方で、自らが大の音楽ファンでもあり、消費者が多様な方法で音楽を入手できるようになった今日においても、彼のレコードへの愛は消えることはない。彼は、uDiscover Musicによる“Sound Of Vinyl”の独占インタビュー・シリーズのために、自身のレコード収集愛について掘り下げることに快く同意してくれた。インタビューの全貌はこちらの動画でご覧いただけるが、下記にその一部をテキストで抜粋した。

レコード収集の現在

「今はもうレコードを集めていません。それは俺にとってヴァイナルが昔の恋人のような存在になってしまったことと大きく関係しているんだけど、実は今その感情が復活しつつある。その一因になっているのが、今、私が暮らしているナッシュビルの町に住んでいるミュージシャン、ジャック・ホワイトなんです。彼はヴァイナルのプレス・マシーンを持っていて、実際ものすごくカッコいいレコードを作っているんですよ。俺のようにただレコードが欲しいだけの人間にはちょっと手間がかかる過ぎるから、俺は作らないけどね。でも、若い頃はレコードを収集していて、それがすごくかっこいいことだと思っていた。一番のコレクションはAC/DC。彼らが大好きで、彼らが出したレコードは全部持っていました」

アルバムを通して一連の流れ

「私はアルバムを通しての一連の流れが好きなんですが、最近のレコード制作では、それはあまり重要視されていない。ディスク、CD、DVDやブルーレイ、それが何であれ、今では（聴きたい曲に）すぐにアクセスできるようになったからなんだろうけど。俺はいまだにクライマックスまでに行き着くまでの流れが好きだし、本当にシンプルなことですが、メタファーや生き生きとした言葉の描写を使うのも好きなんです。誰かがナイキのロゴがアルバム制作を始める時のパーフェクトな例えだと言っていました。勢いよく始めて、激しくやり込んで、少し削ぎ落としてから、容赦なく再構築していく作業ですね。俺たちはライヴのセットリストと同じ考え方をアルバムにも応用していて、アルバムの原動力となる本当に良い曲を冒頭の3曲に選ぶようにしています。そうすることで、リスナーを作品へと引き込むことができるし、しっかりと仕上げて、次のアルバムがあるってことを知ってもらうんです。今は4年たっちゃいましたが、以前は2年毎にアルバムを作っていましたしね」

多様なレコード・コレクション

「俺のレコード・コレクションはかなり多様でした。スプリット・エンズやデッド・ケネディーズなんかも持っていたし、ニック・ワイルダーか誰か（ニック・ギルダー）の“Hot Child In the City”とか、とにかくいろんな作品を持っていました。レコードを私物と交換することもあったし、常に新作は手に入れていた。そうやってアイアン・メイデンも見つけたんです。古いレコード店に彼らの新作レコードが売られていて、そこに行っては、友達に会ったり、ヴァイナルを買って帰ってきたもんです」

「おそらくAC/DC以外で一番持っていたのはジューダス・プリーストだったと思います。ただAC/DCのコレクションがあまりにも膨大で、他とは比較しようがないほどでした。でも、俺はレッド・ツェッペリンも大好きで、彼らのCDをたくさん持っていますが、それらはすごく貴重なリハーサル音源とかなので、レコードにはなっていなんです。それらが私にとって最も大事な貴重な所有物になるでしょうね」

Written By Tim Peacock

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