映画『あの頃ペニー・レインと』の4K Ultra HDとブルーレイ再発を記念して舞台裏シーンが初公開
青春ロック映画の傑作『あの頃ペニー・レインと(原題:Almost Famous)』が、限定版4K Ultra HDとブルーレイで2021年7月13日に再発された。この再発版には、今作の脚本と監督を手掛けたキャメロン・クロウの特別インタビューに加え、未公開シーン、キャストや衣装の紹介など、盛りだくさんの新コンテンツが収録されている。
このリリースを記念して、パラマウント・ホーム・エンターテインメントは、映画劇中に登場する架空のバンド、スティルウォーター(Stillwater)がリハーサルを行う様子を映した舞台裏シーンを独占公開した。
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この映像の中で、俳優のジェイソン・リー、劇中の楽曲を作曲したナンシー・ウィルソン、そして監督のキャメロン・クロウの3人は、スティルウォーターのサウンドを生み出すために行った当時のプリプロダクション・リハーサルの模様を振り返っており、キャメロン・クロウは「曲づくりはとても楽しかった。私たちが好きなバンド全てにチャネリングして、彼らになりきったつもりでした。彼らはレッド・ツェッペリンではないが、レッド・ツェッペリンみたいなんです」と語っている。
「バッド・カンパニーやオールマン・ブラザーズの流れを汲むスタイルの集大成であり、時代ごとに異なるタイプの音やメロディを少しずつ取り入れています」とナンシー・ウィルソンは付け加えた。
この映像の最後には、スティルウォーター(ビリー・クラダップ、ジョン・フェデヴィチ、マーク・コゼレク、ジェイソン・リー)が、彼らの楽曲「Love Comes and Goes」を演奏している様子が映し出されており、よく見ると、そこにピーター・フランプトンが参加しているのもみることができる。
映画公開20周年を記念した『あの頃ペニー・レインと』の4K Ultra HDとブルーレイの発売にあわせて、この映画のサウンドトラックが102曲入りのデラックス版としてリリースされた。現在、デジタル配信はスタートしており、フィジカル形態では、13枚組のBOXセット、6枚組アナログ盤、5枚組CDのスーパー・デラックス版が8月20日に発売される他、ナンシー・ウィルソンとピーター・フランプトンが演奏で参加しているスティルウォーターの楽曲を収録した12インチEP、オリジナル・サウンドトラックの2枚組アナログ盤、7曲のデモ音源を収録したレコード・ストア・デイ限定アナログ盤なども発売中だ。
映画『あの頃ペニー・レインと』は、10代でローリング・ストーン誌の記者に抜擢されたキャメロン・クロウ監督が、ポコ、オールマン・ブラザーズ・バンド、レッド・ツェッペリン、イーグルス、レーナード・スキナードといった名だたる大物バンドのツアーに同行した当時の経験に基づいて制作した半自伝的な作品。恋愛をしたり、音楽界のレジェンドたちに出会ったりといった監督自身の実体験は、この映画の中で、パトリック・フュジット演じる主人公の少年、ウィリアム・ミラーに起こった出来事として描かれている。
2000年に公開され、アカデミー賞、英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞など数々のアワードを受賞したこの作品は、20年経った今尚、ポップ・ミュージックの黄金時代において、ロックンロールという音楽が、バンドやその熱狂的なファン、彼らの取り巻きたち、我が子を心配する親たちにとってどのような意味を持っていたのか、そのルックスやサウンド、感触、姿勢を巧みに捉えた、このジャンルに対する最も甘いラヴレターの1つであり続けている。
Written By Tim Peacock
『あの頃ペニー・レインと』オリジナル・サウンドトラック
2021年7月9日配信
2LP /5枚組CD / iTunes / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music
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