ブロンディ、キャリアを総括した初のBOX『Blondie: Against The Odds 1974-1982』8月に発売決定

Published on

6月 9, 2022

ItoMasaki

Blondie artwork - Courtesy: UMC/Numero Group

ブロンディ（Blondie）のキャリアを総括した初の公式アンソロジーBOXセット『Blondie: Against The Odds 1974-1982』が、2022年8月26日に発売される（予約はこちら）。

オリジナルのアナログ・テープからリマスター、アビイ・ロード・スタジオにてカッティングされた『Blondie: Against The Odds 1974-1982』は、BOXセットのスーパーデラックス・コレクターズ・エディション、デラックス4LP、デラックス8CD、3CDの4形態で発売予定で、本日、BOXセットの展開映像、そして本作に収録されているザ・ドアーズの未発表カヴァー音源「Moonlight Drive」が公開された。

箔加工が施された同BOXセットには、音楽評論家のエリン・オスモンによるライナーノーツ、メンバーのデボラ・ハリー、クリス・スタイン、クレム・バーク、ジミー・デストリ、ナイジェル・ハリソン、フランク・インファンテ、ゲイリー・ヴァレンタインによる楽曲解説、プロデューサーのマイク・チャップマン、リチャード・ゴッテラー、ケン・シプリーによるエッセイに加え、バンド活動当時の貴重な写真数百点を掲載した144ページのハードカバーブック、120ページの図解ディスコグラフィーが収められている。

結成からおよそ半世紀を迎えたブロンディにとって初の公式作品集となる『Blondie: Against The Odds 1974-1982』には、ポップ時代を象徴する「Heart Of Glass」「Atomic」「The Tide Is High」「Sunday Girl」「Rapture」「Call Me」などの大ヒット曲を収めたクリサリス・レコードからの最初の6作のスタジオ・アルバム、『Blondie』『Plastic Letters』『Parallel Lines』『Eat To The Beat』『Autoamerican』『The Hunter』に加え、バンド初のレコーディング・セッションからの音源を含むデモや別テイク、アウトテイクなど全124曲（うち36曲が未発表音源）が収録されており、1982年に活動休止したブロンディのスタジオ・セッションの全歴史をほぼ完全な記録となっている。

このコレクションに収められているアーカイブの大半は、ニューヨーク州ウッドストック郊外にあるクリス・スタインの納屋に20年近く眠っていたもので、そこには100本ものオープンリール・テープ、半ダースのカセットテープ、収納ボックスいっぱいに詰め込まれていたレコード、当時のプロモーション用に制作された記念品、アンディ・ウォーホルのプリント、1980年1月にロンドンのハマースミス・オデオンで行われた4回のソールドアウト公演からミラー仕様の楽屋看板なども保管されていた。

関係者からの声明は以下の通り。

＜デボラ・ハリー（Vo.）＞

「私たちのアイデアを、比較的原始的な機材で捉えた初期の音源を聴くと、私たちがどれほど進歩してきたかを実感することができます。幸い、70年代前半のバンド活動の真髄は、60年代に影響を与えたグループの反社会的でカウンター・カルチャーのエネルギーのようなものを持っていました。私はこの特別なコレクションをとても楽しみにしています。これらの古いトラックを聴いていると、まるでタイムトリップして、あの頃に戻ったかのような気分になります。時に悪いこともあれば、同じくらい良いこともありました。後悔はなく、多くの音楽が残りました」

＜クリス・シュタイン（Gt.）＞

「このプロジェクトが、曲のアイデアが最終形になるまでの“プロセス” と道のりを垣間見せてくれることを期待しています。ここには、初期のスケッチのような音源も含まれていて、昔のテープマシンは原始的なノートブックのようなものです。私にとって常に最も厄介だったのは、頭の中にあるメロディーを実際に創り出すこと、そしてその過程で起こる変化でした」