エミネム、最新アルバムからスポーツ専門局やUFCとコラボした「Higher」のMV公開
エミネム(Eminem)が、昨年1月に発売したアルバム『Music To Be Murdered By』から、新たなミュージック・ビデオ「Higher」を公開した。
このビデオでは、エミネムこと本名マーシャル・マザーズが、総合格闘技のリングに上がり、ディズニー・カンパニー傘下のスポーツ専門チャンネルESPNのマイケル・イーブスと総合格闘技団体UFCの代表ダナ・ホワイトとの架空のインタビューに応じる様子が映し出されている。
現地時間1月23日にアブダビで開催された総合格闘技イベント<コナー・マクレガー対ダスティン・ポイエー戦>の直前に放送されたESPNの番組で初公開された同ミュージック・ビデオの中で、ダナ・ホワイトが、エミネムが闘う準備をしていた架空の試合に負けるだろうと予想したのに対し、エミネムはMVの中の演技でこう言い放った。
「あんたのような人間が、俺みたいなやつに、トップで成功するために必要な燃料を与えてくれるんだ。あんたの意見の一番いいところは、それが重要ではないってことだ」
「Higher」のビデオは下記よりご覧いただける。
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ESPNの音楽ディレクター、ケヴィン・ウィルソンは声明の中で次のように述べている。
「長年にわたり、ESPNの様々な所有物のプロモーションや番組コンテンツのためにエミネムと仕事ができているのは素晴らしいことです。彼のチームと共同製作したこのビデオを、我々の制作チームが手掛けた素晴らしいUFCの放送の呼び物にするだけでなく、ABCで独占的初放送できたことは、まさにかけがえのないことです。
先週初め、ESPNの『スポーツセンター』でエミネムがダナ・ホワイトに対して彼の意見は「どうでもいい」と言っているシーンの映像が放送されたことを受けて、それが後に公開されるミュージック・ビデオの一部だとは知らずに、本物だと思い込んだ彼のファンによってヴァイラルで拡散されていた。
一方でエミネムは、先日行われたゼイン・ロウとのインタビューの中で、自身のレガシーについて、他のラップ界のレジェンドたちほど影響力があるとは思っていないとして、謙虚に評価している。
「俺自身、少しばかりの名声を得た自覚はあるが、正直、心の底では、自分が成し遂げたこと、ここまでに自分がしてきたことが、彼ら(レジェンドたち)の時代において彼らが与えた影響力ほどだとは思っていない。俺自身が、彼らの時代に彼らが与えたほどの影響力を持つことはないでしょう」
「Higher」を収録したアルバムのデラックス版『Music To Be Murdered By Side B (Deluxe Edition)』は2020年12月18日にサプライズ発売されている。
Written By Tim Peacock
エミネム『Music To Be Murdered By Side B (Deluxe Edition)』
2020年12月18日発売
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