J. コールの伝説的なミックステープ『Friday Night Lights』が公開から約15年を経てストリーミング解禁
J. コール(J. Cole)の伝説的なミックステープ『Friday Night Lights』が2010年の初リリースから約15年を経て、ついに全ストリーミング・プラットフォームで配信されることが発表された。この再リリースは、ミックステープの制作過程を掘り下げる音声ポッドキャスト・シリーズ『Inevitable』のエピソード5と連動している。
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J. コールはX(旧Twitter)でファンにこう感謝を伝えている。
「これは僕にとってとても特別な瞬間なんだ。多くのみんなと同じように、僕もこの日をずっと待ち望んでいた。長年ストリーミングサービスで配信されていなかったにもかかわらず、これらの作品を、特にこの作品を生かしてくれたみんなに感謝の気持ちを伝えたい。“Friday Night Lights”がついに全プラットフォームで聴けるようになったんだ」
2010年11月12日に初リリースされた『Friday Night Lights』には、デビュー・アルバム『Cole World: The Sideline Story』に収録される予定だった楽曲が収録されている。しかしながら、彼のレーベルが商業的な成功を疑問視したため、J. コールはこれらの楽曲を追加のフリースタイルと共にミックステープとして発表することを選択した。その結果、彼はアルバムを一から作り直すことになり、ドレイクをフィーチャーした「In The Morning」のみが唯一このアルバムに収録された。
このミックステープの大部分を自らプロデュースしたJ. コールの他、プロデューサーとしてBink、カニエ・ウェスト、L&X Music、Syience、Elite、Omenらが参加。ボーナス・トラックとして収録された 「Looking for Trouble」を除き、全てのオリジナル・アルバムの収録曲がストリーミング・プラットフォームでリリースされている。
『Friday Night Lights』は、2011年のBETヒップホップ・アワードで“ベスト・ミックステープ・オブ・ザ・イヤー”を受賞し、批評家からも広く称賛された。AllHipHop.comはこのミックステープに“10/10”という稀に見る最高評価を与え、「“Friday Night Lights”はほとんど欠点のないミックステープで、J. コールはアルバム“Cole World”の序章としてこの非常に興味深い作品を見事にまとめ上げており、今年最も完成度の高いミックステープの一つとして位置づけられる」と評した。
Written By Tim Peacock
J. コール『Friday Night Lights』
2010年11月12日発売
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