ストーンズのトリビュート盤でミック・ジャガーとバディ・ガイが共演
uDiscoverで今年5月にお伝えした通り、多くのアーティストたちが参加する新たなザ・ローリング・ストーンズのトリビュート・アルバム『Chicago Plays The Stones』が9月14日にリリースされた。今作で喜ぶべきは、ジミー・バーンズをフィーチャリングした「Beast Of Burden」の最新ヴァージョンでにキーズ・リチャーズがギターで参加していたり、彼らの旧友、バディ・ガイによる1973年のアルバム『Goats Head Soup』からの「Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)」にミック・ジャガーがハーモニカとコール・アンド・レスポンスで参加しているということだ。
ザ・ローリング・ストーンズがバディ・ガイに初めて出会ったのは1964年で、彼がシカゴのチェス・スタジオでアルバム『My Time After Awhile』をレコーディングしていた時のことだった。ザ・ローリング・ストーンズが記憶しているバディ・ガイの彼らの印象はこうだった。
「俺が歌ってたら、マディ・ウォーターズとウィリー・ディクソンが白人の男たちを大勢連れて俺のスタジオに入ってきたんだ。壁にずらっと並んだ彼らを見て俺は怒ったんだ。”コイツら一旦誰なんだ!?こんな長髪で厚底ブーツ履いた白人なんて今まで見たことないぞ!”ってね」
そんな最悪の出会いから彼らの親交が始まり、彼らがバディ・ガイの仲間で、ブルースの巨匠、B.B. キングを支持したように、ザ・ローリング・ストーンズは1970年のヨーロッパ・ツアーのオープニング・アクトにバディ・ガイを招いた。
その後も彼らのライヴ・ゲストとして招かれるようになり、2008年に発表されたマーティン・スコセッシ監督によるコンサート・フィルム『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』とそれに付随するアルバムに収録されている「Champagne & Reefer」の2006年ヴァージョンではミック・ジャガーとバディ・ガイがデュエットを披露した。今回の「Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)」は、この2人による初めてのスタジオでのコラボ作となる。
アルバム『Chicago Plays The Blues』に参加している他のブルース・ミュージシャンとしては、「(I Can’t Get No) Satisfaction」をカヴァーしているロニー・ベイカー・ブルックス、「Sympathy For The Devil」をカヴァーしているビリー・ブランチ、そして比較的新しい彼らの楽曲「Out Of Control」に挑んだカルロス・ジョンソンらがいる。
このアルバムはグラミー賞ノミネート歴もあるラリー・スコラーの音楽レーベルと、2019年に開設予定のシカゴ・ブルース・エクスペリエンスとのコラボ作品となっており、今作に参加するアーティストらによるコンサートが10月から11月にかけて全米各所で開催される予定になっている。詳しい日程はこちら。
Written by Paul Sexton
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『Chicago Plays the Stones』