ブラジルを代表するシンガー、ガル・コスタが77歳で逝去

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Gal Costa - Photo: David Redfern/Redferns

1960年代のトロピカリア・ムーヴメントの中心人物の一人として知られるブラジルの象徴、ガル・コスタ(Gal Costa)が2022年11月9日に逝去した。77歳だった。

ガル・コスタは1964年にプロの歌手としてのキャリアをスタート。1967年にカエターノ・ヴェローゾとの共作アルバム『Domingo』を発表し、その後、ブラジルの芸術様式と世界中のジャンルを融合させた芸術運動であるトロピカリアで頭角を現した。

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また、1969年に発売したソロとしては初となるアルバム『Gal Costa』は、現在、このトロピカリア・ムーヴメント史における決定的作品とみなされている1枚だ。

ピッチフォークのライター、アンディ・ベータは、ガル・コスタの1973年のアルバム『Índia』の2017年のレビューで次のように書いている。

「1973年の『Índia』で、サンバ歌手のガル・コスタはブラジル最大の反骨的なスターとしての地位を固め、その過程でカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルともコラボレートしている」

 

生前のインタビュー

2020年のSounds and Coloursのインタビューで、彼女はヴォーカル・パフォーマンスへの情熱をこう振り返っている。

「私は生まれながらにして歌いたい、歌手になりたいと思っていたんです。いつもそう思っていた。直感的にもそう思ったし、そうなりたいと思った。生まれたときからそう思っていた。自分を一人の人間として理解し始めたとき、すでに(プロの歌手に)なりたいと思っていたのです」

その同じインタビューで、彼女は2018年のアルバム『A Pele do Futuro』と、それが息子との偶然の会話からインスピレーションを受けたことについてこう語っている。

「彼はグロリア・ゲイナーの“I Will Survive”を流して、彼女を知っている?って尋ねてきたんです。“知っているよ、同世代だし”と答えたら、驚いていました(笑)。このアルバムは完全にダンスミュージックというわけではないですが、2曲ほどダンスミュージック的な曲がはいっています」

「(『A Pele do Futuro』)はジャヴァンと一緒に作った曲を中心に、様々なスタイルの曲を収録したとてもエクレクティックなレコードで、それが私の特徴でもあります。私の場合、いつもこのような感じで、アルバムにはいろいろなものを収録してきました。この折衷的で多様なものが私の特徴なんです」

また、後世のミュージシャンに与えた影響についてコスタはこう語っていた。

「私は自分なりのスタイルでやってきましたが、今、私の作品が後の世代に、そして多くの人に影響を与えたことをこの目で見ることができて、ありがたく感じています。自分の仕事が実りあるものだったことを実感しているんです」

Written By Sam Armstrong



 

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