J.ガイルズ・バンドのリーダー J.ガイルズ死去、71歳
70年代、80年代に活躍したロック・バンドのJ.ガイルズ・バンドのリーダーJ.ガイルズが4月11日に亡くなった。享年71歳。マサチューセッツ州グロトンの自宅で亡くなっているのを福祉訪問で彼の自宅を訪れた警察官が発見、その時には既に意識不明の状態だった。「初期捜査ではJ・ガイルズは自然死で亡くなったことを示している」と地元警察が発表している。
バンドは1967年にニュー・ヨーク出身のジョン・ウォーレン・ガイルズ・JrことJ・ガイルズが中心となって結成され、1970年代に成功を収めた。しかし80年代初期のヒット曲「Centerfold」(邦題:堕ちた天使)が全米シングル・チャートで1位を獲得し「Freeze-Frame」も大ヒットを記録すると一躍大人気バンドとなった。全米シングルチャート(Hot 100)に18曲がチャートイン、7曲がTop40入り、アメリカだけで6枚のゴールド・ディスクと1枚のプラチナ・ディスクを獲得している。
強力なブルース・ロックのサウンドでバンドがボストンのシーンを席巻した後、J.ガイルズ・バンドは1970年にアトランティック・レコードと契約。1年後には、デビュー・アルバム『The J. Geils Band』とセカンド・アルバム『The Morning After』がベストセラーとなる。デビュー・アルバムに収録されたボビー・ウーマックの「Looking For A Love」のカヴァーがTOP40入りとなっている。
さらに70年代に売上が伸びていった。特に1974年に全米シングル・チャート12位となった「Must Of Got Lost」や『Bloodshot』や『Sanctuary』等のアルバムがヒットを記録。80年代になるとバンドはEMI Americaと契約し、『Love Stinks』や『Freeze-Frame』といったアルバムで再び注目を集める。アルバム・タイトル・トラック「Freeze-Frame」と「Centerfold」(邦題:堕ちた天使)を収録した『Freeze-Frame』は全米アルバムチャートで6週間1位を獲得し、全世界的にもヒット・アルバムとなった。
1982年のライブアルバム『Showtime!』は、ゴールド・ディスクに認定されるが、その後いくつかのアルバムをリリースした後、1985年にバンドは解散。ガイルズは一時音楽業界を離れ、スポーツ・カーの修復と運転に情熱を傾けていた。その後、彼は定期的に音楽に戻っていて、2005年には初めてのソロアルバム『Jay Geils Plays Jazz!』をリリースしている。
スティーヴン・ヴァン・ザントことリトル・スティーヴンは、今回の訃報を聞きこうツイートしている。
「ジョン・ウォーレン・ガイルズ・Jrのご家族と友人たちに全ての愛とお悔やみを送ります。J.ガイルズ・バンドは永遠に最高なバンドの中の一つとして残り続けます」
J.ガイルズ・バンドのベスト盤『Flashback 0 Best Of』のSpotifyでの視聴はこちら