ケンドリック・ラマーがラッパーとして初となるピューリッツァー賞を受賞
現代ヒップホップ界で最も有望なスターであるケンドリック・ラマーが、グラミー賞受賞アルバム『DAMN.』で、クラシックやジャズ・ミュージシャン以外のアーティストとして初となるピューリッツァー賞を受賞し、その歴史に名を刻んだ。
ピューリッツァー賞の委員会は『DAMN.』について「本物の言葉が伝える真実とリズムの躍動感がこの多彩な楽曲に一体感を持たせ、現代のアフリカ系アメリカ人の複雑な人生を捉えた感動的な作品となっている」とコメントしている。
高く評価された4作目のスタジオ・アルバム『DAMN.』で、ケンドリック・ラマーは彼の世代の最も重要なラッパーであることを再度証明してみせた。巧妙なスキルで物語を展開した2012年の『good kid, m.A.A.d city』と2015年のジャズとのハイブリッドだった『To Pimp A Butterfly』に続く作品として非常に期待されていた本作では、ケンドリック・ラマーは音楽において、そして文化において強い存在であることを再び示したのだ。
アルバムは2018年にグラミー賞にて最優秀アルバム賞にノミネート、そして最優秀ラップ・アルバム賞を含む5部門を受賞し、アメリカで黒人であることの意味をひるむことなく提示した作品として世界中で賞賛された。
ピューリッツァー賞の委員会は毎年2,400以上もの作品の中から、国内で最もジャーナリズムやアートに貢献したものを選び、21人のみがその栄光を手にすることができる。
ピューリッツァー賞の音楽のカテゴリーは、今までに議論も引き起こしてきている。デューク・エリントンは、1965年にノミネートはされたものの、委員会はその年に受賞すべき作品はないとして却下。しかし委員会はデューク・エリントンの死後に1999年に特別賞を与えている。過去の受賞者にはウィントン・マルサリス、ジョン・コルトレーンとオーネット・コールマンなどのジャズの偉人たちが含まれる。
ケンドリック・ラマーは先週末にR&BシンガーのSZAとラッパーのヴィンス・ステイプルズとともにコーチェラでパフォーマンスを行い、現在伝記の執筆も行われている。また、大成功した映画『ブラックパンサー』のサウンドトラックもプロデュースし、全米チャートで1位を獲得している。
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