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チャックD、5/16発売の7年ぶりのソロ作『Radio Armageddon』より先行曲公開
チャックD(Chuck D)が、2025年5月16日にリリースする7年ぶりの最新ソロ・アルバム『Radio Armageddon』より、先行シングル「New Gens」をミュージック・ビデオと共に公開した。
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公開されたばかりの新曲「New Gens」は、思春期について語る公共広告のようなナレーションで幕を開ける。「誰もが自問する――“自分はどう成長するのだろう?”」という真面目なトーンのナレーションに続き、チャックDが割り込むように「ヘンだな、俺もヘンさ」とラップで応答し、楽曲が展開していく。
全14曲を収録したニュー・アルバム『Radio Armageddon』には、ステッツァソニックのダディ-O、スクーリー・D、フィラデルフィアが誇るヒップホップ・レジェンド、フィル・モースト・チル、ユニバーサル・ズールー・ネイション所属のドナルド Dとジャジー・ジェイ、ヒップホップ界初のハイプ・ウーマン(MCやラッパーのパフォーマンス中に観客を盛り上げたり、合いの手を入れるサポート役)として注目の1/2 Pint、ULTRAMAG7、ニューヨーク出身のミランダ・ライツ、そしてチャックD自身のレーベルSpitSLAM Record Label Groupからインポッセブルズとブラック・マディーンなど、多彩なゲストが参加している。
2020年に、チャックD率いるパブリック・エネミーが発表した15作目のニュー・アルバム『What You Gonna Do When The Grid Goes Down?』には、ビースティ・ボーイズ、サイプレス・ヒル、ジョージ・クリントン、アイス-T、ナズらが参加していた。また、パブリック・エネミーは2013年にロックの殿堂入りを果たしている。
2023年、チャックDはAudible(オーディブル)のオリジナル・シリーズ『Can You Dig It? A Hip-Hop Origin Story』のナレーションを務めた。ヒップホップ誕生50周年を記念する全5話で構成されたこのドキュメンタリー・ドラマは、1971年にブロンクスでギャング間の平和協定締結後に殺害された、ゲットー・ブラザーズのコーネル・“ブラック・ベンジー”・ベンジャミンにまつわる事件を描いている。同年には、PBSのドキュメンタリー『Fight the Power: How Hip Hop Changed the World』で共同プロデューサーも務めている。
チャックDはまた、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、パブリック・エナミー、サイプレス・ヒルといったヒップホップ系ロックグループのメンバーたちが集結したスーパーグループ、プロフェッツ・オブ・レイジ(Prophets of Rage)の一員としても知られている。同グループは、2017年にはセルフタイトルのアルバムを発表し話題を呼んだが、2019年にレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが再結成したのを機に活動を終了した。
Written By Sam Armstrong
チャックD『Radio Armageddon』
2025年5月16日発売
iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music
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