ザ・ウェイラーズのオリジナルメンバー、バニー・ウェイラーが73歳で逝去。その功績を辿る

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Bunny Wailer pictured in November 2019. Photo: Roy Rochlin/Getty Images

レゲエ・ミュージックの偉大なアンバサダーの一人、ザ・ウェイラーズ(The Wailers)のオリジナルメンバー、バニー・ウェイラー(Bunny Wailer)が2021年3月2日に73歳で逝去した。彼の死はマネージャーのマキシン・ストウと、ジャマイカの文化大臣であるオリヴィア・グランジによって伝えられた。昨年7月、彼は脳卒中を患い入院していたが、詳しい死因などは明らかにされていない。

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バニー・ウェイラーは、その70年に及ぶ名高いキャリアの中で、3度のグラミー賞を受賞し、2017年にはジャマイカの功労勲章を授与されている。1947年4月10日にジャマイカのキングストンで、ネビル・オライリー・リビングストンとして生まれたバニー・ウェイラーは、少年時代にナインマイルという村で出会ったボブ・マーリーと親交を深めた。

彼は1984年のNMEのインタビューの中で、ボブ・マーリーについて次のように語っていた。

「私はボブを幼い頃から知っていました。私が田舎に移り住んだ、たぶん当時の彼が9歳か10歳の頃から。彼とは同じ学校に通っていました。その後私は田舎から街に戻って、後に私たちは近所に住むようになりました。そんな長い付き合いになります。ボブのことは忘れらない」

1965年、2人は、ピーター・トッシュや他の友人たちと共にウェイリング・ウェイラーズを結成し、クレメント “サー・コクソン”・ドッドがプロデュースを手掛けたスタジオ・ワンからのデビュー・アルバム『The Wailing Wailers』をリリースした。ボブ・マーリーがグループのフロントマンとして活躍し始める以前に、バニー・ウェイラーがリード・ヴォーカルとして詩を書いたり、歌うこともあった。

その5年後となる1970年には、リー・ペリーがプロデュースしたセカンド・アルバム『Soul Rebels』を発表。「Simmer Down」や「Stir It Up」といったウェイラーズの初期の代表曲に参加していたバニー・ウェイラーは、1973年のアルバム『Burnin’』を最後にグループを脱退した。

後に彼はロサンゼルス・タイムズ紙に、自身の脱退の経緯をこう説明している。

「音楽はインスピレーションに基づくものなので、自分があちこちで浮き沈みするような環境にいると、それが音楽にも響いてしまう。人はスターになることに夢中になってしまい、それは良い作家やミュージシャン、プロデューサー、アレンジャーになることとは違うことなんです。アルバムを録音する度にツアーを行うというのは、自分自身をジュークボックスにしているようなもの。それは身体的にも、道徳的にも、あらゆる意味でアーティストを殺してしまいます。あのアーティストたちのように死にたいかどうかは自分で決めることだし、その中で私は生きていることを選び、しばらくは生きていたいと思っています」

1976年にアイランド・レコードからリリースしたデビュー作『Blackheart Man」でソロとしてのキャリアをスタートさせたバニー・ウェイラーは、自身のレーベル、ソロモニック(Solomonic)や後のシャナヒー(Shanachie)を中心に、多くの作品をレコーディングしていった。1991年には、『Time Will Tell: A Tribute to Bob Marley』で自身初のグラミー賞となる“最優秀レゲエ・アルバム”を受賞し、1995年の『Crucial! Roots Classics』、1997年の『Hall of Fame: A Tribute to Bob Marley’s 50th Anniversary』でも再びグラミー賞に輝いている。

バニー・ウェイラーは、2016年に行われたAfropopのインタビューで、自身のレゲエ音楽への貢献を振り返りこう語っていた。

「ウェイラーズは、ウェイラー・サウンドに責任があります。ボブ、ピーター、そして私。私たちはウェイラーズのサウンド、そしてウェイラーズが世界にもたらしたもの、そしてレガシーとして残したものに全面的な責任があるのです」

Written By Paul Sexton




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