アンブローズ・アキンムシーレの新作『Origami Harvest』10月12日発売
作曲家でトランペッターのアンブローズ・アキンムシーレがブルーノート・レコードからの新たなスタジオ・アルバム『Origami Harvest』を10月12日にリリースすることを発表した。
このニュー・アルバムはある種のチャレンジが発端となった。今作は、マンハッタンで開催されているEcstatic Music Festivalのキュレーター、ジャド・グリーンスタインとセントポール室内管弦楽団のLiquid Music Seriesを手掛けるケイト・ノードストラムからの依頼、そしてジャド・グリーンスタインからの「君にとって一番クレイジーなアイデアは何だろう?」という投げかけから始まったという。
アンブローズ・アキンムシーレはそれに対して「僕は、相反すると思われるもの同士を隣に配置するような”両極端”についてのプロジェクトがやりたいです」と即答した。結果、ニューヨークのミヴォス・カルテットとアート・ラップのはみ出し者であるクール・A・D、そしてドラマーのマーカス・ギルモア、ピアニストのサム・ハリスらの力を借りて、コンテンポラリーなクラシックが解体されたヒップ・ホップにも無謀にも混じり合い、アバンギャルドなジャズ、ファンク、語り、そしてソウルなどが充満する驚くほど流動的な計画が企てられた。
このアルバムには今という時代を呼び起こすという意図がある。アルバムの楽曲は、現代社会の分裂や我々を感情的に揺り動かす政治体制、そして未だ増え続ける組織的な人種差別によって命を失う黒人たちの名前のリストなどに共鳴していく。このオークランド生まれのアーティスト、アンブローズ・アキンムシーレの作品には美と芸術性が存在し、ムードとモードをしなやかに横断する世界観を呈している。アンブローズはこう語る。
「アルバム・タイトルの”Origami”は黒人たち、特に男性は、その型に合うか否かに関係なく、さまざまな形で社会に屈しなければならない、ということを表しているんです。この曲を書いている時に息子が生まれて、こうして繰り返す生命の誕生の中で生まれるにものについて考えたんです」
ローリング・ストーン誌は、先月開催されたニューポート・ジャズ・フェスティバルでのアンブローズ・アキンムシーレのパフォーマンスをこう評している。
「アキンムシーレはクール・A・Dの鋭いモノローグを、現代クラシカル・グループ、ミヴォス・カルテットのゆったりとしたビートと優雅なストリングスでまとめ上げ、巧妙で強烈な印象を残すハイブリッドを創り出している」
アンブローズ・アキンムシーレはこう語る。
「男性らしさと女性らしさ、高級芸術と大衆芸術、即興と計算され尽くしたもの、アメリカのスラム街と高級住宅街、これらの相反するもの同士を隣同士に置いてみると、私たちが思っていたほど大きくかけ離れたものではないということがわかってきたんですが、未だ結論は出ていません」
アルバム『Origami Harvest』のトラックリストは下記の通り:
1. A Blooming Bloodfruit In A Hoodie
2. Miracle And Streetfight
3. Americana / The Garden Waits For You To Match Her Wilderness
4. Particle / Spectra
5. Free, White And 21
6. The Lingering Velocity Of The Deads’ Ambitions
Written by Tim Peacock
アンブローズ・アキンムシーレ『Origami Harvest』