ビバップのサックス奏者、チャーリー・パーカーの未発表音源を収録した『Bird in LA』7月に発売決定
2020年8月29日に生誕100年を迎えたモダン・ジャズ創生者の一人のサックス奏者、チャーリー・パーカー(Charlie Parker)。彼が主に活動したのは、生誕の地カンザスシティ、逝去したニューヨーク、そして短い人生の中で4度訪れたロサンゼルス。ロスでの3度のツアーの間に録音され、これまで知られていなかった未発表音源、レアな音源をまとめた生誕100周年イヤーの最注目作品『Bird in LA』が2021年7月21日にリリースされることが決定した。
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1945年に伝説のクラブ、ビリー・バーグズ・サパー・クラブでディジー・ガレスピーと共演した「How High the Moon」や「Fifty-Second Street Theme into closing announcement(52丁目のテーマ)」などが収録。また、1948年にシュライン・オーディトリアムで開催された「ジャズ・アット・ザ・フィルハーモニック」(※Jazz at the Philharmonicは1944年、のちにVerveレコードの創設者となったノーマン・グランツがスタートさせたジャズの一大興行)での、これまで知られていなかった3トラックも収録されている。
さらに、最もファンが注目するのは、1952年7月にアルタデナの牧場でアーティスト、ジレイヤ・ゾーシアンが開いた悪名高い「裸のパーティー(Naked Party)」の全録音が収録されていることで、録音エンジニアのダグ・ベンソンがこれらの録音を可能な限り忠実に復元したという。
本作品にはプロデューサーのジョン・バートンによる、これらの録音が行われた状況についての広範なエッセイと、バードがロサンゼルスに行ったときのめったに見られない写真が掲載されたブックレットも読みごたえ十分で、2CDと2LPは世界的にレコード・ストア・デイ商品としてRSDショップのみで限定リリースとなるが、日本ではUHQCD 2枚組で7月21日に全国のCDショップで販売される。
Written by uDiscover Team
2021年7月21日発売
日本盤CD
【収録曲】
CD1
01. Intro over I Waited for You into How High the Moon (incomplete)
02. Intro dialogue with Gibson into Handsome Harry the Hipster (incomplete) (no Parker)
03. Cement Mixer (fragment) into intro into Blues (fragment)
04. Dizzy Atmosphere (fragment) (no Parker improvisation)
05. Fifty-Second Street Theme into closing announcement
06. Groovin’ High into announcement
07. Intro dialogue with Gillespie into Shaw ‘Nuff into announcement
08. Intro dialogue with Gillespie into Dizzy Atmosphere into announcement
09. Intro dialogue between Vallee and Gibson into Salt Peanuts
10. Billie’s Bounce
11. Ornithology
12. All the Things You Are
13. Blue ‘n’ Boogie
14. Anthropology into announcement
15. Intro discussion into Cherokee into announcement
16. Ornithology
17. Dizzy Atmosphere
18. Out of Nowhere
CD2
01. Scrapple from the Apple (incomplete)
02. Au Privave / Dance of the Infidels
03. Night in Tunisia
04. How High the Moon / Ornithology
05. Party Chatter into Embraceable You
06. Hot House
07. Cool Blues
08. March Noodling/Dixie
09. Scrapple from the Apple
10. Au Privave
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