ジョン・コルトレーン絶頂期の未発表スタジオ録音『Blue World』が発売決定
ジャズ史上最高のカリスマと称されるサックス奏者、ジョン・コルトレーンの未発表スタジオ・アルバム『Blue World』が、録音から55年の時を経て2019年9月27日に発売されることが明らかになった。
コルトレーンと言えば、2018年、未発表スタジオ録音作『Both Directions at Once: The Lost Album』が全世界に衝撃を与え、大ヒットを記録。同作は、日本でも昨年度ジャズ・アルバム最大のセールスを記録し、第33回日本ゴールドディスク大賞「ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を獲得している。
今回発売される『Blue World』は、その『Both Directions at Once: The Lost Album』の翌年の1964年6月、カナダ国立映画制作庁の委嘱で、フランス語映画「Le chat dans le sac (英題:The Cat in the Bag)』(日本未公開)の為に、マッコイ・タイナー(ピアノ)~ジミー・ギャリソン(ベース)~エルヴィン・ジョーンズ(ドラムス)という通称・黄金のカルテットを率いてルディ・ヴァン・ゲルダー・スタジオにて録音された音源。名実ともにグループの絶頂期のパフォーマンスである。
当時アルバムとして発売されず、また、録音された5曲はいずれもコルトレーンのオリジナル曲の再演であったため、熱心なファンの間でも映画にはオリジナル・ヴァージョンが使用されているものと思われており、映画用に再録音されたものであるとは長らく知られていなかった。
今回、セッションの全音源(合計8テイク)がフル・ヴァージョンでまとめられ世界初リリースとなる。コルトレーン生涯の代表作『至上の愛』(1964年12月録音)の約半年前という、ジャズ史上でも非常に重要な時期のパフォーマンスだけに、『Both Directions at Once: The Lost Album』級の衝撃をリスナーに与えることだろう。
ジョン・コルトレーン『Blue World』
2019年9月27日27日発売
CD / iTunes
[Tracklist]
1. Naima (Take 1)
2. Village Blues (Take 2)
3. Blue World
4. Village Blues (Take 1)
5. Village Blues (Take 3)
6. Like Sonny
7. Traneing In
8. Naima (Take 2)
<パーソネル>
ジョン・コルトレーン(ts) マッコイ・タイナー(p) ジミー・ギャリソン(b) エルヴィン・ジョーンズ(ds)
★1964年6月24日、ニュージャージー、ヴァン・ゲルダー・スタジオにて録音
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