ゴーゴー・ペンギンのメンバーが語る新作『A Humdrum Star』制作プロセス
高い評価をうけているマンチェスターのトリオ、ゴーゴー・ペンギンが4枚目のアルバム『A Humdrum Star』を、2018年11月9日に伝説的なジャズ・レーベルのブルーノートからリリースする。現在ティーザー・ビデオがバンドのSNSで公開されている。
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— GoGo Penguin (@GoGo_Penguin) 2017年11月29日
『A Humdrum Star』は、マーキュリー・プライズにノミネートされた2014年の『V2.0』と2016年ブルーノート・レコードへの移籍第1弾となる『Man Made Object』という圧倒的だった以前の作品の礎の上に築かれ、さらに新たな領域に踏み込んでいる。
「この新作ではさらに解放された気持ちだった。メンバーがそれぞれにもっと主張をしてるとも思う」とベーシストのニック・ブラッカは語る。「“V2.0”を作っていた時は、できる限り集まってレコーディングできる場を探すことに必至だったし、”Man Made Object”では凄いプレッシャーを実感していたよ」。
「そんな経験を通して、今回のアルバムを作る上で一番困難だったのは、自分たちが沢山ツアーしていることだったんだ」と続ける。「でもレコーディングする時間さえあれば、インスピレーションに事欠くことはなかった。それがこのバンドの素晴らしいところなんだ。誰かがアイディアを持ってきて、それがどんどん膨らんで想像してもいなかった所に辿り着くんだ」。
『A Humdrum Star』に収録された最新の楽曲には、バンドのサウンドに近しいものから遠いものまで様々な影響が感じられる。バンドのベーシストのニック・ブラッカ、ピアニストのクリス・アイリングワース、そしてドラマーのロブ・ターナー、また長年の付き合いでツアーでもスタジオでもゴーゴー・ペンギンの4人目のメンバーとしてクレジットされているプロデューサーでありサウンド・エンジニアのジョー・ライザー、そして共同プロデューサーのブレンダン・ウィリアムスらがともに創り上げたものだ。
以前の作品同様、新作の楽曲はエレクトロニック・ミュージックへの愛から派生したものであり、ロブ・ターナーがロジックやエイブルトンなどのDJ/プロデューサー的なソフトを駆使したり、またはベースかピアノで作曲したものである。
「“内と外”という発想から始めたんだ、逆のようで本質的には同じものからね」とロブ・ターナーは話す。「音色やサウンドはエレクトロニックな作曲方法から来てるけど、ブレンダンからはできる限りオーガニックに作りたいという希望があったんだ」。
ゴーゴー・ペンギンは新しい作品を東ロンドンの “シークレット”ライヴの日々で新曲の基礎を作り上げた。そして、初めて全曲をマンチェスターで収録したいと希望し、権威あるオールド・グラナダ・スタジオ内のロウ・フォーにて行われた。
「その場所だとすべてのアイデアが新鮮になって、すでに始めていたようなものでも他のアイデアと一緒に発展させてることができたんだ」とクリス・アイリングワーズは話す。
「バンドのこのフォーマットは必然的な部分もあったと思う」とロブ・ターナーは話す。「これをやることができる狂人は僕たちしかいないかもね。ここまできたら諦めることはできないってね」。
現在リハーサルはアンコートのウェリントン・ハウスにある場所でやることに落ち着いている。そこは生地工場を改装したもので、現在では何百人ものミュージシャンやアーティストの活動の拠点となっている。アート・ロッカーであり、同じくマーキュリー・プライズにノミネートされたエヴリシング・エヴリシングが一つ下の階の部屋にいる。「マンチェスターへの愛が止むことはないよ。音楽シーン、プレイヤー、人、そしてその伝説のすべてかもね」とニック・ブラッカは微笑む。「大きすぎずも小さすぎもない。街にクリエイティヴなアウトプットがあるから、ここから離れる事を感じないんだ」。
ゴーゴー・ペンギンが付けるタイトルは刺激的なインストゥルメンタル楽曲と一緒に多くを物語る。実際に、新作のタイトル『A Humdrum Star』を決める前に全ての楽曲の名前は完成していた。ちなみにアルバムのタイトルはアメリカの天体物理学者であるカール・セーガンの1980年のテレビ・シリーズ『コスモス』から引用されている。
マンチェスターを拠点に活動するトリオの豊かで独特の雰囲気のある音楽は、メンバー全員のエレクトロニカへの愛、クラシックの音楽学校の教育を基盤とし、ジャズ・アンサンブルとインディ・バンドでともに活動した経歴、そしてアコースティックとエレクトロニックのテクニックを融合していることから生み出されている。ここ数年は、世界中から賞賛の声が続いており、ニューヨーク・タイムズ紙にSXSW2017のベスト12のバンドとして選出され、ジャズ・ファンと同じぐらい泥だらけのフェスのお客さんにもぴったり当てはまることサウンドだとも証明された。
Written by Tim Peacock
■リリース情報
発売日:2018年2月9日世界同時発売
商品番号:UCCQ-1080
価格:\2,484(税込)
〈収録曲〉
01. Prayer
02. Raven
03. Bardo
04. A Hundred Moons
05. Strid
06. Transient State
07. Return To Text
08. Reactor
09. Window
10. So It Begins
11. A Hundred Moons -Alternative Version ※ボーナス・トラック
12. This Hour ※日本盤のみボーナス・トラック
■来日公演情報
<東京公演>
日程:2018年2月19日 (月)、20日(火)、21日(水)
会場:ブルーノート東京
[1st]Open5:30pm Start6:30pm [2nd]Open8:20pm Start9:00pm
一般予約(インターネット先行予約):12/7~
一般電話予約:12/10~
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/gogo-penguin/
<名古屋公演>
日程:2018年2月22日(木)
会場:名古屋ブルーノート
[1st ] open 5:30pm start 6:30pm [2nd] open 8:30pm start 9:15pm
一般予約:12/14~
http://www.nagoya-bluenote.com/schedule/201802.html