キッド・カディ、ピコ太郎の「PPAP」が持つ全米シングルチャートイン史上最短曲の記録を更新

Published on

Photo: Jason Koerner/Getty Images

キッド・カディ(Kid Cudi)が2020年12月11日に発売したニューアルバム『Man on the Moon III: The Chosen』のオープニング曲「Beautiful Trip」で全米シングルチャート(Billboard Hop 100)の記録を更新した。

ビリー・アイリッシュのプロデューサーとしても有名なフィニアスらが共同作曲・共同プロデュースを手掛けた37秒の長さのこの曲「Beautiful Trip」は最新の同チャートで100位に登場し、日本のピコ太郎が2016年に発売した45秒の曲「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」を抜いて全米シングルチャートにチャートインした史上最短の楽曲となった。

「PPAP」は、ジャスティン・ビーバーがSNSで紹介して世界中で話題となり、日本のBillboard Japan Hot 100では1位を記録した。ピコ太郎以前の記録保持者は、1964年にウィメンフォークが録音した「Tiny Boxes」の1分2秒だ。

<関連記事>
カニエ・ウェストとキッド・カディ、村上隆監督によるアニメ・シリーズ予告編が公開
ドレイクの新作から考える2020年ミックステープ事情

キッド・カディは今月初め、『Man on the Moon』三部作の締めくくりとなる最新作『Man on the Moon III: The Chosen』を急遽配信してファンを驚かせた。エミール・ヘイニー、マイク・ディーン、ドット・ダ・ジーニアスなどのプロデューサーが参加した18曲入りのこのアルバムには、フィービー・ブリジャーズ、トリッピー・レッド、スケプタ、そして故ポップ・スモークが参加し、全米アルバムチャートでは初登場2位を記録した。

『Man on the Moon III: The Chosen』は、シリーズ3部作の前作となる第2弾『Man on the Moon II: The Legend of Mr. Rager』から10年後、シリーズ第1弾でありグラミー賞にノミネートされたデビュー・スタジオ・アルバム『Man on the Moon: The End of Day』から11年後にリリースされた。これらアルバムは、ヒップホップ、サイケデリア、エレクトロニカ、R&Bが混ざり合った折衷的で雰囲気のある作品で、幅広い批評家から高い評価を得ている。

そしてキッド・カディの最新作も、批評家からも既に評価を受けている。Clashはこのアルバムをキッド・カディの「これまでで最高のソロアルバム」と呼び、NMEはこのアルバムを「あらゆる場面で五感に衝撃を与える映画的な傑作」と称賛し、このアルバムは人気のあるシリーズに「終結の感覚」を提供していると付け加えている。

『Man on the Moon III: The Chosen』の前には、2016年のアルバム『Passion, Pain & Demons Slayin’』やカニエ・ウェストとの『KIDS SEE GHOSTS』など、様々なプロジェクトやコラボレーションに携わっていたキッド・カディ。今年の夏には、カディとカニエ・ウェスト2人のコラボアルバムをベースにして村上隆が監督するアニメシリーズが制作中であると発表している。

Written By Sophie Smith



キッド・カディ『Man on the Moon III: The Chosen』
2020年12月11日発売
iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music





Share this story

Don't Miss

{"vars":{"account":"UA-90870517-1"},"triggers":{"trackPageview":{"on":"visible","request":"pageview"}}}
モバイルバージョンを終了