【ライヴ・レポ】アレクサンダー23、ジョン・メイヤーの前座でMSGに登場した注目新人
1995年1月23日にシカゴで生まれたシンガーソングライターのアレクサンダー23(Alexander 23:23の読み方:トゥエンティ・スリー)。2019年3月に「Dirty AF1s」でデビューを果たし、同年秋にはデビューEP『I’m Sorry I Love You』を発表、2020年に発売した「IDK You Yet」はSpotify上3億回以上のストリーミングを記録。
2021年には、オリヴィア・ロドリゴの「good 4 u」を共同プロデュースしてグラミー賞にもノミネートされた。そんな彼が2022年2月からは自身が敬愛するジョン・メイヤーのツアーのオープニング・アクトとして参加。そのツアーの中で、マディソン・スクエア・ガーデンでのレポートが到着。
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今年大注目のアーティスト、アレクサンダー23が2022年2月20日にマディソン・スクエア・ガーデンでライヴをおこなった。デビューから3年足らずで大都会ニューヨークのアリーナ会場、しかも“現代の三大ギタリスト”で名高いジョン・メイヤーのオープニングアクトという飛躍ぶりは止まる所を知らず、彼がプロデュースを手掛けたオリヴィア・ロドリゴの「good 4 u」は今年4月に開催されるグラミー賞にノミネート中など、シンガーソングライターのみならずプロデューサーとしても評価を得ている。
アメリカのプロ・バスケットボールリーグNBAの聖地として有名なマディソン・スクエア・ガーデン。アーティスト名の“23”の由来にもなっているマイケル・ジョーダン(背番号23)が試合をした場所ということで、この会場に対する彼の思い入れは非常に深く、ライブ当日に投稿された自身のSNSからも気合い充分な様子がうかがえた。
ワクチン接種完了の証明書を提示し、荷物チェックを受けていざ入場。客席にはお揃いのジョン・メイヤーTシャツを着た40代前後のカップルや親子連れなど。1995年生まれ、現在27歳のアレクサンダー23はこの大会場でどのようなステージを見せるのか。
定時に暗転。「Cry Over Boys」をサッドなムードで歌い上げ「Girl」では横ノリでオーディエンスも思わず踊り出す。
SOB ROCK TOUR: NYC NIGHT 1 pic.twitter.com/DRPcTYUSes
— Alexander 23 (@alexander23) February 21, 2022
「この会場にはKnicks(ニューヨークのバスケチーム)の試合観戦やコンサートで何度も来てるけど、ステージに立つ日が来るとは思ってもみなくて…最高の夜をありがとう!ずっとジョン・メイヤーのファンで彼の曲でギタープレイや曲作りを学んだから、ここにいられることが本当に光栄です」
と思いの丈を語ると、客席のジョン・メイヤーファンたちから暖かい拍手が送られた。 「ハンパなく最高でハンサムで優しいメンバーたちを紹介するね」と言うと、ドラム、ギター、キーボードの各パートそれぞれがザ・ベンチャーズ「Wipe Out」、AC/DC「Back in Black」、そしてジャーニー「Small Town Girl」の名フレーズを披露してご挨拶。続くティアーズ・フォー・フィアーズの「Everybody Wants To Rule The World」のカバーで、チーム・アレクサンダー23はジョン・メイヤーを目当てに会場を訪れたオーディエンスの心もがっつり掴んだようだ。
2019年のデビューEP『I’m Sorry I Love You』のトラック「Sad」ではシンガロングが起こり、彼の知名度を一気に上げた「IDK You Yet」のイントロが始まれば「これこれ、この曲!」と言わんばかりの歓声が上がった。
ラストは今年2月にリリースしたばかりの「Hate Me If It Helps」。自身の失恋経験をもとに作られたこの曲。繊細でメロウな歌声と、感情が爆発したようなバキバキのバンドサウンドでのパフォーマンスの抑揚はまるで別人のよう。あっという間の45分間だった。この後、ジョン・メイヤーもステージ上で「彼、めちゃクールだよね」と大絶賛し、後日SNSでも彼の楽曲をシェアしている。
そんなアレクサンダー23はこの春にデビュー・アルバムのリリースを控えている他、ロンドンやアイルランドでのライブや、アメリカの大型フェス「Firefly Music Festival」への出演が発表されている。今年の活動に期待大だ。
Written By Megumi Hamura
アレクサンダー23『Aftershock』
2022年7月15日発売
CD / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music
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