アヴィシャイ・コーエンが結成したバンドがECMからデビュー。マッシヴ・アタックのカヴァーが公開
2015年の東京JAZZに来日し、その圧倒的パフォーマンスに多くのジャズ・ファンが魅了されたイスラエル・テルアヴィヴ生まれのトランペッター、アヴィシャイ・コーエン(Avishai Cohen)。彼が2014年から自国イスラエルに戻って始めたプロジェクト、アヴィシャイ・コーエン・ビッグ・ヴィシャスがECMからデビューが決定。そのデビュー・アルバム『Avishai Cohen Big Vicious』から、1998年のマッシヴ・アタックのヒット曲「Teardrop」のカヴァーが先行リリースされ、ミュージック・ビデオも公開となった。
アヴィシャイ・コーエンはイスラエル、テルアヴィヴ生まれ。ボストンのバークリー音楽院に通い、その後ニューヨークに拠点を構え2003年にレコード・デビュー。ニューヨークのジャズ・シーンにおいてカリスマ・トランぺッターとして活躍、イスラエル出身ブームの火付け役の一人となった。
2014年にアメリカから故郷イスラエルに戻って始めたのが本プロジェクト、アヴィシャイ・コーエン・ビッグ・ヴィシャス。バンド全員がイスラエル出身、昔からの仲間が集まり、新しいマテリアルを新しいスタイルで演奏した、今の時代を反映したジャンルレス音楽の詰まったアルバム『Avishai Cohen Big Vicious』で2020年3月27日に世デビューを果たす。収録曲のタイトルにもなっている「This Time is Different」(今回は違う)というのが、本作のモットー。
「みんなジャズ出身だけど、もう卒業したメンバーも中にはいます。みんなが自分のバックグラウンドを持ち合い、それらのパートがそろってバンドのサウンドを作る。エレクトロニカ、アンビエント、サイケデリックの要素、さらにてロックやポップス、トリップ・ホップのグルーヴ、ビートも重なります。バンドを始めたとき、私たちは多くのカヴァーを演奏しました。 特に1990年代の音楽は、僕たちの世代、学校で聴いたものと共鳴します。 そして、マッシヴ・アタックの“Teardrop”は飽きることがない、 誰もが永遠に留まることができる作品です。その中のすべての要素はとても完全であると同時にとてもシンプルなんです」とアヴィシャイはコメントしている。
バンドのヴァージョンは、トランペットをリード・シンガーのような役割に変えていく。 これは、グループのアイデンティティの一部であり、彼らのオリジナルでもそれを垣間見ることができる。 アヴィシャイは次のようにもコメントしている。
「このバンドでは、ソロは重視していません。それはここでは目標でも美学でもない。 誰も歌わないが、歌をどのように作っていくかというのが大事。 それが、僕にとって、このバンドが他の仕事とは違うところなんです」
また、本作ではビートメイカーRejoicerとしても知られるユヴィ・ハヴキンも作曲行程で参加している。
アヴィシャイ・コーエン・ビッグ・ヴィシャス『Avishai Cohen Big Vicious』
2020年3月27日発売(国内盤CDは5月1日)
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