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片腕のドラマー、デフ・レパードのリック・アレンが「世界最高のロックドラマー」第1位に選出

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Photo: Neil Lupin/Redferns

デフ・レパード(Def Leppard)のリック・アレン(Rick Allen)がMusic Radarの読者投票によって「世界最高のロックドラマー」に選ばれた。

同サイトでは、訪問者を対象に、ロック界のトップ・ドラマーを挙げるアンケート調査を実施し、リック・アレンが1位に選出された。TOP10は以下の通り

1位:リック・アレン(デフ・レパード)
2位:ジョン・ラーセン(ヴォルビート)
3位:アシュトン・アーウィン(ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー)
4位:スコット・フィリップス(アルター・ブリッジ)
5位:サイモン・フィリップス
6位:ロジャー・テイラー(クイーン)
7位:トミー・リー(モトリー・クルー)
8位:トラヴィス・バーカー(ブリンク182)
9位:デイヴ・グロール(ニルヴァーナ)
10位:フィル・ラッド(AC/DC)

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リック・アレンが交通事故で左腕を失ってから今月で36年目を迎える。事故後、ドラムの叩き方をイチから学び直さなければならなかった彼は、ドラムメーカー“シモンズ”の協力を得て独自のドラム・セットをつくり上げた。バンドもこの困難な時期に彼に寄り添い、リック・アレンは、ほとんどのドラマーがキャリアを終わらせてしまうような絶体絶命の危機を乗り越えたのだ。

彼は、Modern Drummer誌のインタビューの中で、事故が起こった当時を次のように振り返っている。

「病院に運ばれて、事故後に自分の身に何が起こったのかを知ったんです。正直、もう消えてなくなりたかった。もう生きていたくないと思っていました。それから世界中から私の元に手紙が届き始めたんです。家族から、バンド・メンバーから、世界中の人々から、励ましの言葉をもらいました。何が起こったのかはわかりませんが、人間の精神に備わった底力に気づいて、“そうだ、私は乗り越えられるんだ”と自分に言い聞かせたんです。自分だけでは到底無理でした。周囲の人々からの励ましがあったからこそ、成功したいと思うようになったんです。それが始まりでした」

リック・アレンはまた、彼の回復を見守り、復帰を辛抱強く待っていたデフ・レパードのバンド・メンバーから受けたサポートについてもこう明かしている。

「彼らは、この先バンドを続けたいかどうかの決断を私に委ねてくれて、私が全く新しい演奏スタイルを見出して、習得するための時間を与えてくれました。それこそ私が必要としていたものでした。私には時間が必要だったんです。自分に自信をつけ、“自分ならできる”と思えるようになるための時間が必要でした。誰も“今すぐ決断しろ”とは言わず、自分を見つけるための時間を与えてくれたことが、一番大切だったと思います」

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2006年にウォルター・リード陸軍医療センターを訪問したリック・アレンは、彼と同じような傷を負った結果、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ退役軍人の支援に取り組んでいる。

リック・アレンは、2012年のABCニュースの取材にこう語っていた。

「あの恐ろしい日以後、私は自分の人生がどうなるのかわかりませんでした。人生で最も辛い時期でした。私の願いは、戦場で戦ってきた兵士の支援制度を充実させ、PTSDへの理解を深めながら、彼らのストーリーを共有し、回復と健康への道を切り開くための代替手段を提供していくことです」

Written By Tim Peacock


デフ・レパード『Diamond Star Halos』
2022年5月25日発売
CD / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music




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