パブリック・エネミー『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』35周年記念LPが発売へ
パブリック・エネミー(Public Enemy)が、1988年6月に発売された彼らの代表作である2作目のアルバム『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』の35周年を記念して、またヒップホップの誕生50周年を祝う“Hip-Hop 50”の一環として、2023年11月10日に特別仕様のアナログ盤をリリースすることを発表した。
『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』は、180g重量盤の4LPと2LPの2形態(限定生産のレッド・ヴァイナルと通常のブラック・ヴァイナル)で発売。デラックス盤2CDからのボーナス・トラックが収録された4LPのパッケージには、チャックD、 フレイヴァー・フレイヴ、Qティップ、クエストラヴらによる書き下ろしのライナーノーツ、そして12インチ四方のパブリック・エナミーのロゴ・ステッカーが封入されている。
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パブリック・エナミーが1988年6月28日に発表したアルバム『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』は音楽シーンを一変させた。全米アルバム・チャートで1位を獲得し、プラチナ・ディスクに認定しただけでなく、「Rebel Without a Pause」「Bring the Noise」「Don’t Believe the Hype」などの革新的シングルを収録したこの大作は、“史上最も影響力のあるアルバムの一枚”と評され、歴史にその名を刻んだ。
流麗なジャズ、パンチの効いたファンク、そして魅力的なサンプリングの錬金術と、人種から革命まで、あらゆることについての挑発的で力強く詩的な言葉遊びはかつてないほどの衝撃を世にもたらし、歴代のラッパーたちが踏襲してきたテンプレートを作り上げたのである。
ローリング・ストーン誌は “歴代最高のアルバム500選”のトップ15にこのアルバムを選出し、ピッチフォークは同アルバムに非常に珍しい“満点(10.0)”を付け、“ラップ・ミュージックの顔を変えた”と最高の評価を下している。
その他のパブリック・エネミー関連のニュースとして、現地時間2023年10月6日と7日にワシントンD.C.のナショナル・モール内にあるウェスト・ポトマック・パークで開催されたヒップホップ誕生50周年記念コンサート“The National Celebration of Hip-Hop”で、パブリック・エネミー(Public Enemy)はアイス-T(Ice-T)と共にヘッドライナーを務めた。
Written By Will Schube
パブリック・エネミー『It Takes A Nation Of Millions To Hold Us Back』
1988年6月28日発売
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