マーヴィン・ゲイ『What’s Going On』の発売50周年を記念し、新ビデオやリリースなどが展開

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5月 22, 2021

管理人

Courtesy of Motown Records

マーヴィン・ゲイ（Marvin Gaye）の記念すべきアルバム『What’s Going On』の発売50周年を記念して、モータウン・レコードは、彼の歴史的傑作に敬意を表し、そのエッセンスを再構築した作品をリリースすることを発表した。様々なことが予定されている中、まずはマーヴィン・ゲイの公式YouTubeにアルバム・タイトル・トラックのリリック・ビデオが公開となった。

リリック・ビデオに続いて、若い世代の代表としてR&B歌手のジャック・ロスが「What’s Going On」のカバーをTikTokで公開した。シングル「It’s OK To Be Black」で瞬く間にR&Bシーンにその名を知らしめたジャック・ロスは、エレクトリックなライブショーと、曲を通してリスナーと心を通わせる能力で話題を集めている人物。マーヴィン・ゲイに強い影響を受け、闘争、忍耐、文化的変化のメッセージを継承しようとする彼のカバーは、曲のオリジナルの雰囲気を大切にしながら、今日の社会情勢の重さと感情を吹き込んでいる。

@jacrossOnly LOVE can conquer hate 🖤 ##MarvinGaye ##WhatsGoingOn ♬ Whats Going On Cover – Jac Ross

また、過去数十年のヒップホップ界で最も影響力がある人物の一人、Young Guruによる『What’s Going On』のリミックスが6月にリリースすることも発表となった。ビヨンセとジェイ・Zの夫婦コラボ・アルバム、The Cartersの『Everything Is Love』でグラミー賞を受賞したエンジニアであるYoung Guruは、ジャンルを超えたアーティストと密接に仕事をしてきた。『What’s Going On』に影響を受けた彼は、マーヴィン・ゲイの作品に影響を与えたジャンルやグルーヴ、トーンを取り入れたリミックスを制作している最中だ。今回のリミックスについて彼はこう語る。

「私の目標は、私が聴いてきた世界観を融合させることでした。このレコードが発売されたとき、私の父はこのレコードに影響を受けましたが、今回取り組むリミックスによって今の私の息子にも影響を与えたいと思っています。尊敬の念を示すと同時に、今でも効果的であること、そして今の時代に合っていることを示すこと、これが私にとって最大の目標なのです」

また、ビジュアルアーティストであり教育者でもあるDrephは、マーヴィン・ゲイと1981年に起きたブリクストン暴動に敬意を表した壁画をブリクストンで発表した。

「ストリートで絵を描くということは、それがどのように見られるかを考えなければなりません。“What’s Going On”には、マーヴィン・ゲイが警察の蛮行について言及している要素があります。今回の絵には警察官が写っていますし、警察署の向かいにあり、そこに文脈があるんです」

「ブリクストンは、常に文化的でリアルな場所です。人々が近づいてきて、自分が何を考えているかを話してくれる。エネルギーがあります、私はそれが大好きなんです」

Photo: Courtesy of UMG, artist Dreph

また、CNNは2021年5月9日にドン・レモンが司会を務めたスペシャル番組「What’s Going On: Marvin Gaye’s Anthem for the Ages」を放映した。番組では、スティービー・ワンダー、スモーキー・ロビンソン、マックスウェル、シーラ・E、スパイク・リー、リー・ダニエルズ、そしてキャピトル・レコードのアーティストで、最新作がアルバム『What’s Going On』全曲のカバーであるデボン・ギルフィリアンなど、マーヴィン・ゲイの名作に影響を受けたアーティストたちのインタビューが紹介された。

Written by Will Schube