アース・ウィンド&ファイアーの元ドラマー、フレッド・ホワイトが67歳で逝去。その功績を辿る

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Fred White - Photo: Rob Verhorst/Redferns

6度のグラミー受賞歴を誇るソウル界の伝説的バンド、アース・ウィンド&ファイアー(Earth, Wind & Fire)の元メンバーであり、兄で創設メンバーのモーリス&ヴァーダインらによるオリジナル・ラインナップに1970年代半ばからドラマーとして加わったフレッド・ホワイト(Fred White)が2023年1月1日、67歳で逝去した。ヴァーダイン・ホワイトは自身のインスタグラムで次のように述べている。

「私たち家族は、今日、素晴らしく才能のある家族の一員で、最愛の弟、フレデリック・ユージン・“フレディ”・ホワイトを失い悲しみに暮れています。彼はきっと天国で、私たちの兄弟であるモーリス、モンテ、ロナルドと合流し、今は天使たちと一緒にドラムを演奏していることでしょう」

「神童であり、EWFの9人のオリジナル・メンバーの1人だった彼は、若干16歳でゴールド・ディスクを手にしました。彼は4番目の兄弟でしたが、それ以上に家庭の中でも外でも、いつも人を楽しませてくれる、いたずら好きな素敵な弟でした。そして、常に悪い状況を明るくしてくれる存在でもありました。彼は永遠に私たちの心の中に生き続けるでしょう。最愛のフレディよ、安らかに眠れ。この時期に皆さんの愛と祝福とサポートに感謝します。弟よ、天高く舞い上がれ。これからもずっと愛しているよ」

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その生涯

1955年1月13日にシカゴで生まれたフレッド・ホワイトは、わずか9歳でドラムを始め、1971年、16歳の若さでゴールド・ディスクに輝いたドニー・ハサウェイのライヴ・アルバムに参加した。

兄のモーリスとヴァーダインは、1970年にシカゴでアース・ウィンド&ファイアーを結成し、その後グループはロサンゼルスに移り、第2期のラインナップをスタートさせた。普段あまり表舞台には登場しない兄のモンテは、マネージャーとツアー・マネージャーを兼任していた。

最盛期の中心メンバーとして活躍

フレッド・ホワイトは、過去にアルバーティナやウィリー・ハッチとも共演し、1974年のリトル・フィートのアルバム『Feats Don’t Fail Me Now』に収録の「Spanish Moon」でも演奏している。

同年、アース・ウィンド&ファイアーに加入した彼は、『That’s The Way Of The World』『Gratitude』『All n’ All』『I Am』『Faces』など、70年代から80年代にかけてのバンドが最も成功した時代の中心メンバーとして活躍していく。

「Shining Star」「Sing A Song」「Serpentine Fire」などのクロスオーバー・ヒットによって一躍名声を得たアース・ウィンド&ファイアーは、その後「September」「Boogie Wonderland」「Let’s Groove」で世界的成功を収め、2000年にロックの殿堂入りを果たした。フレッド・ホワイトは、エモーションズ、デニース・ウィリアムス、ラムゼイ・ルイス、ジェニファー・ホリデイらのアルバムにも参加している。

彼の訃報を受けて、シカゴやナイル・ロジャースらが追悼メッセージを捧げており、レニー・クラヴィッツは「あなたとご家族に、愛と深い哀悼の意を表します。私は彼の存在を目の当たりにし、彼から影響を受けることができて幸運でした。真のキングよ、安らかにお眠りください」とコメントしている。

Written By Paul Sexton




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