ネイザン・イーストが語る、クラプトン&ハリスンの思い出
世界的ベーシストであり、エリック・クラプトンやフィル・コリンズ等多くのアーティストとのコラボレーションで知られるネイザン・イーストは、自らの作品で再びナンバー・ワンに輝いた。チック・コリア、カーク・ウェイラム、グレッグ・フィリンゲインズ、アース・ウィンド&ファイアーのフィリップ・ベイリー、ヴァーダイン・ホワイト、そしてラルフ・ジョンソン等々が参加した彼のアルバム『Reverence』は、今週全米ジャズ・アルバム及びコンテンポラリー・ジャズ・アルバム・チャート初登場1位に輝いた。
アルバムはヤマハ・エンタテインメント・グループからの2作目であり、2014年のグラミー賞ノミネート作『Nathan East』に次ぐ作品。『Reverence』のオープニング曲「Love’s Holiday」にはベイリーがゲスト参加、アース・ウィンド&ファイアーのアルバム『All ‘N All(邦題:太陽神)』収録の1977年R&Bナンバー・ワン・ヒット作「Serpentine Fire(邦題:太陽の戦士)」のリメイクではEW&Fの同僚等も参加している。
イーストはその輝かしいキャリアの中で2000あまりのレコーディングに参加していると言われており、マイケル・ジャクソンからスティーヴィー・ワンダー、バリー・ホワイトからB.B.キングまで、数多くの第一級アーティストと仕事をしている。
ニュー・アルバムの成功に当たり、彼はBillboard誌に対して、1991年にクラプトンとジョージ・ハリスンのジョイント・ツアーにバンド・メンバーとし日本へ行った時のこと(この時の模様はこの翌年、アルバムにもなった)等、アーティストとしてのハイライトについて語っている。
「俺達45,000席の会場でライヴをしたんだ。つまりザ・ビートルズのメンバー4人とプレイしているような感じだった。こういうコラボレーションは、それが子供の頃から崇拝していた人達とプレイする場合は特に、我を忘れてしまうような瞬間になる」と彼は言う。
クラプトンの1992年発表グラミー賞受賞アルバム『Unplugged(邦題:アンプラグド~アコースティック・クラプトン)』と収録ヒット曲「Tears In Heaven」のプレイに関しては、「ああいうプロジェクトは一生心の中に残り続けるものだ。あの曲は俺にプレイをさせた。俺がプレイしたのではなくさ。音が自然と出てきた。とにかく基本的に、クラプトンと俺のこれまでのコラボレーションは、全てハイライトになっている。特に彼の‘Unplugged’アルバムはね」
このベーシストの2017年ライヴ・スケジュールには、チャック・コリアのエレクトリック・バンドとの活動と共に、自らのバンドを率いてのジャパン・ツアーも含まれていた。その後クラプトンのバンドと再び合流し、3月よりニューヨーク、ロサンゼルス、そしてロンドンを廻る。