スコセッシが監督、ニューヨーク・ドールズのデヴィッドのドキュメンタリーが米で4/14放送
マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)が監督を務め、ニューヨーク・ドールズの創設メンバーで伝説的なフロントマン、デヴィッド・ヨハンセン(David Johansen)が2020年に行った一夜限りのパフォーマンスに焦点を当てたドキュメンタリー映画『Personality Crisis: One Night Only』が米時間2023年4月14日に米テレビ局のShowtimeで初放送されることが発表され、予告編が公開となった。
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同映画には、新型コロナ・ウィルスによって世界的パンデミックが起こる直前となる2020年1月にニューヨークのカフェ・カーライルで行われたデヴィッド・ヨハンセンのキャバレー公演の模様が収められており、デヴィッド・ヨハンセンは、自身の別名義であるバスター・ポインデクスターとしてニューヨーク・ドールズの楽曲を演奏するこのショーの中で、影響力のあるバンドとして活動していた当時のエピソードを観客に披露している。
マーティン・スコセッシはこの映画について次のように述べている。
「デヴィッド・ヨハンセンとは数十年来の付き合いで、映画“ミーン・ストリート”を製作していた頃に、ニューヨーク・ドールズを聴いて以来、彼の音楽はずっと私の試金石となっています 。当時も今も、デヴィッドの音楽はニューヨークのエネルギーと興奮を捉えています。私は彼のパフォーマンスをこれまでに何度も観てきましたが、長年かけて彼の音楽的インスピレーションの深さを知ることができました。昨年(2019年)、カフェ・カーライルで行われた彼のライヴで、彼の人生と音楽的才能の驚くべき進化を間近で目にした後に、この映画を撮らなければならないと感じました。私にとってあのショーは、ライヴ音楽体験における真の意味でのエモーショナルな可能性を捉えたものでした」
ニューヨーク・ドールズは、ザ・ローリング・ストーンズのダーティなロックンロール(とミック・ジャガーの中性的な魅力)やガールズ・バンドのポップさ、ザ・ストゥージズのアナーキーなノイズ、デヴィッド・ボウイやT・レックスのグラム・ロックをベースに、他に類を見ないユニークなサウンドをつくり上げた、パンク・ロックの創始者のひとつとして知られている。
彼らの破天荒なパフォーマンスは、ニューヨークやロンドンでこぞってパンク・バンドを結成した当時のミュージシャンたちに影響を与えた。ニューヨーク・ドールズとしての活動期間は短かったものの、最初の2作のアルバムは、ロック史上最もカルト的人気を誇る作品であり続けている。
Written By Will Schube
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