ライブレポ：グラミー賞主要部門ノミネートのルイス・キャパルディが来日公演。セットリストも掲載

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1月 12, 2020

管理人

Photo by Sotaro Goto

スコットランド出身、現在23歳のシンガー・ソングライター、ルイス・キャパルディが、2020年1月9日に恵比寿LIQUIDROOMにて初の単独来日公演を行った。日本でのライヴはフジロックフェスティバル’18に出演して以来2回目となる。

全米1位に輝き、2019年UKで最も売れたシングルとなった大ヒット曲「Someone You Loved」は第62回グラミー賞「年間最優秀楽曲」にノミネートされ、本国イギリスではデビュー・アルバム発売前にアリーナ・ツアーを完売した初のアーティストとなり、シングルとあわせてアルバムも2019年UKで最も売れたアルバムとなり、全米でも大規模なツアーを行うなど、今最も注目されているイギリス人シンガーと言っても過言ではない大型新人アーティストによる一夜限りの貴重な公演となった。

映画『スター・ウォーズ』シリーズのチューバッカのマスクをライヴで被ったりするほど『スター・ウォーズ』シリーズのファンであるルイスは、「エピソード1/ファントム・メナス」に登場する「Deul of the Fates / 運命の闘い」を流して登場し会場も大盛り上がり。ライヴ開始直後から熱気が一気に高まった所で、アルバムからのシングル「Grace」を歌い始め、LIQUIDROOMが吹き飛びそうなほどの大歓声が巻き起こった。

ライヴ中のMCでは、「全く日本語が分からないんだ」と潔くも照れ臭そうに話す彼は、何度か自分が日本語で伝えてみたいことを観衆に呼びかけて教えてもらい、「アイシテル！」や「ゲンキですか？」などのその場で学んだ日本語を披露し、会場を沸かせてくれた。その他にもライヴが後半戦に差しかかったところで「あと4曲しか残ってないんだ」と残念そうに語った彼に対し、観衆がもっと歌ってほしいとリクエストすると、「みんな、僕はその4曲を披露したら、もう曲が残ってないんだ、1枚しかアルバムを出してないんだよ？」とユーモアに富んだ彼の性格ならではのファンと触れ合う光景も印象的なものだった。

ライヴの最後は、名曲「Someone You Loved」を会場の観客と大合唱して幕を閉じた。お茶目な性格やおどけたキャラクターももちろんだが、この日何より観客の印象に残ったのは彼の絶大な歌唱力だろう。聴く人の心を満たし、思わず涙さえしてしまいそうなほどのその圧倒的かつ力強い歌声は、彼が正真正銘のシンガーだという何よりの証拠だと切に感じられたひと時だった。

また、レコード会社のスタッフが「Someone You Loved」パフォーマンス中に何気なく、流れている曲がわかる音楽認識アプリの「Shazam」で認識してみたところ、配信リリースされているライヴ・ヴァージョンがヒット。バンド編成であり同期音源を使用していないにも関わらず配信音源がヒットしたことは、ルイス・キャパルディの歌唱力と音程の正確さ裏付けるものとなった。

All Photo by Sotaro Goto

ルイス・キャパルディセット・リスト
2020年1月9日 @東京・恵比寿LIQUIDROOM
1. Grace
2. Forever
3. Don’t Get Me Wrong
4. One
5. Maybe
6. Before You Go
7. Bruises
8. Hollywood
9. Fade
10. Hold Me While You Wait
11. Someone You Loved