ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの名盤『エクソダス』の40周年記念盤発売決定
ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの名盤『エクソダス』(マーリーとウェイラーズのスタジオ・レコーディング・アルバムとしては9作目に当たる)は、1977年6月3日にリリースされた。ここで新たに起用されたバック・バンドは、カールトン・バレット(ドラムス)とアストン・”ファミリー・マン”・バレット(ベース)のバレット兄弟、タイロン・ダウニー(キーボード)、アルヴィン・”シーコ”・パターソン(パーカッション)、バック・コーラスのジ・アイスリーズ(ジュディ・モワット、マーシャ・グリフィス、リタ・マーリー)、そして新加入ギタリストのジュリアン・”ジュニア・マーヴィン”という顔触れだった。
このアルバムは、1976年12月にジャマイカで起きたボブ・マーリーの暗殺未遂事件のわずか半年後に発表されている(この一件を受け、ボブはイギリスに一時避難せざるを得なくなり、『エクソダス』は渡英後にロンドンでレコーディングされている)。
1999年に、雑誌”TIME”が”20世紀最高のアルバム”に選定した『エクソダス』は、そのリリースから40周年を迎える2017年6月、マーリー・ファミリー/アイランド・レコード/ユニバーサルミュージックによって4種類のフォーマットでリイシューされる。うち3フォーマットは、ボブの息子ジギー・マーリーが監修した『エクソダス』の”リステイトメント・ヴァージョン”、『エクソダス 40 – THE MOVEMENT CONTINUES』とのセットになっている。
この40周年記念再発盤を出すにあたり、ジギー・マーリーは『エクソダス』のオリジナル・マスターテープを丹念にチェックし、これまで未発表になっていたヴォーカル、歌詞、演奏が記録されているのを発見した。ジギーはそうした要素を新録音の演奏と組み合わせ、新たなかたちでアルバムを再構築している。
6月2日、ユニバーサル ミュージック エンタープライズは『エクソダス 40 – THE MOVEMENT CONTINUES』を2CDセットと3CDセットで発表する。2CDセットは『エクソダス』のオリジナル版とジギーの”リステイトメント・ヴァージョン”を収録。また3CDセット(および同内容のデジタル・ダウンロード・ヴァージョン)には、『エクソダス』のオリジナル・ヴァージョン、ジギー監修の”リステイトメント・ヴァージョン”、ライヴ・アルバム『エクソダス・ライヴ』(オリジナル盤が発売された週にロンドンのレインボー・シアターで行われたコンサートの模様を収録)の3作で構成されている。さらに『エクソダス』オリジナル盤のゴールド・カラー・ディスク仕様の限定盤LPも、同じく6月2日に発売される。
6月30日にリリースが予定されているスーパー・デラックス・ヴァージョンには、12インチのアナログLP4枚と7インチ・シングル2枚が収められている。LPの内訳は、『エクソダス』のオリジナル・ヴァージョンとジギーが監修した”リステイトメント・ヴァージョン”、ライヴ・アルバム『エクソダス・ライヴ』、そして『PUNKY REGGAE PARTY』(「Keep On Moving」の未発表エクステンディッド・ミックスを収録)というもので、7インチ・シングルは「Waiting in Vain」b/w 「Roots」、および「Smile Jamaica (Part One)」b/w「Smile Jamaica (Part Two)」という内容になっている。
このスーパー・デラックス・ヴァージョンをBobMarley.comまたはuDiscover.comで予約した方は、発売日である6月30日を待たず、6月2日から、収録音源すべてをデジタル・ダウンロード・ヴァージョンで入手できる。また他の3種類のパッケージでは入手できないスティーヴン・マーリー・リミックスのEXODUS」もダウンロード可能になる。このリミックス・ヴァージョンは新たに構築したバッキング・トラックを使用しており、さまざまなリード・ヴォーカリストがゲスト参加している。その他のスティーヴン・マーリー・リミックスは、ジャマイカおよびカリブ海諸国でのみ独占公開される。
今回の”リステイトメント・プロジェクト”に取り組むにあたり、ジギー・マーリーは父ボブ・マーリーの音楽とメッセージに最大限の敬意を払った。もしもボブが今になってこれらの曲に手を入れたらどうなるか――そんなジギーのアイデアを作品化したのがこの『エクソダス 40 – THE MOVEMENT CONTINUES』である。父の作品を尊重しつつも、ジギーはかなり実験的なアプローチで新たなかたちのアルバムを組み立てた。聴く人は、この傑作『エクソダス』をもう一度初体験するような感覚を味わうだろう。
たとえば「One Love」の場合、ジギーはリード・ヴォーカルのアウトテイクを10種類発見した。それらを編集することで、実に素晴らしい新たなリード・ヴォーカルが生み出されている(曲の終わり近くでは、ヴォーカル・ブースで即興的に思いついたアドリブの歌詞も聴くことができる)。
またジギーは素晴らしい顔ぶれのミュージシャンを起用して「Turn Your Lights Down Low」の新たなバッキング・トラックを録音した――その結果、よりR&Bルーツ色の濃い味付けが曲に加わっている。そんな斬新なバッキング・トラックの上にボブのオリジナル・ヴォーカルが加わることで、この伝説的なナンバーはよりソウルフルな仕上がりになった。グラミー賞をたびたび受賞しているジギーは、選り抜きのミュージシャンたちと共に繊細な演奏を披露し、父の遺した音源を巧みに再構築することに成功している。
ジギー・マーリーは、6月12日のカリフォルニア州はサンディエゴにおける公演を皮切りに、サマー・ツアーをスタートさせる。高い評価を受けているジギー自身のレパートリーに加え、彼はこのツアーで『エクソダス』の収録曲も披露する予定だ。。
●ボブ・マーリー
「ロックの殿堂」入りも果たしたボブ・マーリーは、レゲエという音楽を世界中に知らしめたことで広く知られる。しかしながら彼の功績はそれだけではない。故国ジャマイカで抗争を繰り広げていた二大政党を彼は和解にまで導いた。そんな政治家としての功績も有名だ。今もボブ・マーリーは、20世紀を代表する重要なアーティストのひとりとして象徴的存在になっている。彼の業績は音楽というかたちで今も生き続け、そのライフスタイルと合わせて、新世代の若者たちにも絶えず影響を与えている。インターネット時代が到来した今もソーシャル・メディアでは多数のフォロワーを集めており、フォロワー数は、既に亡くなっている有名人の中では2番目に多い。ボブ・マーリーの公式Facebookは7,400万人以上のファンが購読しており、Facebookのページランキングでは全ページ中トップ20、有名人のページの中ではトップ10に入っている。マーリーのレコードは世界中で無数の枚数を売り上げてきた。伝説的なベスト盤『Legend』は、雑誌『ビルボード』のカタログ・アルバム・チャートで最長ランク入り記録を打ち立てており、世界で最も売れたレゲエ・アルバムとなっている。またマーリーは、栄誉ある表彰を多数受けている。その例としては、「ロックの殿堂」(1994年)、米国作曲家作詞家出版者協会(ASCAP)の「ソングライターの殿堂」(2010年)、グラミー賞の特別功労賞生涯業績賞(2001年)、グラミー殿堂賞(複数受賞)、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム(2001年)などが挙げられる(より詳しい情報を知りたい方はbobmarley.comまたはfacebook.com/bobmarleyを参照のこと)。
名盤『EXODUS』について詳しい記事はこちら
Bob Marley & The Wailers『EXODUS 40 – THE MOVEMENT CONTINUES 』
発売日:6月2日
3CD:4,600円+税
UICY-78373/5
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[tracklist]
ディスク1 – オリジナル・ヴァージョン
1. ナチュラル・ミスティック~自然の神秘
2. ソー・マッチ・シングス・トゥ・セイ
3. 罪
4. 異教徒
5. エクソダス
6. ジャミング
7. ウェイティング・イン・ヴェイン
8. そっと灯りを消して
9. 3羽の小鳥
10. ワン・ラヴ/ピープル・ゲット・レディ
ディスク2 – ジギィ・マーリーズ・エクソダス40
1. ナチュラル・ミスティック~自然の神秘
2. ソー・マッチ・シングス・トゥ・セイ
3. 罪
4. 異教徒
5. エクソダス
6. ジャミング
7. ウェイティング・イン・ヴェイン
8. そっと灯りを消して
9. 3羽の小鳥
10. ワン・ラヴ/ピープル・ゲット・レディ
ディスク3 – エクソダス・ライヴ recorded live at レインボー・シアター、ロンドン
(1977年6月1-4日)
1. ナチュラル・ミスティック~自然の神秘
2. ソー・マッチ・シングス・トゥ・セイ
3. 罪
4. 異教徒
5. ポジティヴ・ヴァイブレイション
6. バーニン・アンド・ルーティン
7. ジャミング
8. エクソダス
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